Vol.1 ― チョ・ドンヒョク「イ・ガンフンと真っ向勝負したい」

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俳優になって9年目になるチョ・ドンヒョク。高い身長と貴公子風の整った顔でこれまで“お坊ちゃん”役を続けてきた。様々なドラマや映画の中で「室長」という肩書きが付きまとっていた彼は、イメージを変えるためにしばらくお坊ちゃんキャラクターを避けてきた。そんな彼が、KBS第2テレビの月火ドラマ「ブレイン 愛と野望」で再び“お坊ちゃん”になった。

しかし「ブレイン 愛と野望」でのソ・ジュンソク(チョ・ドンヒョク)は、これまで演じてきたお坊ちゃんとは少し違う。全てを持っているようで、本当に欲しいものは手の中をすり抜けていく砂粒のように手に入れることができない“不運のお坊ちゃん”だ。「ブレイン 愛と野望」でイ・ガンフン(シン・ハギュン)がかわいそうだと言われているが、ソ・ジュンソクほどではない。愛する女を奪われても、後輩の前で無視されても、我慢しなければならないソ・ジュンソク。そんな彼を演じるチョ・ドンヒョクに会ってみた。


「緊張感漂う撮影現場……心地良い刺激」

―「ブレイン 愛と野望」の撮影現場は演技が上手い俳優が揃っている。2011年KBS演技大賞で大賞を獲得したシン・ハギュン、多くの映画で優れた演技力が認められたチョン・ジニョンなど、有名な俳優が一同に集まっている。テレビの画面を通して感じられる俳優達の緊張感。これについてチョ・ドンヒョクはどう思うのだろうか。

チョ・ドンヒョク:撮影現場の緊張感ですか? 素直に感じます。一回目を合わせるだけでも大きな違いがありますし、お互いに絶対気を取られないようにしています。そういう緊張感が刺激として感じられることもあります。シン・ハギュンさんが演技するのを見て沢山刺激を受けます。ですが、ドラマの中ではソ・ジュンソクがイ・ガンフンにやられっぱなしですね。最初は精一杯対抗しますが、最後は結局負けてしまうので悔しいです(笑)

―張りつめた緊張感が漂う撮影現場だが、雰囲気は最高だった。視聴率も上昇して、シン・ハギュンの大賞受賞や「ブレイン 愛と野望」チームの3冠獲得など相乗効果があったためだろう。

チョ・ドンヒョク:17日に最終回を控えていますが、疲れた様子は全く見られません。視聴率も上がっていて、現場の雰囲気は本当に良いです。皆、楽しく演技しています。もう2ヶ月も経ったのでキャラクターと俳優が一つになっています。どこか物足りないような人は誰一人としていません。


「イ・ガンフンと真っ向勝負したいです」

―チョ・ドンヒョクは感情的な演技がやりたいのだと思っていた。ドラマ「夜叉(ヤチャ)」ではジムスンナム(獣男、野生的で筋肉の付いた男)の姿を見せたチョ・ドンヒョクだが、「ブレイン 愛と野望」では怒ることもできなかった。イ・ガンフンにやられても堪えなければならず、自分が愛しているユン・ジヘ(チェ・ジョンウォン)がイ・ガンフンを想っていても涙を見せてはいけなかった。このようなキャラクターを演じながら、実際にカッとなったことはないのか。

チョ・ドンヒョク:苦しい思いをたくさんしました。この間、イ・ガンフンがユン・ジヘに「何をしてあげればいい? 結婚でもしようか?」と話した時は、本当に気が狂いそうでした。リハーサルの時はそれほどではなかったんですが、シン・ハギュンさんが実際の撮影の時により刺激的な演技をしました。本当に腹が立って涙が出そうになって、何か投げつけたくなっても、「俺は、ソ・ジュンソクだ」と思って堪えました(笑)

―我慢して、我慢して、また我慢した。ドラマの中でイ・ガンフンにやられて怒りながら走り回ったり、一人で泣いたり、苦笑もしたソ・ジュンソク。チョ・ドンヒョクが本当に願うことは何だろうか。それは「イ・ガンフンと勝負すること」ではないか。

チョ・ドンヒョク:イ・ガンフンとまともに勝負してみたいですね。ソ・ジュンソクがもう少し実力を積んだ後に勝負してみたい。実力を積んでいる間、イ・ガンフンもまたチョナ大学病院で力をつけているでしょう。そういう条件の下で、もう一度競争してみたいです。

記者 : イ・ウンジ、翻訳:パク・ジニ