「ファッションキング」第1話“海千山千”お決まりのストーリーなのか?
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ユ・アイン、シン・セギョン、イ・ジェフン、21世紀俳優への期待は“有効”
確かに第1話だったのに次の場面の予測がつく。確かにドラマの第1話だったのに映画1本を全部見たようだった。SBSドラマ「ファッションキング」の初回放送に対する視聴者の意見は大体“お決まりのストーリー”と“展開が速い”に二分された。後者はまた“速くて良い”と“リアリティがない”に分かれた。
東大門(トンデムン)でブランド洋服の偽物を作って売るヨンゴル(ユ・アイン)は、天涯孤独で人の家に居候をしていたある日、放火犯の濡れ衣を着せられ追い出され、自身の店に就職したガヨン(シン・セギョン)と出会う。ファッションに天賦の才能を持つガヨンは米国の有名ファッションスクールに奨学生として合格するが、お金がない。ガヨンがデザインした服で金を儲けたヨンゴルは米国への飛行機代を与え、本人はサラ金業者の女と付き合った罪から逃れるためカニ漁船に乗る。
第1話から“海千山千”で苦労が絶えない。だが、大きな変更がない限り、二人はドラマの題名通りに苦労に苦労を重ねた後、実力を認められ、“ファッション王”になるだろう。初期の設定を見れば、社会のどん底から頂点まで上り詰める典型的なサクセスストーリーが予測される。
ガヨンの中には、孤児として困難を乗り越え、デザイナーとして成功するドラマ「星に願いを」のヨニがおり、ヨンゴルは人々に希望を与える“ケヨンナム(犬龍男)”、つまり小川(貧しい環境)で龍になり(成功した)男を代表する。
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お金もなく、いいコネもないまま自身の力だけで成功する人物を前面に出す話の罠は、何を題材に使ってもおかしくないということだ。“ファッション”に焦点を当てることを期待するなら、“王”になる成功談に裏切られる恐れもある。
それでも後で何かあるのではないかと期待感を持たせるのは、脚本家のキム・ギホとイ・ソンミが「新入社員 Super Rookie」「甘いスパイ」等で新鮮な題材とユーモア、恋愛をバランスよく構成したことを覚えているからだ。
もう一つは、物語自体は1990年代のありふれたもののように見えるが、出演するのは21世紀の俳優ということだ。“自分勝手”でヨンゴルとオーダーメイドの服のようにぴったり合うユ・アイン、妙に守ってあげたくなるような表情の達人シン・セギョンはもちろん、優しい時は限りなく優しい顔だが、欲望と毒気だけを見せる男イ・ジェフンを見るのも興味深い。ユ・アインを見てからオンライン漫画「ファッションキング」のウ・ギミョンを想像して、残念に思うことのないように。
視聴率調査会社のAGBニールセン・メディアリサーチによると、19日放送されたSBS「ファッションキング」の初回視聴率は全国で10.0%を記録した。MBC「光と影」は22.5%で、月火ドラマ第1位「サラリーマン楚漢志」の終了後再びトップになり、KBS 2TVの「ドリームハイ2」は5.7%に留まった。
記者 : イ・ヒョンジン