「有益な詐欺」チョン・ウヒ、4年ぶりのドラマ出演で“新しい雰囲気を披露したかった”

OSEN |

写真=H&エンターテインメント
女優チョン・ウヒの演技を見られるだけでも、“有益な”時間だった。「有益な詐欺」を通じて、もう一度イメージチェンジに成功した。2004年にデビューし、今年で20年目を迎えた彼女は、これまで自分が歩んできた道がどんな道であろうと、これからも黙々と自分の道を歩んでいくと意気込みを語った。

チョン・ウヒのドラマ出演は、2019年に韓国で放送されたJTBC「恋愛体質~30歳になれば大丈夫」以来、約4年ぶりだ。tvN「有益な詐欺」で共感力ゼロの詐欺師“イ・ロウム”に扮し、「いつも作品に出演していたので、ドラマ出演が4年ぶりだとは知りませんでした。どのように観ていただいたか気になりますが、『恋愛体質~30歳になれば大丈夫』を思い浮かべていた方々には、新しい雰囲気を披露したかったです」と語った。

同作で必要であれば何でも利用する共感力ゼロの詐欺師から、他者との交流を学び、もっと多くの人々を有益しようとする“有益な詐欺師”としての成長を描いた。

チョン・ウヒは「『有益な詐欺』を選んだ時は、様々な姿を披露するのが目的でした。矛盾したタイトルで、これからどのような物語が繰り広げられるのか、イ・ロウムとハン・ムヨン(キム・ドンウク)という対極にある人物がどのような物語を作っていくのか気になりました。そして、詐欺師として外見の変化を与える上で、どれだけ挑戦して実行していけるのか、自分自身に対する好奇心がありました」と語った。

続けて「演技的に雰囲気がはっきりと違ってこそ、イメージチェンジだと受け止めてもらえると思いました。歩き方、話し方など、思い浮かんだアイデアやカラーなど、外見的な部分をしっかり構築しようとしました。イ・ロウムが変身する人物たちが重ならないでほしかったし、台本が出来上がった状態で撮影を始めたのではなくて、後から登場するキャラクターは最初に披露したキャラクターを避けて作った部分もあります」と話した。

チョン・ウヒの言う通り、彼女は魅力的なカジノディーラーから、看護師、児童心理カウンセラー、財閥家のご令嬢など様々な職業と華やかなビジュアルを披露し、自ら“千の顔”であることを証明。また、状況に合わせた発音から歩き方、呼吸法まで変え、同じ人なのかと疑ってしまうほどの完璧な演技力で好評を得た。

自身の演技のやり方について「練習をするというよりは、シミュレーションをたくさんするようにしています。台本を見て構想しますが、練習すると型にはまることがあるからです。普通に話すシーンは練習が必要ですが、それ以外はその人物として話を伝えたいので、型にはまりたくないんです。想像して構想してみて、現場でそのまま具現化できるかどうかは、ぶつかりながら調整する方です」と説明した。

特に、イ・ロウムとしての感情の演技について「バランスが重要だと思いました。最初は共謀詐欺劇で、外見上は復讐劇のように見えますが、終盤に進むにつれて感情が出てくるので、イ・ロウムと他の人物が持っている深みとストーリーが損なわれないようにしました。そして、演技的には縦横無尽にやりたかったです。できるという自信がありました。すべての俳優は自分のポテンシャルは無限大だと思うと思いますが、私も作品をするたびに『この作品、この役、この演技は、自分が一番上手にできる』と思いながら取り組んでいます。ある種の呪文のようなものです」と語った。

自分のポテンシャルを信じて、それを演技で表現するチョン・ウヒは「有益な詐欺」での目標を達成しただろうか。彼女は「残念な気持ちはいつもありますが、その気持ちを一番大きな感情として残したくはありません。以前は、上手だったことより、未熟だったところを見ようとしましたが、今は違います。年齢から来る反省かもしれませんし、私たちが経験した新型コロナウイルスの影響かもしれません。何か特別なきっかけはありません。以前は淘汰されたくないし、成長しなさそうだという焦りのため、自分に過酷になったんですが、それが必ずしも良い方法ではないと気づいてからは、自分自身を褒めて、良いところをたくさん見ようと思っています。まだ慣れないですが、できるだけ自分自身を可愛がってあげようとする方です」と語った。

2004年にデビューしたチョン・ウヒは、今年でデビュー20年目になる。彼女は「順風満帆ではなかったと思います。茨の道、泥だらけの道、一本道など、どんな道でも、しっかり歩んできたと思います。自分が作っていく道ですし、今自分が歩んでいる道は、将来振り返ってみてこそ、どんな道だったかわかると思います」と話した。

また「絹の道も花の道も、どの道でも行ってみたいです。その理由はフロンティア精神があるからです。道ではない場所を歩き、険しいところを歩きながら道を開拓する部分に誇りも感じますし、楽しいです。将来振り返った時、今自分が歩んでいる道がどんな道だったのか評価してもらえるかどうかはわかりませんが、見守っていただければと思います」と付け加えた。

記者 : チャン・ウヨン