Vol.1 ― イ・ホンギ「『フェニックス』は僕の人生のターニングポイントになった」

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FTISLANDのボーカルであり、俳優としても活動しているイ・ホンギが、テレビドラマではなく映画に挑戦した。

イ・ホンギは映画「フェニックス~約束の歌~」(監督:ナム・テクス、以下「フェニックス」)で、トラブルメーカーのアイドル歌手チュンイ役を務め、映画俳優としての第一歩を踏み出した。

彼は同作品の舞台がホスピス(末期がん患者に対して緩和治療や終末期医療を行う施設)であるだけに、初めて台本を受け取ったとき、散々悩んだと明かした。演技も歌も、経験があればこそできるものだと思っていた彼に、ホスピスという言葉自体が馴染みのないものだったからだ。

イ・ホンギは「初めはできないと言った。経験もない上に、ホスピスが何なのかも知らなかった。歌も演技も、経験を元に表現できるものだと思っていた」と話し始めた。

続いて「それなのに、事務所から『もう一度読んでみてほしい。そうしないと後悔する』と言われて、もう一度読んだ。ホスピスについても調べた。検索してみたら簡単な説明が出てきた。ホスピスってこんなものなんだなと分かってから台本を読んだら、最初に読んだ時とは違う感覚を持つようになった。ホスピスだからこんなことが言えるんだなと理解できるようになった。シナリオを読んで胸がじーんとした。大変な時期だったけど、結果はさておき、僕の人生に大きな意味を持つ作品になるような気がした」と付け加えた。

彼は映画を選んでいた当時、散々迷っていた時期だったと回想した。演技への意欲もあり、うまく演じるために自身を責めるしかなかった。大変だったし、間違った道を歩んでいるような気がしたという。

しかし、結果的に映画「フェニックス」はイ・ホンギにとってターニングポイントとなった。劇中の「本当に欲しいものは何か? これを知るのが一番大事だ」というセリフを最も気に入っているように、同作品を通じて自分自身を振り返ってみるようになった。

イ・ホンギは「大切な人たちにもっと優しくしてあげなきゃと思った。家族についてももう一度考えるようになった。死ぬ前に僕の人生を振り返ってみた時、くだらない人生や満足できない人生だと思うのは嫌だと思った。僕の望むことをするために、少し避けてきた付加的な他のことも一生懸命頑張ってみようと思った。デビュー7年目にそう考えるようになった。他の人にはごく普通のことかもしれないけれど、僕にとっては大きな変化、ターニングポイントだ」と語った。

彼にとって映画「フェニックス」が特別な理由がもうひとつある。イ・ホンギの俳優への第一歩が映画「フェニックス」であるからだ。FTISLANDのデビュー日である6月7日に日本で公開されるだけでなく、初めて作詞作曲した「オレンジ色の空」が日本版のエンディングとして使われた。

「フェニックス」は怪しい患者たちと問題児のアイドルが繰り広げる、人生最後の夢に向かった挑戦を描いた作品である。イ・ホンギの他にもマ・ドンソク、ペク・ジニ、イム・ウォニ、イム・イヨン、チョン・ミンソなどが出演した。韓国で5月30日、日本では6月7日から公開される。

記者 : キム・ミリ、写真 : ユ・ジニョン