「偽りの隣人」チョンウ、思わぬ公開延期&空白期について語る“祈るような気持ちだった”

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写真=リトルビッグ・ピクチャーズ
「撮影がなかった1年3ヶ月間、歩いて、また歩いた」

映画「偽りの隣人」(監督:イ・ファンギョン)に出演したチョンウは最近、ソウル鍾路(チョンノ)区で行われたインタビューを通じて、久しぶりに映画に復帰する感想や空白期の生活について語った。

映画「偽りの隣人」は左遷される危機に見舞われた盗聴チームが、自宅隔離する政治家の隣の家に引っ越してきて、一日中監視することから繰り広げられる物語を描く。チョンウは家族を扶養する盗聴チーム長デグォンに扮し、野党の総裁ウィシクに扮するオ・ダルスと息を合わせる。

この日、ジョンウは「映画出演において最も重要なのはシナリオ、二番目は誰と一緒にするかだ。相手の俳優も、監督も、制作陣もそうだ。今回の作品ではイ・ファンギョン監督の存在が大きかった」と語った。

チョンウとイ・ファンギョン監督の縁は2004年の映画「あいつはカッコよかった」から続いている。イ・ファンギョン監督のデビュー作で、チョンウが脇役として活躍した作品だ。

チョンウは初めて会った時、「この方は怖いとか権威的な方ではないと思った。ひたすらそのシーンや演技だけに集中すると感じた。俳優が緊張したり、居心地悪くなったりせず、楽しくてポジティブなエネルギーをもらう現場だった」と振り返った。

その後、イ・ファンギョン監督は2013年、「7番房の奇跡」で“千万監督”の仲間入りを果たした。チョンウは「1300万人近くの観客に愛されてエネルギーをもらった方じゃないか。そのエネルギーをもう一度感じてみたいと思った」と笑いながら言った。また、時間が経ってから再会したイ・ファンギョン監督については「2004年の監督と今の基本的な土台が同じで驚いた」と付け加えた。

今回演じた役のデグォンについては「感情の振れ幅が大きい」とし「だから挑戦してみたかった」と語った。

デグォンは権威的な父親でもある。チョンウも2016年、女優のキム・ユミと結婚し、娘がいる。

チョンウは「デグォンは家族に愛情を表現することが苦手な人物だ」とし「僕は権威的ではない」と話した。そして「家族に言及するときは慎重になる。妻のキム・ユミも同じことを思っている。僕の暮らしがただの自慢話のように見えるのではないかと思っているからだ」と慎重に語った。そして「5歳の娘が『応答せよ1994』を見た。テレビの中の僕を見て『パパ?』と言う」と伝えた。

2018年の映画「興夫 :文章で世の中を変えた者」以来、久しぶりの映画復帰だ。2018年2月にクランクアップした「偽りの隣人」はオ・ダルスのMeToo(セクハラ暴露)問題で公開を延期し、すでに撮影が終わった2本の作品「汚い金に手を出すな」と「野獣の血」も新型コロナウイルスの影響で簡単に公開日を決められない状況だ。

「不本意ながら空白があった」と言ったチョンウは「作品を連続で撮影したため、僕の中から出して使う材料がかなり枯渇したと感じた。それで1年3ヶ月ほど撮影を休んだ。その間に空にして、また切実さを満たす時間を持った」と伝えた。

マインドコントロールのため地道に歩いたという彼は「目が覚めると歩いた。朝食を食べて歩いて、昼食を食べて歩いて、その合間に台本やシナリオを見る時間を持った」と打ち明けた。それとともに「時には僕の心がコントロールできないこともある。だが、いつまでもボーッとしているわけにはいかないから」と語った。

続けて「僕が会うべき作品、また撮影はすでに終わったが、スクリーンを通じて会わなければならない作品、また撮影をしなければならない運命の作品を待ち続けている」と話した。

今回の作品で誰よりもオ・ダルスと一番近くで息を合わせたチョンウは「キャスティングについては全面的に監督を信頼した」とし「オ・ダルス先輩は黙々と見守ってくれるタイプだ。また、口数も少ない方だが、それでも受け入れるべきことは受け入れてくれた」と伝えた。

オ・ダルスのMeToo問題と、これによって公開が延期されたことについては「祈るような気持ちだった」と慎重に語った。また「公開するかどうかは俳優の領域ではない。公開の時期は専門家の方々が判断する」と付け加えた。

「偽りの隣人」は、韓国で11月25日に公開された。

記者 : ペ・ヒョジュ