【新人アイドルの魅力分析 Vol.1】次なるホットなアイドルになる準備完了! ― ボーイズグループ編

10asia |

2013年も数多くのアイドルグループがK-POP界にデビューを果たした。その中から生き残るというのは極めて難しいだろう。しかし、今最もホットなアイドルEXOやVIXXがデビュー2年目に注目を浴びたように、新人アイドルたちにもまだまだ希望はある。

デビューの時から完璧なアイドルはいない。アイドルが人々に存在感をアピールするためには、自分たちならではの確実なカラーを持たなければならない。オオカミに変身し男性美を披露した後、制服を着て少女たちのロマンになったEXO、ヴァンパイアやジキルとハイドに変身したコンセプチュアルなアイドルVIXX、ヘルメットにジャージという差別化されたコンセプトを披露したCRAYON POP、妖精ドル(妖精+アイドル)Apinkなど、成功したアイドルは彼らならではの特徴をそれぞれ持っている。新人アイドルグループにもまだ物足りないかもしれないが、彼らならではの魅力は確かにある。そこで、10asiaが2013年1月から8月までにデビューしたボーイズグループのうち、3組を選んで彼らの「現在の能力値」と「魅力ポイント」を調べてみた。

◆HISTORY(デビュー:2013年4月26日)

写真=LOENエンターテインメント
メンバーたちの安定した実力&近所のお兄さんのような親しい魅力を放つHISTORY!

HISTORYはソン・ギョンイル、ナ・ドギュン、キム・シヒョン、キム・ジェホ、チャン・イジョンの5人のメンバーで構成されたグループで、IU(アイユー)の所属事務所であるLOENエンターテインメントが初めて披露したボーイズグループである。グループ名から分かるように、彼らはK-POP界に新たな歴史を刻むために現れた、野心に満ちたアイドルだ。メンバーのチャン・イジョンはMBC「偉大な誕生2」出身で、早くに実力を認められたが、「偉大な誕生2」の視聴率が振るわず、認知度があまり高くないという点が残念である。

HISTORYのデビュー曲「DREAMER」は同じ所属事務所の先輩歌手であるIUがナレーションに参加し、話題となった。アカペラで始まる曲のイントロも注目を集めた。そして、その次に出てくるIUとラッパーキム・シヒョンのナレーションは、聴いていて恥ずかしくなるほどだった。でも、新人がナレーションをいとも簡単にこなしてしまったという点は称賛すべきだろう!彼らの実力は1stミニアルバムのタイトル曲「熱帯夜」からも感じられる。「熱帯夜」ではメインボーカルはもちろん、サブボーカルも安定した歌唱力を披露した。

男性アイドルが人気を博す要因の一つは、ステージでは完璧な姿を披露し、それ以外では近所のお兄さんのような親しみやすさを持つ姿にある。HISTORYはこの点をよく踏まえている。「DREAMER」で少しずつ明らかになったHISTORYのアグレッシブな魅力は、ケーブルチャンネルMBC MUSIC「HISTORYのパンダ企画」で明らかになった。「HISTORYのパンダ企画」はパンダエンターテインメントという架空の所属事務所に新入社員として採用されたHISTORYのメンバーたちが、それぞれ自分をPRする内容を盛り込んだ番組である。おばさんたちと一緒にプールでダンスを踊り花婿候補1位に浮上したソン・ギョンイルをはじめ、メンバーたちの様々な無茶がこの番組で際立った。

「加算点のポイント」
―87年生まれのリーダーソン・ギョンイルの童顔
―LOEN TV新概念のショートコム(SHORT+シットコム(シチュエーションコメディ: 一話完結で連続放映されるコメディドラマ))「TORYTORY BANG BANG」で、視聴者を見るに耐えなくさせる彼らの無茶な行動

◆Boys Republic(デビュー:2013年6月5日)

写真=ハッピーライブエンターテインメント
アジアを越えて世界を狙う野心に満ちたBoys Republic!

Boys Republicは、H.O.T.やS.E.S.などを育てたチョン・ヘイク代表と世界的なアルバム流通会社であるユニバーサルミュージックコリアが初めて企画・制作し話題を集めたグループで、ウォンジュン、ダビン、スウン、ミンス、ソンジュンの5人で構成されている。グループ名に同じく“少年”が入っているという理由で「防弾少年団」とライバル構図を形成しているが、ヒップホップを披露する防弾少年団とは音楽の路線が全く違う。Boys Republicはアジア及び世界市場を狙っているアイドルグループであるだけに、ダンスやバラード、ヒップホップ、アカペラなど多様なジャンルを披露している。

しかし、デビュー曲「電話して家に(Party Rock)」はあまり大きな反響を得られなかった。「電話して家に」はユーロビートのリズミカルなメロディの楽曲だったが、他のアイドルとは違うBoys Republicだけの差別化された魅力をアピールするには平凡な曲だったためだ。だが、海外の反応が尋常ではなかった。「電話して家に」は発売当日、タイ、シンガポール、インドネシア、フィリピンなど計4ヶ国のiTunesチャートで1位を獲得した。デビュー前からタイなどのアジア諸国で積極的なプロモーションを行ったのが大きな影響を与えたとみられる。ユニバーサルミュージックならではのマーケティング力が際立つ部分でもある。日本でも音楽ダウンロードサイトであるK-POP Lifeのデイリーチャートで1位になるなど、韓流アイドルとしての可能性を見せた。

海外市場で可能性を確認したBoys Republicは、10月8日に1stミニアルバムをリリースする。ミニアルバム「IDENTITY」では自分たちだけの明確な恋愛観と価値観を率直に表現し、新しい姿を披露する予定だ。しかし、東南アジア市場だけで満足するのではなく、韓国をはじめとする世界市場で活躍するためには、アルバムのタイトル通りBoys Republicだけのアイデンティティを確立しなければならないだろう。

「加算点のポイント」
―デビュー前、MBC「ニュースデスク」に出演
―デビュー前、チェジュ航空(JEJU AIR)のモデルに抜擢

◆防弾少年団(デビュー:2013年6月12日)

写真=Big Hitエンターテインメント
作詞、作曲、プロデュースの能力を兼ね備えたマルチヒップホップアイドル、防弾少年団!

防弾少年団は音楽プロデューサーバン・シヒョクのBig Hitエンターテインメントが3年間の準備を経て作り上げたアイドルグループである。RAP MONSTER、SUGA、Jin、J-HOPE、Jimin、V、Jung Kookの7人で構成された防弾少年団は、本格的なヒップホップを披露するヒップホップアイドルを目指しているグループだ。グループ名が一見コミカルに見えるが、防弾が「銃弾の貫通を防ぐこと」という意味を持つように、偏見と抑圧の銃弾から10代の若者を守るという深い意味がグループ名には込められている。デビュー曲「No More Dream」は「お前の夢は何だ?」という歌詞からも分かるように彷徨う青少年に関する話であり、現在活動を行っている曲「N.O」でも「僕たちを勉強する機械にしたのは誰?」と10代の若者に向けたストレートなメッセージを盛り込んでいる。

防弾少年団のメッセージにより共感できる理由は、メンバーのRAP MONSTER、SUGA、J-HOPEがプロデュースに参加しているためだ。プロの作曲家や作詞家が作ってくれたコンセプトを披露するのではなく、メンバーたち自身の話を曲に盛り込んでいるため、防弾少年団は真実性が際立つ。また、防弾少年団はデビュー前からブログを運営し、フリースタイルのラップや自作曲、従来の曲にラップを入れて編曲したミックステープなどを公開し、実力を立証してきた。1stミニアルバムの収録曲である「BTS Cypher PT.1」ではラッパーとしてのプライドを詰め込み、今のヒップホップ文化を一喝し、新人の大胆さと自信まで感じることができる。

やもすれば、防弾少年団はクールにして実力派だと虚勢を張っているだけだと思うかもしれない。だが、彼らは可愛くてかっこいいアイドルとしての顔も十分に発揮している。防弾少年団はケーブルチャンネルSBS MTVバラエティ番組「新人王防弾少年団-チャンネル防弾」に出演し、様々な姿を披露している。アイドルスターが必ず通らなければならない関門の一つは、ケーブルチャンネルのバラエティ番組だ。バラエティ番組はアイドルにとってステージで見られない率直な魅力を発揮できる良いチャンスであるためだ。防弾少年団は既にヒップホップとアイドルという二兎を手にする準備を終えている。

「加算点のポイント」
―メンバーたちのラップメイキング、プロデュース力
―メンバーJiminの腹筋と腕の筋肉

記者 : パク・スジョン、翻訳 : ナ・ウンジョン