「クライムシーン2」チーフプロデューサーが明かす番組の裏側

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写真提供=JTBC
JTBC「クライムシーン2」はまさに“頭脳派スター”が集まる場所だ。IQ 145、天才監督、脳がセクシーな男など、知的な魅力や頭が良いことに関するニックネームを持つスターが出揃った。

「クライムシーン」シーズン1で最高額の賞金を獲得したホン・ジノ、“推理の女王”パク・チユン、天才監督チャン・ジン、IQ 145で流暢に外国語を話せるEXID ハニ、「ザ・ジーニアス3」でニューブレインとして浮上したチャン・ドンミンの5人が「クライムシーン2」で緊張感あふれる推理を繰り広げている。

彼ら5人やゲスト、スタッフたちをリードしながら推理を生み出していくユン・ヒョンジュンCP(チーフプロデューサー)と4月30日(木)、収録現場で会った。前日の水曜日に「クライムシーン2」の放送があり、一日中編集して翌日すぐに撮影があったため、すでに疲れきった様子だったが、番組の特性上“穴”があってはならないため、緊張した状態だった。しかし、疲れているからといって撮影が終わっても休むことはできない番組が「クライムシーン2」だ。

スタッフたちが1日も休むことなく「クライムシーン2」に全力を注いでいるだけに、完成した番組は視聴者をゾクゾクさせる。しっかり練りこまれた、どんでん返しのあるストーリーで毎回驚きを与える。これは「クライムシーン2」の一番の魅力でもある。ドラマチックだが論理的だ。基本的に容疑者が6人であるため、6人のストーリーを作り出す。6つのストーリーを作ることにとどまらず、被害者と6人の容疑者たちの関係とストーリーが上手く咬み合わなければならない。「クライムシーン2」はそのすべてを完璧にやり遂げる。視聴者たちが「クライムシーン2」にハマる理由だ。

―「クライムシーン2」の収録の準備はどうか?

ユン・ヒョンジュンCP:スタッフは1日も休めない。「クライムシーン2」は穴があればそれが非常に大きく見える番組なので、その穴をなるべく小さくしようという思い、完璧に作ろうという思いを持っている。それだけ準備することが多く時間もかかるし、休むことができない。レギュラー番組では到底できない番組だ。

―ストーリーを構成する方法は?

ユン・ヒョンジュンCP:シーズン1と同じく、実際に起きた事件をもとに、容疑者の人数やトリックの数を増やす。実際の殺人事件は容疑者が「クライムシーン2」ほど多くないため、そのまま持ってくることはできない。また、自殺事件は番組の特性と合わないため、他殺が前提でなければならない。たくさん脚色する事件もあれば、そうでもない事件もある。“チキン店殺人事件”は実際の殺人事件と類似していて、“美人コンテスト殺人事件”はトランスジェンダーの人が犯人であることだけ反映させた。

―撮影で一番大変なことは?

ユン・ヒョンジュンCP:普通のバラエティ番組は、出演者たちが自分で様々な状況を展開させながら、予想外の爆発的な面白さが生まれるけれど、この番組にはそういったものがない。緻密に準備しないと穴ができてしまう。そして、その穴が埋めるのが難しい。スタッフが割り込めば、出演者の集中力が落ちてしまうため、事前にすべてを予想してセッティングしなければならない。

すべての可能性を計算・予測して台本を作れば、現場でも臨機応変に対応できる。だからプロデューサーたちは頭の中にすべてを入れておかなければならない。通常の収録は状況によって進行するけれど、我々の場合は最初から最後まで緊張していなければならない。セットを作る過程で釘を一つ落としただけでも、出演者たちに手がかりだと思われる可能性がある。だからといって収録中に「ごめんなさい、手がかりではありません」と言ったら、集中を妨げる。それを毎回一つ一つ気をつけなければならないし、出演者たちが現場検証も3回するため、手がかりを確実にその場に置くことを繰り返さなければならない。それが番組の命だ。

―シーズン1の時と同じく、視聴者の反応に対するフィードバックが早い。

ユン・ヒョンジュンCP:当然視聴者たちの意見を尊重しなければならない。番組を見ている方々の意見をすべて受け止めるのは難しいけれど、無視してはならない。「クライムシーン2」の視聴者たちは推理が好きで、番組を愛している。「クライムシーン2」は20歳から49歳の視聴率を基準とする番組で、4月29日の放送は0.91%(ニールセン・コリア、首都圏有料世帯の広告除外基準)を記録し、その日の非地上波番組全体で1位になるほど若い視聴者に見られている。

視聴者のロイヤルティが非常に高い。何度も見て分析する視聴者がいるけれど、そういった方々の意見を無視することはできない。一理ある意見が多いため、無視してしまったら我々も成長できない。

―シーズン1になかった探偵役について一部視聴者の懸念があるが。

ユン・ヒョンジュンCP:探偵システムについて意見が多いが、シーズン1と違って慣れないからではないかと思う。しかし、慣れてくると思う。視聴者と同じく何の情報もない状態で探偵の推理にフォーカスを合わせて見ると面白いと思う。探偵が途中で票を行使するが、その仕掛けによって揺れる容疑者の関係と面白さを楽しんでほしい。推理は緊張しながらプレイしなければいけないと思うが、探偵が途中で一票を行使することが緊張感を与える。

―現場で出演者のために一番気を使う部分は?

ユン・ヒョンジュンCP:出演者が他のことは考えずに集中できるようにするためには、事前に徹底的に準備することが重要だ。実は出演者たちは撮影の前にロールカードについて一生懸命勉強してくる。覚えるべきことが多くて、人間だから混乱したり忘れたりすることがあるが、途中のインタビュータイムで覚えておくべき内容を伝える。そして出演者たちはすごく楽しみながら頑張ってやっているので、7~8時間かかっても退屈しない。放っておけば徹夜で推理する人たちだ。「もう投票しましょう」と言ってやっと投票しに行く。

―パク・チユン、ホン・ジノとは二度目、チャン・ドンミン、EXID ハニ、チャン・ジンとは初めての息を合わせるが、メンバーたちの特徴は?

ユン・ヒョンジュンCP:パク・チユンは本当に上手だ。番組を見れば、パク・チユンが言った言葉の中に事件がある。保険詐欺事件もそうだったし、事件のストーリーをすべて話す。しかし、すべて話しているのに間違った人を名指しすることがある。プレッシャーがあるのか、最後に紛らわしくなるのかわからないけれど、収録の時は「犯人が捕まったな」と思っても、違う人を名指しする。最後に悩みすぎて検挙率が落ちる。

ホン・ジノはシーズン2なのでプレッシャーがあるようだ。シーズン1で上手くやっていたし、チャン・ドンミン、チャン・ジン、ハニなどの経歴が豪華なのでプレッシャーを感じているようだ。1位コンプレックスがある。もう一歩進もうとするところがあって負担があるようだ。それさえ解消できればいいと思う。そしてシーズン1に比べてバラエティセンスも良くなって面白い。シーズン1の時は発音が悪いだけだったが、シーズン2では発音が良くないことを笑いのネタに昇華させたようだ。ずっと面白くなった。

チャン・ジンは制作発表会の時に、一番怖くなるだろうと言ったが、予想通りだった。制作陣もチャン監督との戦いを始めたほうがいいかもしれない。制作者のマインドがあるからというより、論理的に正確だ。論理に想像力まで備えている。想像力で“美人コンテスト殺人事件”の時にトランスジェンダーを考え出したようだ。我々もびっくりした。短所は論理的な手がかりがなければ混乱し、パズルが合わないともどかしがる。

チャン・ドンミンは慣れていく途中だ。5~6話ほどになれば「ああ、さすがチャン・ドンミン」と感じると思う。特に、犯人役を担当した時が強い。犯人のプレイが上手だ。普通の出演者は犯人役を負担に思うが、犯人の方がずっと楽だという。

ハニは番組の活力源だ。非常に可愛くて無邪気だ。何よりためらいがない。身を惜しまないし、考えも包み隠さない。ものすごい出演者の中でも気圧されることがない。あの年頃のアイドルでこのような感覚を持っている人が出てくるのは難しいと思う。一生懸命やっているし、犯人を当てたがるし、様々なかわいい表情が自然に出てくる憎めない活力源だ。最初は出演者たちと気まずくて上手くできなかったけれど、3話が終わって、今は親しくなってから心配しなくてもいいと言っていた。

3週間プレイするEXOシウミンは非常に心配していた。しかし、いざやってみたらプレイそのものが他の出演者たちと違う。静かでたくさん考えて的を射る。思いもよらなかった部分を指摘する。我々が考えられなかったポイントを掴んで驚いた。新しい味がある。

記者 : カン・ソジョン