「ムービング」リュ・スンリョン“海外からDMがたくさん来て人気を実感している”【ネタバレあり】

Newsen |

※この記事にはドラマのストーリーに関する内容が含まれています。
写真=Walt Disney Company Korea
俳優リュ・スンリョンが、Disney+オリジナルドシリーズ「ムービング」出演の感想を語った。

コ・ユンジョンは最近、ソウル鍾路(チョンノ)区のあるカフェで行われたNewsenとのインタビューで「ムービング」の撮影秘話を公開した。

同作で彼は、無限の再生能力を持った超能力者チャン・ジュウォンとして熱演を繰り広げた。迫力溢れるアクションから、ぶっきらぼうに見えるがジーンとするロマンス、切ない父性愛まで、チャン・ジュウォンの多彩な面をリアルに演じて、視聴者から好評を得た。

ドラマの人気を実感しているかという質問にリュ・スンリョンは「映画『アマゾン活命水』の撮影を終えたばかりで、『ムービング』の本番死守(リアルタイムで見ること)ができなかったんです。最終話まで公開されてから一気に見ようとする方が多かったようです。海外からDMもたくさん来ています。想像以上に人気があるんだなと感じました。街中でも多くの方々が挨拶してくださるので、すごく感謝しています」と話し始めた。

続いて「外国でも『パパ』『アッパ(パパの韓国語)』と呼んでくれます。多くの方々が劇中のようなパパがいれば良いなと考えて、認知してくださっているようです」とつけ加えた。

チャン・ジュウォンを演じたリュ・スンリョンは、切々とした父性愛を披露し、多数の嗚咽シーンをこなした。彼は「ただ涙を流させようとするストーリーに違和感を感じる方々もいると思います。僕もそうです。『エクストリーム・ジョブ』や『7番房の奇跡』『キングダム』でも嗚咽するシーンがありましたが、僕も大変でした。泣く役は当分控えようと思っていた頃、『ムービング』に出演することになりました」と打ち明けた。

彼は「最後まで台本を読んだところ、泣くシーンが非常に重要なところに配置されていて、映画のランニングタイムとは異なって、叙事がきちんと積みあげられていました。僕が読んだ時、涙を流させようとしているとは感じられませんでした。むしろ泣くシーンのために今回の演技に挑戦してみたいという欲が生まれました。快くそのシーンのために出演を決めました」と話した。

現場を輝かせてくれた制作陣とスタッフへの感謝の挨拶も伝えた。リュ・スンリョンは「多くのシーンで僕の足りなかった部分を監督、演出チーム、撮影チームの方々がサポートしてくださいました。視聴者の方々が『リュ・スンリョン虐待ショー』ではないかと言ったりもしますが、僕はとても幸せな気持ちで撮影しました。現場では一度も大変だと感じたことがありませんでした。撮影現場に行く度にとても幸せでした」と話した。

続けて「韓国の現場スタッフだけが出せる瞬発力、数多くの作品を通じて形成されたノウハウこそが、僕には本当の超能力者のように感じられました。締めくくるシーンが互いに殴り合うシーンだったのですが、監督がドアを外して戦ったらどうかと言いました。準備ができていない現場であれば、何を言っているのかと思ったはずですが、武術監督まで皆が集まってソリューションはあるか、できるかどうかについて話し合いました。1時間程度の時間が必要だという結論が出て、それを全てやり遂げました」とつけ加えた。

チャン・ジュウォンは再生能力を持っているが、苦痛だけは感じるキャラクターだ。これに対して彼は「苦しい姿を見せ続けなければならないということに重点を置きました。泣き虫で、心はうまく再生できず、治癒されません。トラウマもそうですし。誰もが表の傷より心の傷の治癒が難しいということを見せたいと思いました」と語った。

娘のチャン・ヒス役を演じたコ・ユンジョンとの共演はどうだったのだろうか。リュ・スンリョンは「明るい強靭さを持っている女優だと表現したいです。コ・ユンジョンさんが上手くやってくれたので、原動力になりました。そのように準備をしてきてくれたんです。性格自体がそのような後輩です。水の温度で言えば99度でしたが、『ムービング』をやりながら100度になったと思います」と好評した。

続いて「共演するのにとても良い女優でした。これからも楽しみです。ティースポットのように温度が上がっても維持できる女優だと思います。次回作も発表されましたが、楽しみです。最近も“パパ”と言って連絡してきてくれました」とつけ加えた。

リュ・スンリョンは、キム・ドゥシク役の俳優チョ・インソンと国家情報院の“要員ケミストリー(相手との相性)”で視聴者から愛された。リュ・スンリョンは「重みのある作品なので、コミカルな部分が過度にならないようにしようと思いました。大変と言えば大変だったと思います。チョ・インソンさんはとぼけるような演技が上手です。かっこいいのに、そういうのも上手いんです。不思議なことに、僕の息づかいを聞いただけで2人が笑ってしまい、NGをたくさん出しました」と話した。

クァク・ソニョンとのロマンスはどうだったかという質問には「大好きな女優さんです。若い時代の演技をする時には少し恥ずかしかったのですが、クァク・ソニョンさんが僕をリードしてくれて、楽にできました」と答えた。

アフレコに関するビハインドも公開した。リュ・スンリョンは「アフレコをする時、終わったと思ったらまだまだありました。感情を維持するのがとても大変でした。1泊2日のストーリーを6ヶ月間撮影しました。特に血まみれになった時は氷点下20度でした。でも血が流れ出なければならないので、血をずっとまき散らしていました。撮影が終わって起きると、チョコパイのように凍っていました。演出チームが暖かくしようとお湯を入れてくれたりしました」と回想した。

続いて「清渓川(チョンゲチョン)の水路のシーンを撮る時も、莫大な量の水を温めてくれました。武装した北朝鮮兵士とのシーンは、Wi-Fiが繋がらないところだったんです。トイレに行くにも遠くまで行かなければなりませんでした。そのような環境でも笑いを忘れず、怪我をしないように緊張しながら撮影しました」と明かした。

安全企画部、清渓川などを背景にした「ムービング」は、時代の悲劇を貫く作品でもある。リュ・スンリョンは「時代と世代を貫く作品だと思います。SF、超能力を扱う作品ですが、現実と接している作品でもあります。現実味を持って、共感できるポイントを随所にうまく配置していると思います。過度でない水準で盛り込んだことについては立派な選択だと思います」と述べた。

先立ってイ・ジェマン役のキム・ソンギュンは、Newsenとのインタビューで、怪力の他にほしい超能力についてチャン・ジュウォンの再生能力を挙げた。逆にリュ・スンリョンの立場からはどの超能力がほしいのかという質問に彼は、「僕は(『ムービング』には)まだ出ていないが、時間の超能力者がいたら、時間を戻してジヒ(クァク・ソニョン)を生かしたいです。時間さえ少し左右できれば、様々なことを防ぐことができるのではないでしょうか」と答えた。続いて「そういった面でシーズン2が楽しみです」と笑った。

記者 : ファン・ヘジン