PSY、年末ソウルコンサート開催“全身全霊を注いだステージに人々は熱狂”(総合)

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皆で一緒に歌って叫ぼうと言い、疲れることなく最後まで踊ってジャンプしようと提案した。そうやって皆でびっしょり汗をかこうと体を張って観客に問いかけた。ワールドスター、グローバル歌手、韓国出身の歌手として初めて米ビルボードチャートで2位にランクイン……全てのタイトルを取り除いても数万人の観客を動かすことができる歌手PSY(サイ)の帰還である。

22日午後、ソウルオリンピック公園の体操競技場ではPSYの単独コンサート「2013 PSY CONCERT 月夜に体操」が開催された。PSYは20日から24日まで(23日除く、24日は1日2回公演)計5回の公演を開催し、計6万人(1回当たり1万2千人)のファンたちに会う予定だ。

PSYはクリスマスシーズンに合わせ、ステージ衣装はもちろん舞台装置までも“赤”に合わせた。観客のドレスコードも”赤”に指定したことで客席もPSYと統一感があった。PSYは約20曲を選曲し、3時間のコンサートを充実したものにした。大型スクリーンと調和したメインステージと1階スタンド客席の間にあるY字型の花道を走り回り、会場を盛り上げた。

2012年7月に「江南(カンナム)スタイル」をリリースし、グローバルな歌手に生まれ変わったPSYは2013年、「GENTLEMAN(ジェントルマン)」で韓国内よりも海外での活動に力を入れていたが、年末の公演で再び韓国の観客の前に立ったPSYは、いつもと変わらぬ“コンサート職人”として汗を流し、熱狂的なステージを届けた。

デビュー13年目でも肩書きに安住しない

PSYは自らをピエロ、歌い手、踊る者と称している。観客なしの自分は何者でもないとでも言うかのようにコンサートに全力を尽くすことを誓った。従来のヒット曲を変奏して披露したPSYは、喜びとフレッシュ感を観客に届けた。ロックジャンルに生まれ変わった「Champion(チャンピオン)」でオープニングステージを飾ったPSYの登場に、歓声が湧き上がった。

続いて「芸能人」「Right Now」を披露したPSYは、1stアルバムの収録曲「終わり」をこれまでとは違うバージョンで熱唱した。相変わらずのトークセンスで客席を盛り上げたPSYは、デビュー曲「鳥」に言及した。PSYは「スウィングジャンルで『鳥』を編曲した。曲の雰囲気がゴージャスになってしまったので皆さんが違和感を感じるかもしれない」と言い、笑いを誘った。

PSYは世界的にヒットした「江南スタイル」に続いてリリースした「GENTLEMAN」に対し、冷静に評価した。PSYは「今年初めに『GENTLEMAN』をリリースしたが評価は分かれた。正直、『江南スタイル』とは違って僕らしくない曲だった。発音一つ一つを外国の人々の目線で考えたので、歌ではなく言語学に近いものだった」と告白した。

また、「今は僕らしい曲を作っている。いつものスタイルだ。それが『江南スタイル』のようにヒットすればまた海外に行くだろうし、そうならなくても良いという風に心構えを変えたところ、とても楽になった」と来年頭に公開する新曲について語り、ファンの期待を高めた。

観客のために初心を忘れないグローバルなアーティスト

PSYはステージで常に全力を出す。例え一曲であっても汗を流し、ステージを飾る。そんなPSYが一度コンサートのステージに立つと、汗は止まることがない。“技能職”に近い活動量を見せるPSYは、この日も絶え間なく流れ出る汗を拭いた。

PSYのコンサートの鑑賞ポイントとして定着した“女性シンガーのパロディー”は、もちろんこの日も登場した。PSYは元Wonder Girlsソンミの「24時間じゃ足りない」に合わせ、水着姿でセクシーなパフォーマンスを披露した。真剣なPSYの表情とセクシーな仕草が相まって笑いを誘った。

曲の間には会場を盛り上げるMCも忘れなかった。PSYは「2000年代序盤にキャラクター“猟奇ウサギマシマロ(韓国の人気キャラクター)”とPSYがブームを巻き起こした。僕のデビューステージが最初で最後のステージになるだろうと予想した人も多かった。僕の母ですら僕がここまで息の長い歌手になるとは予想していなかった」と過去を振り返った。

PSYは観客の心も掴んだ。「今日は家に帰れないだろう。今日は日曜日だが、月曜のことは心配するな」とMCで会場を盛り上げ、客席に近づき目を合わせてハイタッチをした。ワイヤーに身を委ねてファンの上を飛び、その姿をファンが撮影することも許した。

「WE ARE THE ONE」「芸術だ」「江南スタイル」を続けて歌ったPSYは、「通常のステージはここで終わりだ。この次は皆さんの反応に任せる」と言ってアンコールステージを暗示させた。PSYの宣言に会場は爆発するような歓声に包まれ、観客たちは“馬ダンス”を踊りながらアンコールステージで再度盛り上がることを予測させた。

記者 : キム・イェナ、写真 : キム・ジェチャン