「棚ぼたのあなた」キム・ナムジュ、飾らない姿が美しい

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「棚ぼたのあなた」視聴率40%を超えたら再会したい

6月5日午後、ソウル汝矣島(ヨイド)の63シティコンベンションセンター4階で女優のキム・ナムジュの記者懇談会が開かれた。KBS 2TVの週末ドラマ「棚ぼたのあなた」でパン・グィナム(ユ・ジュンサン)の妻で、夫の実家との関係で苦しむドラマ制作プロデューサーのチャ・ユニ役に扮し、嫁の立場を代弁しているが、ドラマへの反応もキム・ナムジュの演技に対する反応も上々なため記者懇談会の場を設けることになったのだ。

会場は、キム・ナムジュの登場からすでに愉快な雰囲気に包まれた。「視聴率が歴代作品中最高ではないか」という話に「10年前の『彼女の家』は42.5%でした」と答えたキム・ナムジュは、取材陣に対しまず初めに「多くの方々が来て下さっているので驚いています。こんなに来ていただいてるので、質問もたくさんしてください」と言った。幸いにも質問は絶えなかった。1時間以上取材陣との対話が続き、キム・ナムジュは飾り気のないコメントで笑いを誘い、また感動を与えたりもした。

往々にして役者、特に“女優”の前では、言葉を選ばなければならず、“難しい相手”という先入観があるが、母で妻で嫁で女優であるキム・ナムジュは、そうではなかった。ドラマの中の、無作法で勝手な小姑の話が出ると「(実際の)私だったらカバンで殴ったと思います。リハーサルの時は、台本よりもっとひどいことをしました。悪口も言いましたし」と述べた。

歳月の流れは止められないが、キム・ナムジュの時間も止まることなく流れていた。俳優は、年を重ねるほど、物語で重要な役割を担うことになるが、女優は結婚と出産という過程を経る中で、次第に後方に押し出されるのが常だ。最近になってやっと30~40代の女優が活発に活動することになり、彼女らの活躍も増える傾向にあると言えるだろう。

キム・ナムジュもまた、この点をよく理解していた。「週末ドラマに出演するのが怖かった理由は、実年齢より老けて見えるだけでなく、再び、ミニシリーズ(毎週連続で2日間に2話ずつ放送されるドラマ)に戻れなくなりそうだったので」という彼女の告白は、ただキム・ナムジュだけに限った話ではないと思う。しかし、キム・ナムジュは逃げるようなことはせず、「棚ぼたのあなた」のチャ・ユニのように堂々と自身の道を選択した。「いつか主人公から外される時期が来るだろうけど、今は自身の役割を忠実に成し遂げたい」という言葉とともに。

最後に取材陣に「この話が必ずしたかったんです」と言いながら満足げな表情を浮かべたキム・ナムジュの姿が今も頭に浮かぶ。彼女は、多くの人が自分に共感して愛してくれて有難いとも言った。「視聴率40%を越えたらユ・ジュンサン、イ・ヒジュン、カン・ミンヒョクとともにまた懇談会を開きます」という約束を、ぜひ守ってほしいところだ。

記者 : イ・オンヒョク、写真 : イ・ジョンミン