SHINee、VIXX、SISTAR…韓国音楽界は“フックソング”でなく“コンセプト”で勝負!

OSEN |

“フックソング?いや、今やコンセプトソング!”

中毒性の強いフックと、ポイントとなる振り付けに心血を注いでいた歌謡界が、今や一目で分かるコンセプトで勝負に挑んでいる。

フックソングはもう十分に出たとの判断の下、歌詞とパフォーマンスの“レベル”が違うユニークな素材と、統一性のあるコンセプトを開発しているとのことだ。オオカミ少年の恋から、ラスベガスの華やかな公演まで、これまでの音楽界ではあまり見当たらなかったコンセプトを用意し、音楽、歌詞、パフォーマンスが有機的に繋がる一つの“ショー”を準備している。

ボーイズグループが一足早かった。SMエンターテインメントは映画「ウォーム・ボディーズ」と「オオカミ少年」を連想させる二つの曲を相次いでリリースし、今までの平凡な愛と別れの歌と差別化を図った。

SHINeeは4月、「Why So Serious?」でゾンビとして登場した。「前方に伸ばした腕、私は生きているウォーキングデッド、その息は冷たかった」と始まる歌は「ウォーム・ボディーズ」を意識したかのように「このようなゾンビ映画、どこかで見たよう気がするけど」と図々しく言ったりもする。両手を前に伸ばした振り付けも愛らしいゾンビを連想させた。

EXOはコンセプトを更に強化した。陰惨なオオカミの鳴き声と共に始まる新曲「Wolf」は「君をチーズのように一口で入れる。香りを嗅ぎ、色を吟味し、ワインより優雅に食べる」と破格的な歌詞で始まる。パフォーマンスも12人のメンバーが集まり、一貫性のあるショーを完成させる。

新人グループの中で目覚しい成長を見せているVIXXも、コンセプトを上手に活用したケースだ。1月に「傷つく準備はできている」でバンパイアを掲げた彼らは、最近新曲「Hyde」で悪魔に変身した。「昨日の僕は僕ではない(この中には狂った人がいる)」という独特な歌詞に、ホラー映画顔負けの“19禁”MVを準備した。

このようなユニークな素材は、ボーイズグループの神秘的な魅力を活かすにおいて役立つと解釈される。10代ファンのアイドルとなった存在であるだけに、平凡な人間を乗り越えた、新しいレベルの存在に認識させることだ。SM関係者は「神秘的なイメージを維持しながら、更に強烈で完成度の高い、新しいレベルのパフォーマンスを見せるためにこのような選択をした」と伝えた。

ガールズグループのコンセプトも更に明確になった。Wonder Girlsが掲げた“ヴィンテージ”コンセプト以外は、殆どが可愛い、またはセクシーコードに二分されていたガールズグループのステージが、更に明確な構成とユニークな素材を掲げ始めた。

13日に新曲「初恋」でカムバックするAFTERSCHOOLは、ポールダンスを掲げた。いわゆる“棒ダンス”と呼ばれるこのダンスは、昨年Brown Eyed Girlsのガインが「Bloom」のステージでポイントの振り付けとして披露したことがあるが、曲の最初から最後までステージ全てを構成するパフォーマンスとして活用されるのは、今回が初めてだ。

曲の振り付け全体に、一つのコンセプトとしてポールダンスが利用されること。淡い感じの歌と振り付け、ポールダンスが緊密に繋がる。7ヶ月に渡り練習を繰り返してきたメンバーたちは、ステージでレベルの高いポールダンスの実力を発揮する予定だ。AFTERSCHOOLもまた、以前の曲でタップダンスなどを披露したことがあるが、曲を貫くレベルの、完結したパフォーマンスは今回が初めてだ。

11日に新曲「Give It To Me」でカムバックしたSISTARは、ミュージカル映画「ムーラン・ルージュ」を掲げPRしている。派手な音楽に刺激的なパフォーマンス、大規模なスケールで良い興行成績を収めた「ムーラン・ルージュ」のように華やかなショーを準備したとのことだ。今までの中で最も派手だと自負する今回のステージの予告映像では、SISTARが20人のダンサーと大規模なダンスを披露するシーンと、椅子などを利用したセクシーな振り付けをこなす姿などで視線を集めた。

このような明確なコンセプトは、当然一目で記憶に残る可能性が高い。カムバックするグループが相次ぐ中、差別化に成功するための武器として“フック”より重要な企画アイテムとして位置づけられた状態だ。カムバックを準備している所属事務所は、ありふれた恋、別れの歌と、簡単なポイントの振り付けから逃れるために、様々なコンテンツとテキストを検討している。フックのメロディとは違い、コンセプトは歌手同士で被る可能性もあるので、情報収集も重要だ。

ある音楽関係者は「カムバックの準備を殆ど終えたが、最近他のグループの新曲とコンセプトの一定部分が被り、再び修正に入った。以前は曲ごとのメロディがはっきり異なる必要があったとすれば、今やグループ別のアイデンティティーが差別化される傾向なので、『他人がしないこと』を探すことが更に重要になった」と語った。

記者 : イ・ヘリン