Vol.3 ― 待ってました!防弾少年団:7人の少年が見せるファンへの愛情…見どころ満載の“防弾ルーム”

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写真=防弾少年団 Blogキャプチャー
防弾少年団の人気の秘訣には、特別なファンサービスがある。

多くのアイドルグループがファンとコミュニケーションを取る主な窓口にはTwitter、Facebook、Weibo(中国版Twitter)、Instagram(写真共有SNS)などがある。彼らはそのSNSに2~3行程度の短い文章や写真などを掲載し、自身の近況を公開する。だが、防弾少年団はデビュー前から今まで持続的なブログ活動を通じてファンとコミュニケーションを試み、格別なファンサービスを見せている。RAINBOWのジスク、イ・ヒョリなどブログを活用するアイドルスターは他にもいるが、グループの名前で積極的にブログを活用するアイドルグループは防弾少年団が唯一だ。

防弾少年団のブログはデビュー当時、広報の手段として使われた。彼らも最初はブログに歌やラップの練習過程を掲載し、各メンバーの紹介と魅力を披露することに主力した。そして、防弾少年団は活動の幅が徐々に広がるにつれ、ブログを通じて多様な活動を公開してきた。彼らはアルバムで伝えられなかった話をミックステープに作業し、ブログで披露した。彼らのミックステープには自分たちの成長過程はもちろん、学校、入試、軍隊、恋愛問題などが同年代の視線で描かれている。彼らが特別な日に公開する曲もある。毎年クリスマスになると、彼らは「ありふれた練習生のクリスマス」「ありふれたアイドルのクリスマス」を発表し、クリスマスのシーズンソングを披露し続けている。防弾少年団はアルバムの活動、放送活動という窓口の他にも、ブログを通じてまた違う姿をアピールしてファンと着実にコミュニケーションを取っている。

防弾少年団は各メンバーの才能を知らせることにもブログを積極的に活用する。普段から写真撮影に関心が高いメンバーとして知られるSUGAは、ブログを通じてラッパーではなくフォトグラファーとしての姿を披露している。SUGAは“photo”というフォルダに「SUGAの視線」というウォーターマークを入れて自身が撮った写真を定期的に掲載している。防弾少年団のビハインドカットがほとんどだが、風景、動物、周囲の人物が登場することもある。そのため、SUGAの普段の考えと趣味を垣間見ることができ、ファンにとっては大きなプレゼントになる。

他にも、ブログには多様なカテゴリーがある。考えを書く空間、音楽、写真、ログの他にも“Taste”というフォルダがある。このフォルダは防弾少年団が作った料理とレシピを公開して完成作を掲載する空間だ。これまで掲載された料理は新年を迎えて作ったトックク(お雑煮)からオムライス、豚肉炒め、タクポックムタン(鶏と野菜の辛い鍋)など様々である。防弾少年団だけの個性を盛り込んで制作されるフォトトゥーン形式のレシピは、見る人の笑いを誘う。

ブログ以外にも防弾少年団は様々な手段を利用してファンと特別なコミュニケーションを取っている。その代表的な例がログだ。ログとは、防弾少年団の日常を記録した動画のことである。自分たちのデビュー過程を盛り込むために始めたログだが、デビュー1年が経った今も着実に掲載している。1人のメンバーがビデオカメラの前に座って日付と名前を言った後、その日の活動と感じたことを「~だ」の口調で話すのが印象的だ。文章や写真ではなく、映像を利用してファンとコミュニケーションをより立体的に行っているという点が新しい。

Twitterを通じたコミュニケーションも活発である。他のアイドルと同じく公式Twitterを保有している防弾少年団は、それをまるで個人のSNSのように自由に使っている。特別な日に感想を述べる以外にも、日常の話を多彩な写真とともに気楽に掲載する。たまにメンバーたちが順番にTwitterで呟くというサプライズファンサービスも展開する。所属事務所によって管理された、硬直した雰囲気のTwitterとは異なる感じである。

ブログ、ログ、Twitterなど、防弾少年団はステージの外での空間でも自分たちだけの世界を構築して成長している。ステージの上の強烈なパフォーマンスと音楽に魅了されて防弾少年団のファンになった人でも、ブログなどで見れる防弾少年団の可愛い姿に抜け出せない“アリ地獄”(アリジゴク(ウスバカゲロウ)という虫がアリを殺して食べるため、砂地にすり鉢状の罠を作ることに由来しており、一度はまったら抜け出せないアイドルの魅力を表現する時に使われる)に陥ってしまう。防弾少年団という抜け出せない防弾ルームの世界は、防弾少年団がしっかりとしたファンダム(特定ファンの集まり)を持つスーパールーキーになった理由の一つである。

記者 : ソン・スビン、翻訳 : ナ・ウンジョン