才能豊か…BIGBANGのG-DRAGON、眼を見張るような成長

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(C)YGエンターテインメント、「CRAYON」MVキャプチャー

G-DRAGONのニューアルバム「ONE OF A KIND」

「芸能人はみんな楽に暮らしているという/1日でいいからその身になってみろよ」(「少年よ」)と歌っていた刺々しい少年は、今や自身の確固たる領域を持った“男”になった。サウンドには余裕と自身に溢れ、激しい勢いも感じられる。ミュージックビデオで先行公開された最初の曲「ONE OF A KIND」はその頂点にある曲だ。スムーズでボリューム感のあるビートとベース、適材適所に配置されたサンプルが構築した密度の高いサウンドで、そのパワーを感じられる。

その後、彼は期待を高めた人々が何を予想しているか知っていると言わんばかりに、その答えとしてアコースティック曲「THAT XX」を披露した。より重量感のある楽曲を予想していたリスナーたちの虚を突き、逆に彼の音楽的な波及効果は一層高くなった。そういった点で彼は非常に賢い。人々が自身に何を望んでいるかを知り、自身に憧れを持たせる。そして、人々に決して自身の手を読ませない。彼は確実に“鈍い熊ではなく賢い狐”に近い。ミュージシャンにそれ以上の武器があるだろうか。

何より、今回のアルバムでBIGBANGのG-DRAGONに驚くことは著しい成長だ。ヒップホップからモダンロックにおよぶ幅広い領域をアルバム一つに盛り込んだが、アルバムとしての構成はラップを固執していた前作に比べて遥かにしっかりしている。それはアーティストとしての主観が明確になった時こそ可能だったことだ。楽器の編成に対する理解がそれだけ高まったという意味でもある。彼はもう自身に似合うサウンドが何か、自身に似合うバウンスやライムはどんなスタイルかを完璧に理解しているように見える。自身が望むイメージを自ら描けるようになったのだ。


「ONE OF A KIND」自身の成長に対する中間報告書

このような成長の中心には当然BIGBANGがある。紫雨林(ジャウリム)のキム・ユナの影響力が色濃く残る「Missing You」とNELLのキム・ジョンワンのフィーチャリングが目立つ「Today」のモダンロックスタイルが、2011年に発売されたスペシャルエディションアルバムのスタイルと通じているとすれば、攻撃的なサウンドや繊細なメロディーの「CRAYON」と「結局」は最新作の「STILL ALIVE」と通じる。彼は私たちがこのアルバムに注目するずっと前から成長していた。

そのため、このアルバムは彼の成長と自らに対する実験の中間報告書的な性格を持つ。つまり、G-DRAGONが自身の成長という成果とともに重要な課題を与えられたという意味だ。少なくとも彼がまだ完成形ではないと思う人たちにとってはそうだ。

ジャンル的な面から見れば、このアルバムのスタイルは真新しいものはない。エレクトロニカやヒップホップ、ロックのクロスオーバーはすでに変身を図る多くのミュージシャンのお決まりのコースだった。新しいトレンドを示す側としてはより変わった何かが必要となった。それが彼の次のアルバムが早くから気になる理由でもある。それがBIGBANGであれ、G-DRAGONであれ。

話をまとめると、論争となった1stアルバムの完成度とは別に、このアルバムには堂々と“成長”というタイトルをつける資格が十分なように見える。彼の行動を見栄っ張りだと蔑み、密かに2ndアルバムの没落を願っていたアンチファンの呪い混じりの願いは、水の泡となってしまった。音楽配信の成績とは関係なく、彼はソフォモアジンクス(成功的な初めての作品・活動に比べて、それに続く活動が振るわない場合を示す言葉)を見事に克服した。それがこのアルバムの本質だ。

記者 : パク・ジョンウォン