「愛していますか?」ソンフン“演技への欲が常にある…ストイックに準備している”

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写真=カンチョルフィルム
「最近ストイックに準備をしています。『何でもいいから一つ引っかかれ。しっかり見せてあげるから』という気持ちです」

俳優のソンフンは最近、ソウル鍾路(チョンノ)区三清洞(サムチョンドン)のカフェにて映画「愛していますか?」(監督:キム・ジョングォン)のラウンドインタビューを開催し、映画や活動に関連した話を打ち明けた。

ソンフンが出演した「愛していますか?」は、愛の答えを教えてくれる奇妙な本に出会った後、魔法のように変わり始めた異なる2人の男女の特別な愛を描いたファンタジーロマンスで、ソンフンは冷たく冷静なカフェのマスタースンジェを演じた。ことあるごとにソジョン(キム・ソウン)にケンカを売る人物だが、好きという気持ちから始まったものであり、内心は温かい心を持つ人物である。

しかし、暴力的な言動は“ツンデレ”という言葉で片付けるのが難しいほどだった。性差別的な発言もはばからず、眉をひそめさせるシーンも多数。これに関してソンフンも「撮影した当時は、作品として、コメディ劇として笑って済ませることができると考えて撮りましたが、今見るとちょっと危ない部分があります。その時は、ただ笑ってキャラクターとしてとらえることができていましたが、最近は時代が早く変わるので、危険ではないかと思うこともあります」と慎重に語った。

続いて「本当に“狂ったヤツ”と思うほどカッとなりました。自分の感情表現が下手で、好きな気持ちの表現ができなかったキャラクターです。子供の頃に、男の子が好きな女の子をいじめて、いたずらをしている感じです」とし、続けて「作品として見ていただければ嬉しいです。最後まで見れば、スンジェがパワハラをする人ではないことが分かるはずです」と断言した。

また、「作品だからそんなパワハラもしてみるもので、実生活ではできないでしょう。実際にそのような人々がいることはいますが、あまりにもクズでしょう。作品だからそんなこともやってみるんです」とし、「子供の頃の性格と似ている部分もありますが、今は全く違います。20代の時は冗談半分、本気半分でカッとしたりしましたが、今では、エネルギーを消費するのが辛いです。シンクロ率が高くありません」と冗談を言って目を引いた。

何よりも「愛していますか?」は、新型コロナウイルスの影響により映画界が静かな状況で試写会を開催し、インタビュー進行や公開など、予定されたプランを続行して、期待混じりの懸念を受けたことがある。

これを受けてソンフンは、「公開すると聞いて、とても心配しました。今、大作は全部公開を延期しているでしょう? ですが、むしろ僕たちは大丈夫かもしれないと思いたいです。一方、あまりにも状況が良くないのに、あえて映画館に来てほしいというのも申し訳ない部分です。しかし、公開をしなければならないので、今にしたようです」と話した。

続けて彼は、「実際に公開するか分かりませんでした。1~2年後になるという話をたくさん聞いて、3年目になった時は、『これ公開するの?』という気がするほど忘れていました。他のスケジュールでとても忙しくもありました。公開すると思っていませんでした」と率直に打ち明けた。

ソンフンにとって、MBCバラエティ番組「私は一人で暮らす」は切り離せない存在だ。演技のみで視聴者に出会ってきた彼は、「私は一人で暮らす」に出演して“ロイ・バン” などの親しみのあるキャラクターでより存在感をアピールした。

バラエティ活動が俳優としてのイメージの形成を妨げないのかという質問に対して、「考え方次第です。役立つこともあり、『どのような演技をしても、人々がそのキャラクターとして見てくれない』と、数人の役者たちが不平を言うように、自分次第のようです。作品を楽しくご覧になっている方は、バラエティのイメージがどうであれ、キャラクターとして見てくださると信じています」とし、「だから“オル”というニックネームもメンバーに感謝しています。わざわざよく面倒を見ようとして、(キャラを)作ってくれようとして、ニックネームをつけてくれたようです。だから本当に感謝しています。また、放送でもよく活かしてくださった番組関係者の方々にも感謝しています。恥ずかしくて照れくさい時がありますが、嫌ではありません。嫌になれるわけがありません」と所信を表わした。

バラエティタレントである前に役者であるソンフンは、今年でデビュー10年目だ。彼は演技生活を振り返り、「よく頑張ったと思います。胸がいっぱいです」とし、「実は、最初の作品がとても強かっです。それがとてもよかったので、フィルモグラフィーが多様ではありませんでした。限定的な俳優なのに、どのような役がもらえるでしょうか? 残念というよりは、僕のように演技もできない人が、このように休まずに続けてこれたことに感謝しています。満足より感謝です。この仕事が“僕のもの”という考えを持っている立場として、欲を感じているので、続けてストイックに臨みます」と力説した。

「最も幸せで嬉しい時は、作品を撮影する時です。現場にいる俳優たちと息がよく合った時、自ら取り組みながらうまく物事が進むことを感じた時が最も幸せでしたし、良かった記憶です。写真のように残ってはいませんが、『悪く言われても演技を諦めない理由だな』という感情が残っています」

それなりのキャリアを重ねてきたが、控えめな答えだけを返してくれるソンフンは、2017年にクランクアップした今回の映画の現場を回想し、「その時、とても一次元的な演技をしました。それが僕の性格です。後に僕が好評を得る演技をしても、おそらく今のように、反省をすることだろうと思います。だから、少し疲れる性格です。あれよりはよくできるだろうという自信が生まれました。最近は、ストイックになっている時期です。『何でもいいから一つ引っかかれ。しっかり見せてあげるから』という気持ちです。良いバラエティに出会って、休まずに長く続けてみたら、僕のような運命でもカメラにたくさん接することができました。人も、続けて会って話をしてみると演技の方面でも変化が生じた部分があるので、熱心に準備しています」と格別な意志を示した。

続けて、「自尊心がちょっと低いです。僕は、僕の性格を知っています。かわいがってもらうと生意気になると思います。それでも生意気に見えるよりも、自尊心が低いほうがいいかと思います。もちろん、演技さえ上手であれば、実生活でどんな姿であっても関係ないのでは? とも思います。しかし、人柄がまず第一ではないでしょうか。僕は多方面ではなくて、一つの分野を掘り下げる性格です」と、自身の性格についても語った。

より多様なジャンルで人々と会いたいというソンフン。インタビューを通して活気ある姿で現場のムードをリードしていた彼は、「僕は、人々が見る僕の一般的なイメージをすべて破って、『僕は狂ったヤツです』という姿をお見せしたいです。『あの俳優、本当は狂ってるんじゃ?』と思う何かをお見せしたいのです。表現において自由で、刺激をより強く見せられる映画が、だから好きです」とし、「ジャンル物に重点を置こうとします。実際に何が入っても気にしません。ある程度まで、僕のキャラクターに味を付けることができるようにしていただければ嬉しいです。サイコパスもいいです。ふざけた役もしたいです。今回の映画の試写会を見て、熱心に準備している部分が少し進歩したことを感じました」と改めて強調し、より大きな活躍を期待させた。

ソンフンが出演する映画「愛していますか?」は、韓国で3月25日に公開された。

記者 : イ・イェウン