「シスターズ」チョン・チェウン“パク・ジフさんとの演技は貴重な経験…ターニングポイントになった作品”【ネタバレあり】

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※この記事にはドラマのストーリーに関する内容が含まれています。
写真=SARAMエンターテインメント
女優チョン・チェウンが、ドラマ「シスターズ」に出演した感想を語った。

最近韓国で放送終了となったtvNの土日ドラマ「シスターズ」(脚本:チョン・ソギョン、演出:キム・ヒウォン)は、貧しいが仲良く育った三姉妹が、韓国でもっとも裕福で力を持つ家族に各自の方式で立ち向かっていく物語を描いた作品だ。最終話の視聴率は11.1%を記録し、有終の美を飾った。

チョン・チェウンは劇中でパク・ジェサン(オム・ギジュン)、ウォン・サンア(オム・ジウォン)の娘パク・ヒョリン役を演じた。三姉妹の末っ子であるオ・イネ(パク・ジフ)が唯一の友達だ。

彼女は最近、ソウル江南(カンナム)区で行われたインタビューで「最初にオーディションを受ける時は、『いつ全てが終わるんだろう? 本当に終わるのかな?』と思っていたのですが、想像より時間がすぐに過ぎてしまいました。最初の撮影が昨日のことのようなのに、本当に時間が早すぎて、虚しさを感じるほどです。でも、多くの方に愛されて本当に感謝していますし、幸せに過ごしています」と放送終了の感想を伝えた。

出演の過程にも触れた。彼女は「オーディションを通じて出演が決まりました。最初はヒョリン役、イネ役両方のオーディションを受けました。ジフ姉さんと1次、2次オーディションを一緒に受けましたが、監督が私はヒョリン、ジフ姉さんはイネが合うと思ったようです。互いのケミ(ケミストリー、相手との相性)が良かったと思います」と明かした。

写真=tvN
チョン・ソギョンは映画「お嬢さん」「別れる決心」などの印象的な作品を執筆した脚本家で、キム・ヒウォン監督も「ヴィンチェンツォ」などで優れた演出力を証明した。チョン・チェウンは「脚本家さんが私に、『台本の助詞一つも間違えることなく演じてほしい』とリクエストされました。ドラマの言葉一つひとつに手がかりが入っていて、それが重要だったためです。このような経験もできて、素敵な台本を見ながら『これを演じることができるなんて』と嬉しかったです」とし「監督のディレクティングは、私の女優人生にものすごく大きな影響を与えてくださいました。演じる時、どこで切るとインパクトを与えることができるのか教えてくれました。このように素晴らしい脚本家さん、監督と一緒に仕事ができたことは、私の人生のターニングポイントになりました」と伝えた。

脚本家のチョン・ソギョンに褒められたことについても明かした。彼女は「ヒョリンが『マクベス』をやったシーンが本当に面白かったと言ってくださいました。また、オーディションで『あなたは本当にヒョリンのために演技をした感じがする。ヒョリンそのものだった』とおっしゃいました。その言葉で、『私はヒョリン役をうまくできるだろうか』というプレッシャーが和らぎました。最後の打ち上げパーティーでも、『本当によくやってくれた。ありがとう』と声をかけてくれました。プレッシャーは少しあったのですが、そう言ってくださってありがたかったです」と振り返った。

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チョン・チェウンはヒョリン役について、「両親から愛されたいと思いながら生きているキャラクターだと思いました。両親の愛を渇望している人物です」と紹介した。また「イネに出会い、両親は自分が考えていたものとは違うと、彼女に教えてもらいますよね。もちろん両親を愛する心は変わっていないけれど、ヒョリンの人生における優先順位が変わったと思います。両親に愛されることを目標に生きていたのが、イネと一緒に自分の人生を生きようという意志を持つようになりました。演技のトーンに変化も加えて、目つきの変化にもたくさん気を配りました。最初は人を純粋な目で見ていたけれど、後半では少し鋭い目をする時もあり、両親の前で作った表情をするのもたくさん研究しました」と説明した。

序盤では、ヒョリンとイネが互いを利用しているように描かれている。チョン・チェウンは「オーディションを受けた時、ヒョリンとイネが一緒にいるシーンを演じたのですが、2人はただの友達でした。富裕層の娘であるなど、設定を知らない時でしたが、頼り合っている友達同士だと思いました。イネが描いてくれた絵で賞を貰った時も、ずるく利用しているというよりは、『両親が喜ぶから私も嬉しい』と思っただけでした。互いを利用する関係ではないと思って演じました」と明かした。

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ヒョリンがイネを特別に思っていた理由については、「ヒョリンは誰かに常に頼ろうとする性格です。いじめられたことがあるとも書かれていました。イネはヒョリンが大変な時にいつも助けてくれたので、彼女に頼るようになり、そんな中で両親が悪い人だったということを知って、両親を愛する心と執着がイネに向かうようになったと思います。イネは自分にとって本当に良い人だから、インジュ(キム・ゴウン)姉さん、インギョン(ナム・ジヒョン)姉さん、イネがうちを崩したと思うよりは、家を脱出してイネと幸せに暮らしたいと思ったようです」と伝えた。

互いの欠乏を埋め、共に旅立つヒョリンとイネを見ると、映画「お嬢さん」を思い出すという反応も多かった。チョン・チェウンは「『お嬢さん』の話がすごくたくさん聞かれました。『お嬢さん』の主なシーンを見ましたが、『すごく似てる!』と思いました。互いの欠乏を埋めて、すごく頼るような関係性が似ていると感じました。演技をする時は『お嬢さん』で描かれた関係を知らず、『シスターズ』の台本だけを見て演じたのですが、それでもそのように見えたので不思議でした。2人が一緒に発つ時に(『お嬢さん』と)すごく重なると言われました。互いにすごく頼っている関係を演じて、似ているように見えたのが不思議に思いました」と語った。

映画「お嬢さん」のキム・ミニ、キム・テリと比べられることについては「みんな『重なって見える』と言うので本当にありがたかったです。比べられるだけで感謝です。後で私も大女優になれるかもしれないという希望が生まれて嬉しいです」と言って笑った。

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最終話では成人になったヒョリンが、通帳から700億ウォン(約70億円)を引き出し、自分は100億ウォン(約10億円)だけ持ってインジュに300億ウォン(約30億円)、ドイル(ウィ・ハジュン)、イネ、インギョンに100億ウォンずつあげるという結末が描かれた。チョン・チェウンは「シンガポールロケの前までは、(結末は)知らなかったんです。みんなどう終わるか分からないと言っていました。『両親が死んだのに、ヒョリンは何をして生きるの? 一人だけ残されるのかな?』と思ったりしましたが、ヒョリンとイネが2人で行くとは思いませんでした。こうやって2人で終わらせるのが美しいエンディングだったのではないでしょうか。大人たちがお金の問題で争っている間、友情を培った人たちがキーになったことに満足しています」と伝えた。また「視聴者の立場からすると、三姉妹がそれぞれ幸せになり、イネとヒョリンがハッピーエンドで良かったようです。ですが、ヒョリンの場合は両親が残酷に死んで、本人も反省をしながら生きる結末が良かったのではとも思いました」とつけ加えた。

一部の視聴者は、ヒョリンがウォン・サンア、パク・ジェサンの実の娘ではないかもしれないと推測した。チョン・チェウンは「ジェサンとサンアがヒョリンを愛しているように見えなかったからだと思います。サンアはヒョリンを愛していました。ジェサンはサンアをすごく愛していましたが、サンアがヒョリンを愛するので少し嫉妬したのではないかと思いました。出生の秘密はありませんでした。ですがそのような反応を見て面白かったです」と話して笑顔を見せた。

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最も記憶に残っている反応にも触れた。彼女は「『ヒョリンが母親を利用しているのでは?』『賞を貰う時、ずるかった』など、失望したというコメントが多かったです。後でヒョリンとイネが互いを心から思っていたのを見て『2人の友情は本物』という反応があって、そういった反応を見ながら『上手く表現できていたんだ』『ケミが良かったんだ』と思えて胸がいっぱいになりました」と伝えた。

また「『シスターズ』が終わって友達と餃子のお店に行きましたが、『シスターズ』に出ていた人ではないかと声をかけられて、とても嬉しかったです。そしてこれからは外出する時、より気を引き締めないといけないと思いました。女優として責任感が生まれました」と語った。

友人からの応援も多かったという。チョン・チェウンは「毎回放送が終わる度に、メッセンジャーのチャットに質問が続きました。『何、どうなってるの? 教えて』と。『ファヨン姉さん(チュ・ジャヒョン)は死んだの? 生きているの?』と送ってきたり。楽しんで見てくれていたようでありがたかったです。喜んで見てくれるだけで胸がいっぱいでした」と伝えた。

チョン・チェウンは「今まで同年代の俳優たちと共演したことはあまりなかったんです。先輩たちと一緒のことが多かったのですが、今回は同年代のジフ姉さんと一緒に撮影して一緒に笑ったり、演技を合わせた時間が、女優としてとても貴重な経験になりました。本当に素晴らしい監督、脚本家さんの作品に参加できただけで大きな影響を受けました」と作品に深い愛情を見せた。

記者 : パク・ジョンミン