「ソンジェ背負って走れ」「ヒーローではないけれど」人気の理由とは?共通点に注目

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「ソンジェ背負って走れ」が、放送終了後も人気を集めている。出演俳優のSNSはもちろん、ビハインドやOST(挿入歌)アルバム、台本集などのコンテンツまで人気を集め、視聴者の支持を得ている。

5月に韓国で放送が終了したtvN月火ドラマ「ソンジェ背負って走れ」は、生きる意志を手放した瞬間、自分を生かしてくれた有名アーティストのリュ・ソンジェ(ビョン・ウソク)と、彼の死に絶望した熱狂的なファンのイム・ソル(キム・へユン)が、推しを生かすために時間を遡って2008年に戻る“タイムスリップファンタジーロマンス”だ。

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「ソンジェ背負って走れ」の主な内容は、2人の主人公の“双方による救い”のストーリーだ。イム・ソルは、自分の人生の希望になってくれたリュ・ソンジェの死亡のニュースを聞いて絶望していた瞬間、2008年に戻ることになり、リュ・ソンジェが死なないようにするため奮闘する。リュ・ソンジェも、イム・ソルを救うために努力する。お互いを守ろうとする2人の純愛と切ない救いのロマンスは、視聴者の心を鷲掴みにした。

さらに、作品をリードした2人の主演俳優と、彼らを支える周囲の俳優たちの熱演は、多くの視聴者をストーリーに引き込ませた。その結果、「ソンジェ背負って走れ」は連日TV-OTT話題性1位を記録し、ビョン・ウソクとキム・ヘユンも話題性1、2位を獲得した。

ドラマのヒットにより、ビョン・ウソクが歌唱したOST(挿入歌)の「夕立(Sudden Shower)」は、韓国の音楽配信チャートを席巻しただけでなく、米ビルボードの「グローバル200」チャートにランクインし、OSTアルバムも、予約販売数が歴代最高を記録し、人気を博している。

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「ソンジェ背負って走れ」の他にも、ドラマやウェブ小説など、サブカルチャー界では“双方の救いの物語”が根強い人気を得ている。片方の一方的な救いによって“人生逆転”する、いわゆるシンデレラストーリーではない。双方の救いのロマンスは、片方に偏らない対等な関係性、欠落感を持っている2人がその欠乏を埋める相手に出会って、完成形になる運命論的なストーリー、自分を犠牲にしてでも相手を救おうとする切ない純愛など、ややファンタジー的だが、だからこそよりロマンチックに感じられる。

最近韓国で放送が終了したチョン・ウヒ&チャン・ギヨン主演のJTBC土日ドラマ「ヒーローではないけれど」も同様だ。同作は、並外れた能力を持っているが、誰も救えなかった男性が、ついに運命の彼女を救うファンタジーロマンスだ。

写真=JTBC
劇中、ポク・グィジュ(チャン・ギヨン)は、代々超能力を持つポク家で生まれ、幸せだった瞬間に何度も戻ることができる能力を持っている人物だ。しかし、その能力は毒となり、妻を失う苦しみを経験しなければならず、挫折したポク・グィジュは、偶然自分が唯一ト・ダヘ(チョン・ウヒ)を救える人物であることに気づき、希望を得る。一方でト・ダヘは、ポク・グィジュが自分を救うために命を失うことを知り、彼を救おうとする。

「ヒーローではないけれど」はNetflixグローバルTOP10(非英語圏)TV部門の3位まで上昇し、世界的に愛された。

通常、人々はドラマや映画、小説などを通じて代理満足を経験する。非現実的なストーリーだが、むしろおとぎ話のようなストーリーであればあるほど、現実で満たされない欲望に触れ、ストーリーに引き込まれていく。“双方の救い”のストーリーも、そのうちの一つだと言える。

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記者 : キム・ナヨン