「私の夫と結婚して」から「ラブソリューション」まで、今人気の韓国ドラマの共通点とは?

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写真=tvN、MBC、JTBC
“サイダーストーリー““サイダー物”とは、主人公が苦難と逆境を見事に乗り越え、視聴者をスカッとさせる物語を意味する。主人公は悪役に勝って、起承転結がスピーディーに展開される。今、韓国ドラマは女性主人公たちが与える“サイダー”の時代だ。

写真=tvN
韓国で最近放送が終了したtvN月火ドラマ「私の夫と結婚して」(脚本:シン・ユダム、演出:パク・ウォングク、ハン・ジンソン)は、親友と夫の不倫を目撃し、殺害されたカン・ジウォン(パク・ミニョン)が10年前に戻ってきて人生2回目を経験し、泥沼のような運命を彼らに返す本格的な“運命開拓ドラマ”だ。

カン・ジウォンの1回目の人生は悲惨だった。大手企業U&Kで社内恋愛をしてパク・ミンファン(イ・イギョン)と結婚したが、不幸だった。姑は妊娠を口実に彼女をいじめ、パク・ミンファンは株式に投資すると会社を辞めて遊ぶばかりだった。そんな中、カン・ジウォンはがんを宣言されたが、夫と親友のチョン・スミン(ソン・ハユン)が不倫関係だったことを知る。密会がばれてしまった2人は、カン・ジウォンを殺してしまった。

すべてが終わったと考えた瞬間、カン・ジウォンは10年前に戻ってきた。再び目覚めたカン・ジウォンは、着実に復讐を始めた。自分を裏切ったパク・ミンファンとチョン・スミンを結婚させ、チョン・スミンに対面したカン・ジウォンは「おめでとう。私が捨てたゴミを拾えてよかったね」と笑顔を見せた。そんなカン・ジウォンの傍には、U&Kのマーケティング総括部長ユ・ジヒョク(ナ・イヌ)が一緒だった。

同作は、休まずにまるで嵐のように“サイダー”を与えた。初回の視聴率は全国平均5.2%でスタートしたが、最終回は12%と高視聴率で終了した。

写真=MBC
“痛快なサイダー”と言えば欠かせない作品が、最近韓国で放送終了したMBC金土ドラマ「夜に咲く花」(脚本:イ・セム、チョン・ミョンイン、演出:チャン・テユ、チェ・ジョンイン、イ・チャンウ)だ。同作は、夜になると塀を越える15年目の寡婦、チョ・ヨファ(イ・ハニ)と、ソウルの四大門の中の皆が欲しがるイケメン従事官パク・スホ(イ・ジョンウォン)が織りなすスリル満点のコミカルアクション時代劇だ。

チョ・ヨファは、結婚当日に夫が死亡した未亡人だ。15年目の寡婦であるチョ・ヨファが着ることができる服は白い喪服だけで、夫の実家で静かな暮らしを要求される。しかし、夜になると彼女は覆面を被って塀を越え、法の保護を受けることができない人々のために動く。父親のギャンブルの借金によって売られた子供を助け、絵に一滴の水がはねたという理由で召使いを罰すると、虎の絵を自分が描いた猫の絵にすり替える。武術で正義を実現する彼女の活躍は、痛快さを与える。

このようなチョ・ヨファの活躍に後押しされて同作は、日増しに視聴率が上昇。第1話の視聴率は全国平均7.9%(ニールセン・コリア、以下同一)でスタートし、最終回は18.4%という高視聴率を記録した。

写真=JTBC
韓国で1月31日より放送開始となったJTBC水木ドラマ「ラブソリューション ~愛の解決策、教えます~」(脚本:チョン・ヒソン、演出:パク・ジンソク)も、「誰も知らないうちに離婚させてあげます」というスローガンのもとで集まった韓国最高の離婚解決士のキム・サラ(イ・ジア)と、根性のある弁護士トン・ギジュン(カン・ギヨン)の“正義の復讐ソリューション”を描いている。完璧なコンビプレイを披露する2人は、毎話、痛快さを与えている。

韓国のトップ法律事務所の嫁だったキム・サラは、姑のチャ・ヒウォン(ナ・ヨンヒ)の計略によって一日にして前科者になった。息子を不正入学させたという濡れ衣を着せられたまま養育権も奪われた。キム・サラが監獄にいる間、母親は謎の死を迎えた。そして、ついに彼女は覚醒した。

キム・サラは離婚解決士を提案したソン・ジャンミ(キム・ソニョン)に「私のロマンは“パン”だ。その人の財産をパン(0)にしたり、パン(刑務所)に送ったりすること。そうしてこそ子供を連れ戻すことができるから」と覚悟を伝えた。

第1話の視聴率は3.3%だったが、5%台にまで上昇している。

写真=tvN、MBC、JTBC
キム・ホンシク大衆文化評論家は「3本とも女性たちが経験している厳しい現実、しかし解決することが難しい内容を描いている。ここで主人公たちが復讐して問題を解決し、視聴者をスカッとさせるため、大人気を集めている」とし「これまで触れることが難しかったタブーの領域に挑戦して、ファンタジーとアクションの調和で“サイダー”を与えているので、(視聴者たちが)間接的に満足感を得ているようだ」と3本の人気の理由を分析した。

記者 : カン・ダユン