イム・シワン「スマホを落としただけなのに」での悪役挑戦に心配も?歌手としてのカムバックにも言及

OSEN |

写真=Netflix
イム・シワンが、相次いで悪役を演じた感想からギャラの一部を寄付した理由、歌手としてのカムバックまで、様々な思いを明かした。

Netflix映画「スマホを落としただけなのに」に出演したイム・シワンは、OSENとのインタビューでキャスティングの過程や裏話などを語った。

「スマホを落としただけなのに」は、平凡な会社員のナミ(チョン・ウヒ)がスマートフォンを紛失した後、個人情報の流出で日常全体が脅かされる過程を描いたスリラー映画だ。住民登録番号、口座番号はもちろん、すべての個人情報とプライバシーが含まれたスマートフォンをなくした後に起こりうる最悪の状況を描いた。

多くのベストセラーを生み出している「このミステリーがすごい!」大賞シリーズから刊行された、志駕晃による同名小説を原作にしている。“スマートフォンのハッキング”という日常で十分に想像できる恐怖を、洗練された演出と緊張感あふれる展開、よく練られたストーリーに仕上げ、注目を集めている。

イム・シワンは平凡な会社員ナミのスマートフォンを拾った後、ぞっとする犯罪を起こすジュニョンに扮した。昨年夏に韓国で公開された映画「非常宣言」に続き、再び悪役を熱演した。

世界のOTT(動画配信サービス)プラットフォームの視聴ランキング集計サイトであるFlixpatrolによると、最近公開された「スマホを落としただけなのに」が、Netflix映画部門で2位を記録した。

現在、同作は韓国、台湾、ベトナム、フィリピン、香港、マレーシア、シンガポール、ボリビア、コロンビア、ドミニカ共和国、エクアドル、ペルー、ベネズエラ、クウェート、クアタル、サウジアラビアなど計18ヶ国で1位を記録している。

イム・シワンは出演を決めたきっかけついて、先輩のキム・ヒウォンが理由であるとし「ある日突然電話がかかってきて『お茶でも飲もう』と言われました。会って世間話をしばらくして、僕の家まで車で送ってくれました」とし「ところが、降りる直前に台本の話をされました(笑)。『面白い台本があるのだけど、君に見てほしい』『上手にできそうだ』と言ってくれました。それで検討することになりました」と明らかにした。

続いて「ストーリーがしっかりしていて反転もあって面白かったのですが、悪役だったので悩みました。主人公が“社会悪”的な存在であることが気にかかりました。『もしかしたら社会的に“模倣犯罪”が起こるのではないか?』など、ありとあらゆる心配が生じました。とにかく俳優は善良な影響力を及ぼさなければならないという考えと、素敵な作品を選択しなければならないという使命感がぶつかり、たくさん悩みました」と打ち明けた。

映画「非常宣言」と「スマホを落としただけなのに」で2本連続の悪役を披露することになったが、実は撮影の順番は「非常宣言」「それでも僕らは走り続ける」「スマホを落としただけなのに」だったという。

彼は「結果的には台本がずっと頭の中に残って出演を決めましたが、心配が非常に大きかったです」とし「意図しているわけではないですが、キャラクター的に強く刻みつけられる悪役を連続して演じました。悪役を好んでやる性格ではないのですが、『悪役を一度やってみたら、好んでやるようになったのではないか』と思われるのではないかと、非常に大きく心配しています(笑)。全くそうではありません」と話した。

続けて「悪役だったので、最初は『スマホを落としただけなのに』を断りましたが、反社会的なキャラクターを演じるための当為性を見つけて、今回のキャラクターを演じるために、ギャラの一部を寄付して作品に臨みました。心の重荷を減らしたくて……」と振り返った。

同作の他にも「他人は地獄だ」「赤道の男」「非常宣言」などで抜群の悪役を披露したイム・シワンは、最も成功したアイドル出身の俳優として挙げられるが、アイドル時代を振り返ってみると物足りなさが残ると明かした。

彼は「今では人々が『あの子は今後演技だけをするだろう』と思っているようです。そのように言われると、僕の性格上、あまのじゃくな一面が発動して、他のことがやりたくなります(笑)。アイドル時代には『演技を始めたから、どうせなら歌手のイメージがなかったらいいのに』と思ったりもしました。今はもうあえて話さなくても当然歌手はやらないと思われています。しかし、『今後もずっと俳優業をしていくのではないか』と言われると、拒否感が生じます」として、自身のあまのじゃくな性格を告白した。

イム・シワンは2010年にグループZE:Aのメンバーとしてデビューし、人気を博した。練習生時代からデビュー、活動期間まで、20代を完全に捧げたという。当時、誰よりも最善を尽くして努力したが、結果には満足できなかったという。

彼はアイドルに未練があるとし「過去には『僕はアイドルとして適した者ではない』と思っていました。そんなときに、運良くドラマ『太陽を抱く月』のオファーが入ってオーディションに合格し、俳優として活動を続けています」とし「20代を通して携わっていた分野なのに、歌手生活をこのように終えるのは残念でした。2年間の練習生、7年間の契約期間、アイドルとして9年を過ごしましたが、自ら否定したくありません。有意義なものにするためにも歌手活動も維持していかなければならないと感じました」と所信を語った。

彼は「今年はアルバム発売の具体的な計画があります。ソロアルバムです」とし「最近のコンサートで僕が追求する音楽や曲を提示したりもしました。ファンの皆さんに『このような方向性の音楽が好きだ』とアピールしました。直接歌を歌ってファンが聴けるようにしました。アルバムは1~2枚程度計画していますが、音楽番組への出演計画はありません。もしも音楽番組に出演したら、確実に準備するでしょう。なんでも決めたら、確実に準備する性格なので」とファンにとって嬉しい知らせを伝えた。

また、彼の“オムチナ(勉強が出来て性格も良く、何でも出来る完璧な人)”のイメージに対しては「自ら気をつけようと努力するほうで、どのようなことでも無事に乗り越えようと思っています。愛してくださる分だけ、期待に応えるのが信念でもあります」とし「過去には“オムチナ”のイメージに似合うように、あえてルービックキューブも学びました。何となく賢く見えて、イメージトレーニングをするためにルービックキューブを始めたりしました(笑)。とても戦略的でした」と話し、笑いを誘った。

記者 : ハ・スジョン