Vol.1 ― 「官能の法則」オム・ジョンファ“「シングルズ」から10年、変わらない真理は…恋”

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少し遊んでみた、いや、遊ぶことを知っているお姉さんは確かに違った。恋において率直で、時には大胆で、巧みだ。これこそがまさにお金を出してでも買えない“年輪”だ。

韓国映画では初めて40代女性の性と恋に対するロマンスを描いた映画「官能の法則」(監督:クォン・チリン、制作:ミョンフィルム)。女優のオム・ジョンファはバラエティ局の売れっ子プロデューサーであり、ゴールドミス(高い学歴と社会的地位、経済的余裕まで持っている30~40代の未婚女性)のシネに変身し、年下の男性とラブストーリーを描く。羨望(?)の対象になったオム・ジョンファは“本当の能力者”として若い女性たちの虚をつく。セクシーで妖艶な、時にはラブリーでキュートな不惑の女性。やはり官能は誰もが得られるものではない。

オム・ジョンファにとって「官能の法則」のシネは色々な面で特別だ。10年前、映画館を熱く盛り上げた「シングルズ」(2003年、監督:クォン・チリン)を思い出させるためだ。映画を見た関係者たちの中にはドンミのグレードアップバージョンがシネだと評価する人もいた。ドンミは10年後、まさに女性の憧れ、“カッコいい女性”になった。

「クォン・チリン監督や制作会社の関係者たちがシネ役で私を選んでくれたのも、ドンミの影響が大きかったです。私も『シングルズ』の時、楽しく撮影したので気になっていました。不思議にも『シングルズ』を撮影していたとき、『10年後、この映画を見たらどうだろう?』とクォン・チリン監督と話したことがありました。本当にちょうど10年ぶりに出会った『シングルズ』みたいでした。ハハ」

久しぶりに向き合ったクォン・チリン監督との再会が楽しかったというオム・ジョンファは、女性を知っている監督ともう一度女性について語ることが何よりも意味深かったそうだ。特に俳優たちの話に耳を傾けてくれたクォン・チリン監督に感謝の挨拶も忘れなかった。


「監督と俳優の間にはいくら親しい仲でも永遠に越えられない線があります。知り合って10年になる仲ですが、難しいときは難しく、いいときはいいのが事実です。クォン・チリン監督が男性であるため、女性の話をすることに限界があります。そんな部分について俳優たちに意見を求めたり、コミュニケーションをたくさんしてくれました。正直、女性の話を多数取り扱ってきた監督ですが、女性についてよく知らないときも多かったです。難しい女性の会話の仕方もたくさん教えました。一つ暴露すると、クォン・チリン監督はミヨン(ムン・ソリ)とジェホ(イ・ソンミン)のエピソードに特に共感していました。ジェホの気持ちが良く分かるそうです。ハハ」

オム・ジョンファは、シネは能力もありルックスも大して崩れていないドンミの10年後だと話しながら笑った。10年という歳月の中でドンミもオム・ジョンファもさらに成熟し、あの時より色濃い女の香りも漂わせるようになった。

昔からがむしゃらで大胆な性格だったドンミは変わっていなかった。上司と気まずい関係になっても、屈することなくいつでも堂々としている。恋においても同じだ。来る男拒まず去る男追わずというドンミの恋愛観は、10年が過ぎシネに続けられた。ただ、周りの視線を意識し、少し人の顔色を伺うようになったのが変わったところだ。

「ドンミは若かったですから……(笑) 怖いもの知らずでした。シネはたくさんの後輩を持つ上司の立場になったので、どうしても周りの視線を感じざるを得ません。世の中がそうじゃないですか。同じ会社内でのロマンスはそんなに幸せではないですから。社内カップルはスリルがあるかもしれませんが、リスクも大きいです。だからみんな恐れるんじゃないですか」

彼女は恋にだけは大胆になるように呼びかけた。勇気があるものだけが素敵な恋を勝ち取れるということだ。もちろん、現実的な問題にぶつかることはあるが、“とりあえず恋しよう”という主義だ。映画の中でも10年間変わらない真理は“恋”であると。先に経験したシネお姉さんがこの時代のドンミたちに伝えるノウハウだ。

「私の周りの知人の中にシネとヒョンスン(イ・ジェユン)より年の差が離れているカップルがいますが、長い間恋愛をして、結婚しました。そのカップルを見て感じたことですが、大事なのは二人の気持ちです。言い訳を並べるよりは、自分の気持ちに正直になってください。私は本当にこの人のことを愛しているのか、いなくなったら死にそうなのか。複雑に考える必要ないでしょう?愛するだけでも忙しいのに……。みんな官能的に、熱い恋をしてください。ハハ」

記者 : チョ・ジヨン、写真 : ムン・スジ