「シスターズ」脚本家チョン・ソギョンが語る制作秘話“ドラマのPDに展開を聞かれたけど…”

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※この記事にはストーリーに関する内容・ネタバレが含まれています。

カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞した話題作「別れる決⼼」で、巨匠パク・チャヌク監督とともに脚本を担当したチョン・ソギョン。これまでもパク・チャヌク監督とのタッグで、「親切なクムジャさん」「渇き」「お嬢さん」など、これまでも唯一無二の作品で世界中の観客と批評家を唸らせ続けてきた彼女は、昨年公開されたNetflix「シスターズ」でも脚本を担当。スリリングな駆け引き、驚きの展開でハマる視聴者が続出した。

Kstyleでは映画「別れる決心」の日本公開を記念して、脚本家チョン・ソギョンにインタビューを実施。「別れる決心」について話を聞く中、話題を集めた「シスターズ」についても興味深い話を聞くことができた。

――チョン・ソギョンさんが最近書かれたドラマ「シスターズ」が日本でも人気です。このドラマはどのように書かれたのか、そのきっかけがあれば教えてください。

チョン・ソギョン:映画『お嬢さん』を書くときに、その主人公たちがティーンエイジャー、16歳、19歳という設定だったので、若い頃に女の子が読む小説を読んで一度その気分を味わってみようと思い、久しぶりに「リトル・シスター」を読み返しました。

思ったより主人公たちが優しくて、韓国ならこんな感じではないだろうと思い、その主人公たちをみんな韓国に連れてきたらどうだろうという思いから書きました。その前に私が企画していたドラマ2つがキャンセルになったので軽い気持ちで1話を書きましたが、とにかく面白かったです。1話を書くときは、その後にどうなるのか自分でも分からず、ただ書くがままに書いたらそうなりました。それで、ついでに2話も書きましたが、2話も面白かったです。2話まで見ると、まるでこの先にどんな道があるのかよく分からないかもしれません。

――撮影中に印象に残っているエピソードがあれば教えてください。

チョン・ソギョン:人もみんな死んでしまって、それからどうしようかと思いながら、3話から1つひとつ書いていったんです。9話まで書いたところで、ドラマのPDさんに「ソギョンさん、この後はどうなるんですか?」と聞かれたのですが(俳優たちもその先を知っておくべきだと思ったからだと思います)、「私も9話を書いたばかりなのに、どうやって分かるんですか?」って言ったことがあります。

だから、実は「シスターズ」は、1話、1話全てその後の展開が自分でもよく分からないまま書いていったドラマです。8話までは少しぼんやりとした絵があったのですが、それ以降は本当に1話ずつ、エンディングだけを決めて書いていきました(笑)。

取材:Minさん

■配信概要
Netflixシリーズ「シスターズ 」独占配信中

【出演者】
長女オ・インジュ役:キム・ゴウン(「トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜」)
次女オ・インギョン役:ナム・ジヒョン(「あやしいパートナー」)
三女オ・イネ役:パク・ジフ(「今、私たちの学校は...」)
チェ・ドイル役:ウィ・ハジュン(「イカゲーム 」)

【ストーリー】
母親のせいで金欠になってしまった3姉妹。幼い頃から家族の借金を返済するために働いてきた長女オ・インジュ。唯一の友人で会社の先輩のジン・ファヨンが突然亡くなり、莫大な現金を手にした彼女は、チェ・ドイルと協力してファヨンの死について調べ始める。その頃、ニュース局の記者の次女インギョンは、4年前のある事件について調べ始める。また名門芸術高校に通う優秀な三女イネは、家族の気遣いを息苦しく感じ、名家の娘ヒョリンの家で過ごす時間が増えていた。

作品ページ:https://www.netflix.com/title/81610895
予告編:https://www.youtube.com/watch?v=-w7YN_XdPTk

記者 : Kstyle編集部