イ・アイ、演技のためならボクシングに日本留学まで…欲張りな彼女

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写真=記憶の中のセミ(Cicada I Remember)
医者になる夢を持っていたが、高校生のときに演技をしてみないかという提案を受け、役者の道に入った女優がいる。しかし、イ・アイは演技だけでは満足できない欲張りな役者だ。演技のために日本で修士号の勉強をしている彼女は、演技と勉学を両方とも掴むために努力する役者だと言えよう。

演技の中間点検をしたいと思っていた時、演劇「私の心臓の全盛期」の出演オファーを受けたイ・アイは、今回の演劇が自身の演技を振り返るチャンスになったという。新しい役割を演じるたびに、毎回新しい感じの演技を最善を尽くして伝えたいというイ・アイに会った。

―映画「大韓民国1%」ではアクションスクールを修了するくらいハードな訓練に慣れている。それにもかかわらず、手首を怪我するほどボクシングの練習をしたと聞いた。練習する時も体を張るタイプのようだ。

イ・アイ:今まで演じてきたキャラクターが軍人のようなキャラクターで、アクションスクールでもハードなトレーニングを受けた。今回もボクシング選手の役なので訓練中に怪我をした。基礎からゆっくり訓練すべきことを早く学びたい気持ちで力を入れてしまい、手首に怪我を負った。

初めて出演した映画が「大韓民国1%」だ。当時は何も分からずにただ一生懸命に取り組んだ。アクションスクールで言われた通りにして、軍人のように暮らした。最初から一生懸命やる習慣がついたと思う。ボクシングをする真似だけでもよかったが、見せかけだけというのは嫌いだった。他の人に比べて身に付ける速度が遅い分、一生懸命にやるタイプだ。

―演劇の中で実際にサンドバッグを打つシーンがある。

イ・アイ:ボクシングジムでは固定されたサンドバッグで訓練した。しかし、舞台に吊るされたサンドバッグはかなり揺れる。サンドバッグを打つときに、リアルな演技をするためにはたくさん動かなければならない。

―「私の心臓の全盛期」でイ・アイさんが演じるボラムは、ソン・ビョンホさんが演じる父グァンホンと仲が悪い。

イ・アイ:父のグァンホンは家族よりも音楽を愛したため、家族の面倒をあまり見なかった。父と母は離婚し、ボラムは母と一緒にカナダで暮らし、父とも一緒に暮らすようになった娘だ。家族を疎かにした父を娘は憎むしかない。後半に入ると父と和解する病院でのシーンがある。この部分の台本を読む時、毎回新しい気分になる。病院のシーンは演じれば演じるほど感情が高ぶる。

―娘が父に向かって鞄を投げるシーンがある。大先輩であるソン・ビョンホさんに鞄を投げるのは気まずくなかったのか。

イ・アイ:ある日、鞄を上手く投げられず、飛ぶべき鞄が私の首に当たったことがある。『父をもっと憎め』と言われることはあっても、気まずい感じはなかった。映画『大韓民国1%』でも共演したことがあるので、ソン・ビョンホ先輩との相性は良かった。ソン・ビョンホ先輩は見るたびに驚く。体力もそうだが、演技に対してとても情熱的だ。舞台で情熱的にエネルギーを発散し、舞台の外では後輩たち全員の面倒を見る方だ。

―日本で演技の勉強をした。

イ・アイ:日本に演技で有名な学校があると聞いた。日本大学は写真と芸術、映画の方面で100年の歴史を持つ学校だ。長い歴史を持つ学校で体系的に演技を学びたかった。高校の時に第2外国語として日本語を勉強したが、学校の授業を受けるために日本で直接日本語を学んだ。他の国の言語で演技の発声をするため、1年生の時は本当に大変だった。

最初はロシアの演技の理論を勉強する。日本で演技を学んだが、演技の理論はどこに行っても同じようだ。『大韓民国1%』を撮る時が、大学に通っている頃だった。今は大学を卒業し、大学院に通っている。公演を終えれば再び日本に渡り、卒業論文を準備しなければならない。

―新しいものを学ぶことに興味があるようだ。

イ・アイ:新しいものを学ぶことは、新しいエネルギーを貰う作業だ。学びに対する渇きを埋めたい気持ちがあって、学校に入ると新しいエネルギーを貰う気がする。

―学校に通っていて日本の学生との間で困難なことなどはないか。

イ・アイ:日本で生活してから10年になる。韓国人に対するデモが日本であったというニュースを見ると、両親は本当に心配する。しかし、両親の心配とは反対に、韓国人だからといって差別を受けたりはしない。日本の大学で勉強している現地の大学生は、政治にあまり興味を持たない。むしろK-POPと韓国ドラマが好きだ。

―イ・アイさんだけの演技のエネルギーは?

イ・アイ:どうすればキャラクターにもっと入り込めるかと考えるエネルギーだ。今回の公演でボクシングのシーンを演じる。キャラクターを演じるために、女子プロボクサーキム・ジュヒさんの自伝を呼んだ。ボクシングをしながら情熱的に取り組み、諦めることなく再び立ち上がるエネルギーを本を通じて学ぶことが出来た。本を通じてキャラクターに近づく部分も多い。

記者 : パク・ジョンファン