【2011放送決算】オーディション番組ブーム、2012年も続くのか?

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最近、韓国のあるポータルサイトが選んだ“今年の人気検索キーワード”ランキングで「オーディション番組」が上位にランクインした。各種のオーディション番組が数多く作られただけに議論も起こり、「オーディション番組」は常に話題にあがっていた。

2011年の1年間に放送されたオーディション番組の中で、視聴者に最も支持された番組はMBCスターオーディション「偉大な誕生」だった。今月20日、視聴率調査会社AGBニールセン・メディアリサーチが発表した「2011 地上波番組視聴率決算」によると、「偉大な誕生」は平均視聴率18.0%(全国ベース)を記録し、KBS 2TV 「ハッピーサンデー」と「ギャグコンサート」に続き、娯楽番組の中でも3位にランクインした。
「偉大な誕生」を除くと、オーディション番組のほとんどが視聴率に苦しんだが、話題性だけは十分高かった。そのため、地上波でもケーブルTVでも先を争ってオーディション番組を作り、話題の中心に立とうとする多様な形式の番組が相次いで生み出されることとなった。

特に、2010年は歌謡分野に偏っていたオーディション番組が、2011年に入ってからは演技、アナウンサーなど多様な分野にまで拡大した。SBS「奇跡のオーディション」が“タレント”を、MBCの「新入社員」が“アナウンサー”をそれぞれ選定した。KBS 2TVでは「ヒューマンサバイバル!挑戦者」という番組を通して知・徳・体を備えた“グローバルリーダー”を選んだ。また、バンド対決というコンセプトのもと、最高のバンドを決めるというKBS 2TV「TOPバンド」のような試みもあった。

このように、各放送局は新しい分野への拡大によって差別化を図ったが、視聴率の低迷のため、残念ながら打ち切りせざるを得ないものもあった。また、さまざまな議論の的になり、視聴者からクレームを受けることもあった。「奇跡のオーディション」では参加者に関する問題や審査の公正性に対する疑問が、「新入社員」では合格者たちの虚偽が、「挑戦者」では一般人の自己中心的な一面が描かれ、それぞれ問題となった。

このような観点からみると、韓国にオーディションブームをもたらした主犯格(?)ともいえるMnetの「SUPER STAR K」シリーズは大きな成功を収めたと言える。毎週「SUPER STAR K」の放送が終わると、話題にももちろんなったし、議論も起こして、人々に取り沙汰された。視聴率も平均11%台(AGBニールセン・メディアリサーチ、ケーブル加入世帯基準)を記録し、いわゆる“大ヒット”となった。「スーパースター K」が終了したことで、「偉大な誕生2」が利益を得たのは、当然の結果かもしれない。

オーディション番組のブームはまだ“現在進行中”だ。依然として「偉大な誕生2」は放送中であり、JYP、YG、SMの3大エンターテインメント会社が新人を発掘する「K-POPスター」はSBSで放送されている。他にも、JTBCでは世界的な歌手を選ぶための「Made in You」が放送されている。

また、アイドルオーディション番組「グローバルスーパーアイドル」がケーブルテレビのETNで来年3月に、ミュージカル俳優を選ぶSBS Plus「ミュージカルスター」が1月に、On Style「プロジェクト・ランウェイ・コリアシーズン4(ファッションデザイナーを選ぶサバイバルオーディション番組)」が来年、それぞれ放送される予定となっている。また、2011年にテレビ界を沸かせた各種オーディション番組がシーズン2で帰ってくる。
2012年にもオーディション番組のブームは続くものと見られる。参加者たちには自分の夢を叶えるチャンスを、彼らを見守る視聴者たちには感動と喜びを与えるオーディション番組に、早くも期待が寄せられている。

記者 : チャン・ヨンジュン