WINNER、シンガーソングライターがアイドルに ― アイドル新三国志

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写真=YGエンターテインメント

“お兄さん”が“おじさん”になれば、大衆はまた違う“お兄さん”を求め始める。さらに時間が経てば、また違う“弟”や“妹”を求め始めたりもする。悲しいけれども冷静な、アイドル市場の摂理である。このようにアイドルグループは、彼らなりの世代交代を繰り返しながら約20年もの間、10代の市場を制覇してきた。第3世代のアイドルたちが音楽界に続々と登場している今、彼らを誕生させた先祖格の第1、第2世代のアイドルグループを振り返ってみよう。

「K-POP」が韓流のもう一つの名前として命名された中、韓国音楽界でもやはりアイドルの勢いが強くなっている。一日おきに一チームが作られるという、アイドルの洪水時代であるためだ。しかし、そこで生き残ることさえできれば大衆から絶対的な支持を受け、“ホットルーキー”として定着することができるため、今日も音楽界は依然としてアイドル探しに、またアイドルになるために動いている。

韓国音楽界の3大事務所であるSMエンターテインメント、YGエンターテインメント、JYPエンターテインメントもやはり、王座を引き継ぐルーキーづくりに余念がない。そして、変わらず東方神起、少女時代、BIGBANG、2PM、2NE1、Wonder Girlsなどその名も轟くアイドルグループを制作した3社もまた、野心に満ちた刀を準備している。SMエンターテインメントのEXO、JYPエンターテインメントのGOT7、YGエンターテインメントのWINNERがその中核だ。

YGのWINNER ― シンガーソングライターがアイドルに

ヒップホップレーベルから始まったYGエンターテインメントは、第1世代アイドルと言えるグループがなかった。国民的な人気を博したJinuseanと1TYMが似たような位置づけにいたことはあるが、彼らをアイドルと呼ぶには無理がある。しかし、2006年ヒップホップアイドルを標榜したBIGBANGは、それこそ音楽界に“ビックバン”を起こした。シンガーソングライター軍団のアイドル化に、大衆は熱狂した。「LIE」「HARU HARU」「FANTASTIC BABY」の成功を追い風に彼らは、アイドルを超え、世界でも通じるアジアグループに跳躍した。現在第3世代アイドルとしては、WINNERと「WIN:WHO IS NEXT」(以下「WIN」)に出演したBチームなどがデビューを待っている。

絶妙な切り札、WINNER

ヤン・ヒョンソク代表率いるYGエンターテインメントは、野心作としてWINNERを準備している。昨年放送されたMnet「WIN」で勝利したAチームがWINNERとしてデビューすることになったのだ。サバイバルリアリティとして練習生生活を赤裸々に公開した彼らは、大衆と既に身近な関係を形成している。大衆に馴染んでいるということは、新人グループには膨大なメリットとなる。WINNERがデビュー前から大規模なファンダム(特定のファンの集い)を作ることができたのも、同じ脈絡から説明できる。

WINNERへの大衆の期待も高い。既に「WIN」でハイクラスの自作曲の実力を公開し、デビュー前からBIGBANGと一緒に日本でのコンサートステージに上り、実力を認められたためだ。また、リーダーのカン・スンユン、リードボーカルのナム・テヒョンの作詞作曲の実力は、気難しいヤン・ヒョンソク代表の心までも動かした。ヤン・ヒョンソク代表が「現在超緊張状態だ。音楽作業を通じて、彼らの未来が期待できるようなアルバムを作りたい」と話しただけに、WINNERのデビューアルバムは高いレベルで仕上がる可能性が高い。

メンバーたちの経歴も華やかだ。Mnet「SUPER STAR K」出身のカン・スンユン、SBS「K-POP STAR」出身のイ・スンフン、BOMでデビューしていたソン・ミノが含まれたWINNERは、デビュー前から大衆に馴染みがある。その上、「WIN」ではカン・スンユン、イ・スンフン、ソン・ミノの発展過程も見守っている。リードボーカルのナム・テヒョン、ボーカルのキム・ジヌは女性ファンから支持されている。5人それぞれの魅力で重武装しているため、デビュー後も大きな人気を集めるのに十分だ。

記者 : チョン・ジウォン