「トップスター」ソ・イヒョン“ミナの度胸があるところが実際の私と似ています”

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プレッシャーを感じ、不安を通り越して恐怖だった。しかしそう思う一方で“学べばいいのでは”とも思った。映画「トップスター」のシナリオを受け取った女優ソ・イヒョンは、パク・チュンフン監督の演出作だと聞いて「本当にあの方ですか?」と繰り返し質問した。常にトップスターだと思ってきた先輩俳優であったため、プレッシャーが更にに大きくなった。しかし、これまでパク・チュンフンが映画界で築いてきた“28年のキャリア”が彼女を安心させた。

ソ・イヒョンは24日に公開された映画「トップスター」でドラマと映画を制作する女性ミナ役を演じた。ウォンジュン(キム・ミンジュン)とテシク(オム・テウン)の愛を独り占めする紅一点だ。22日、ソウル鍾路(チョンノ)区三清洞(サムチョンドン)のカフェでOhmyStarの取材に応じたソ・イヒョンは「ミナという人物が魅力的な女性で本当に良かったです」と初めてシナリオを見た時のことを語った。


7年ぶりの映画出演「私はミナのようなファム・ファタール(魔性の女)ではありません」

ドラマ「宝石ビビンバ」「グロリア」「清潭洞アリス」「君を守る恋~Who Are You~」などに出演し地位を確立したものの、映画は「レストレス~中天~」(2006年)以来7年ぶりの出演だ。ソ・イヒョンは「ドラマを甘く見ている訳ではありませんが、映画は時間を割き、お金を使って見に来て頂くので少し責任を感じます。少なくとも時間とお金が勿体なかったなと思わせるようなことがあってはならないと思いました」と、長い間迷った理由を遠回しに語った。

「トップスター」を見た人々は、ソ・イヒョンに「ミナのような制作者は本当にいるのですか?」と聞く。劇中でミナは仕事だけは真っ直ぐなしっかりした人物だ。テシクの可能性を見て「私と一緒に働かない? 私の作品に私の俳優を使うことは当たり前でしょう」と堂々と言う姿が印象的である。ミナに関して「エネルギーがすごいキャラクターです。表面上はマナーと笑顔、内面には人を動かすカリスマ性と決断力があります」と説明した。

「ミナはリアルなキャラクターだと思います。仕事をする時はカリスマ性と決断力を発揮しますが、愛する人の前では崩壊したりするので仕事と愛を区別出来なくなる状況に陥る時もあります。私はミナと同様に度胸がある方であまり緊張しませんが、ミナのようにファム・ファタールではありません(笑) 周りの方々からも『分別のない男の子みたい』と言われました。私は抜けているところも多いですし、よくミスをするタイプです」


「出番が少ない?私には丁度良かったです」

“パク・チュンフン先輩とご一緒すれば何か得るものがあるはず”というソ・イヒョンの考えは間違っていなかった。「トップスター」の撮影期間中、パク・チュンフン監督のノウハウや演技、心構えなどを沢山学んだ。パク・チュンフンと今回初めて一緒に仕事をしたソ・イヒョンは「監督はスクリーン用の演技を誰よりもよく知っています、私は久しぶりの映画でぎこちなかったのですが、監督は大画面にも負けないように集中させる眼つきや動きをよく御存じです」と親指を立てた。

撮影現場では笑いが絶えなかった。パク・チュンフンは、ソ・イヒョンが“風の便りに聞いた”怖い先輩ではなく、一度も大声を出さない監督だった。パク・チュンフンを「怒らず、気持ちよく働く方法を御存じの方です」と言ったソ・イヒョンは「ミナの出番は多くはなく撮影も短かったですが、パク・チュンフン監督ともっと一緒に仕事をしてみたいです。次回も呼んでくだされば絶対に出演します」と語った。

「映画に28年間関わってこられたので、新人監督とお呼びするには違和感があります。誰よりも映画をよくご存知ですから。どんな新人監督があのような映画を撮ることができるのでしょうか。監督が拘った『トップスター』の物語が込められていて素晴らしいと思いました。私の出番は多くありませんが、丁度私が希望していた程の量でした。久しぶりの映画出演ですので少しずつこなしたいと思っていました。ミナは出番が少なくても存在感がある役なので、小さい役ではなく“良い役”だったと思います」


ソ・イヒョンは休日には何をするのか?「掃除をしたり、お酒を飲んだりします」

彼女の外見だけを見て人々は、ソ・イヒョンはクールですました人物だと考える。それが悔しい時もあったが、今は「私が甘く見られていないということなので大丈夫です」と語るソ・イヒョンは「私の抜けたところがイメージで埋められるようです」と言って笑った。撮影が無い日には、一日中掃除をして家を飾ったり、お酒も飲むなど、家にばかりいると言う。ソ・イヒョンは「外出する時は服を見るためです。服が好きなのでどんな服があるのか見に行きます」と付け加えた。

10年以上演技を続けて来たが、ソ・イヒョンは女優になって失った物より得た物の方がより多いと言う。「もし別の機会があったとしても女優をしていると思います。好きな仕事を一生懸命にすることができ、やりがいを感じる仕事に感謝しています」と言った。顔が知られているので時には不便なこともあるだろうが、その不便さを差し引いても演技が好きだという。彼女は「今後はサイコパスやバカみたいな役にも挑戦してみたいです」と付け加えた。

「演技だけではなく、MBC『セクションTV芸能通信』のMCもしていますが、司会者の仕事も本当に魅力的です。色々な話ができて本当に楽しいです、視聴者と共感することができますから。もっと年を重ねてキャリアを積んだらプロのMCにもなりたいです。生放送での緊張ですか? 幸いにも私は今より若い頃、KBS 2TV『ミュージックバンク』のMCを1年ほど経験しています。その時に慣れましたのでもう緊張はしません」

記者 : イ・ヒフン、イ・オンヒョク、写真 : イ・ヒフン