「アラン使道伝」風刺とユーモアのある愉快なファンタジー時代劇
OhmyStar |
演出・台本・演技いずれも非の打ち所がない…見どころいっぱいのドラマ
本来は、慶尚南道(キョンサンナムド)密陽(ミリャン)で口承される“アラン伝説”は、涙を誘う“悲劇”だった。しかし、韓国で15日放送がスタートしたMBC水木ドラマ「アラン使道伝」によって再解釈されたこの伝説は、悲劇ではなく“喜劇”だった。いくら愉快に変えるとしても、無念の死を遂げた女幽霊アランの悲劇性が減ったり無くなることはない。韓国人なら皆が知っている原作の悲しさが強く印象づけられているにもかかわらず「アラン使道伝」は面白かった。腹を抱えて大笑いするほどだった。
「別巡検(ピョルスンゴム)」の脚本家チョン・ユンジョンの新作らしく「アラン使道伝」は、生々しく機転の効いた役柄を見せてくれた。ドラマは、様々な役柄の様々なエピソードを描いているにもかかわらず、横道にそれることなく、ストーリーを一つに帰結させている。きめ細かいストーリー構成や、膝を打つ風刺など、あらゆる面において構成がしっかりしている。
また、「ファンタスティック・カップル」「私の心が聞こえる?」で演出力を認められたキム・サンホプロデューサーは、2012年には幼稚に聞こえかねない女幽霊のストーリーに説得力を与える映像美とカメラ構図でドラマをより興味深いものにした。
よく練られた脚本に雰囲気を盛り上げるのは、断然俳優の役目だった。「王の男」「イルジメ【一枝梅】」等でスター性や演技力を早くから認められた俳優イ・ジュンギは、軍服務によるブランクがあったとは思えないほど、登場から並々ならぬ存在感で“さすがにイ・ジュンギ”と感嘆させた。
主演中心に焦点が当てられた初回の特性上、他の役柄に対する紹介は少なかったが、ユ・スンホが演じる天帝は、これまで白い髭が背丈くらいまで伸びた厳かなお爺さんとして描かれる場合が多かったが、今回のドラマでは想像の限界に挑戦した。また、天帝と二卵性双生児として登場する閻魔大王(パク・ジュンギュ)の対照的な姿は、今後アランとウノのように、喧嘩を繰り返して情が生まれていくもう一つのカップルへの期待感を高めた。
その他にも、表では穏やかなチェテガム(朝鮮時代の正二品以上の官員の尊称)宅のイケメンお坊さんだが何か恐ろしい秘密を隠していそうなチェ・ジュワル(ヨン・ウジン)、ウノのためならなりふり構わないトルセ(クォン・オジュン)、アランの手先になってしまった頼りない巫女パンウル(ファン・ボラ)、アランをあの世に連れて行くために奮闘する冥府の使いムヨン(ハン・ジョンス)など、いきいきとした役柄の性格は、メインカップルに負けないほど「アラン使道伝」を興味深いものにしている。
また、制作陣はチェデガム(キム・ヨンゴン)を通じて、現実への風刺まで入れている。久しぶりにいっぱい笑いながら考える材料も多い、古典小説みたいな愉快なドラマが出たようで、さらに期待感を抱かせている。
【「アラン使道伝」DVD情報】
・「アラン使道伝」特集ページ
・「アラン使道伝」DVD公式ホームページ
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GNBF-3112 / 第1話~第10話収録 / 6枚組
【初回限定特典】オリジナルマウスパッド / キャンペーン応募ハガキ
【特典】アウターケース / 特典ディスク(1枚) / ブックレットPart.1(16P) / ポストカードセット(5枚)
★レンタルVol.1~5 同時リリース!
●「アラン使道伝」DVD-SET2 税込価格¥19,950 6月5日(水)発売
GNBF-3113 / 第11話~第20話収録 / 6枚組
【初回限定特典】オリジナル・ステッカー / キャンペーン応募ハガキ
【特典】アウターケース / 特典ディスク(1枚) / ブックレットPart.2(16P) / ポストカードセット(5枚)
★レンタルVol.6~10同時リリース!
記者 : クォン・ジンギョン