「僕の妻のすべて」に関するエピソードのすべて

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「僕の妻のすべて」写真提供=NEW

「僕の妻のすべて」の“女たらし”……原作では、中古車に乗る一般庶民だった

映画「僕の妻のすべて」が良い興行成績を収めている。イ・ソンギュン、イム・スジョン、リュ・スンリョンの演技に笑ったり、泣いたりする観客が、いつの間にか358万人を超えたということだ。(14日付映画振興委員会映画館入場券統合ネットワーク基準)

映画の興行と共に様々なレビューや分析があふれ出ている。また、原作と関連したエピソードも関係者から少しずつ出ている。キャラクターと作品の公開時期に関する話だ。

「僕の妻のすべて」は南米アルゼンチンの映画「妻のためのボーイフレンド(Un novio para mi mujer)」をリメイクした作品だ。2008年に公開された同作品は、妻と離れたいが離婚話を持ち出せない夫が結局妻に彼氏を作ってあげるという内容だ。

「僕の妻のすべて」原作と違うところは?

基本的なストーリーは原作と同じだが、キャラクターが多少違う。原作で夫は、仕事を終えてサッカークラブでサッカーをする素朴な男。妻は倦怠感にとらわれていながら、たびたび自転車に乗って街周辺に出回る女だ。

「僕の妻のすべて」が原作と一番違うところは、女たらしのキャラクターだ。原作で妻を誘惑し、結局妻が夫から離れるようにする一番の功労者である男は彫りの深いイケメンだが、古い中古車に乗る一般庶民だ。一方、「僕の妻のすべて」のソンギ(リュ・スンリョン)は、それなりに派手な生活をし、外国語も自在に駆使する優秀な人物だ。

制作関係者は「原作での女たらしのキャラクターを最大限に脚色した」と原作との違いを語った。多少シリアスだった原作を韓国の情緒に合わせてアレンジしたことがポイントだ。

「僕の妻のすべて」を2012年に公開した理由

原作が2008年の作品であることを考えると、今年公開した「僕の妻のすべて」とは4年の空白期間がある。シナリオの脚色と撮影のための準備時間を考慮しても、空白期間が長いのは事実だ。

映画制作関係者によると、本来SOOFILMは、原作が公開された当時から南米のある知人を通じて原作の版権を買おうとした。だが、原作映画の版権は、すでにハリウッド大手のワーナー・ブラザーズ・ピクチャーズが買っていた。涙をのんで諦めるしかなかった状況であった。

だが、その後状況が変わった。すでに多くの作品の版権を持っていたワーナー・ブラザーズ・ピクチャーズは、1年後「妻のためのボーイフレンド」の開発に進捗がなかったことで、独占権を行使しないことにした。これをSOOFILMが素早く購入したわけだ。

2010年にSOOFILMは、「あなたの初恋探します」というラブコメディ映画を発表した。興行成績はそれほど良くなかったが、もともとラブコメというジャンルに魅力を持っていたSOOFILMが野心満々に出したミュージカルのリメイク作品だった。

だが、実は「あなたの初恋探します」を発表する2ヶ月前、「妻のためのボーイフレンド」のリメイク作品を準備しようとした。制作関係者によると、いろいろな条件が整わず、結局「あなたの初恋探します」を先に進めることになったという。計画通りだったら「僕の妻のすべて」は2012年ではなく、2010年に公開されたのかもしれない。

記者 : イ・ソンピル