Vol.2 ― 「FLU 運命の36時間」スエ“完璧主義?私はただのおとぼけキャラ”

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写真=マイデイリー DB
女優スエはいつの間にか優雅さの代名詞となった。声一つにも上品さが、仕草一つにも気品が漂っている。美しい外見は改めて言うまでもない。

このようなスエがバラエティ番組でベールを脱いだ。彼女は「ハッピーサンデー-1泊2日」(以下「1泊2日」)に出演して大胆なモッパン(食べるシーン)を披露し、前髪をぎゅっと上に結んで、キム・ジョンミンの大げさなリアクション芸をスポンジのように吸収し、他の人たちから付けられた“優雅な女神”という代名詞から抜け出した。

スエは「様々な人と仕事で会った時、自分が自分を保護しなければならないという考えが少しあったみたい」とし、「気軽に近づけるために努力したし、そういう意味で『1泊2日』に出演した」と語った。

「1泊2日」はスエにとって初のバラエティ番組出演だ。今回のバラエティ番組の出演は、韓国で14日に公開された映画「FLU 運命の36時間」で共演した「1泊2日」のメンバーユ・ヘジンとの縁により実現した。「1泊2日」が自身を一番よく披露できる番組だと考えたのも出演を決めた理由の一つだ。

スエは「内心はバラエティ番組でもっと上手くやりたかったが、思ったより上手くできなかった。頑張ってみたが、物理的に時間が決まっているため、その中で自分を表現するのが簡単ではなかった。私はバラエティが苦手だと思う」と自評した。

彼女は「FLU 運命の36時間」を撮影しながら、ユ・ヘジンだけでなく、チャン・ヒョクとも親友となった。ユ・ヘジンとの親交で「1泊2日」の出演を決めただけに、競争バラエティ番組である「僕らの日曜の夜-リアル入隊プロジェクト本物の男」(以下「本物の男」)に出演中のチャン・ヒョクが残念に思ったかも知れない。信頼感のある低い声で視聴者の心を捕らえたスエであるだけに、「本物の男」のナレーションを勧めると、彼女は手を振りながら断った。

スエは「『本物の男』にも出演すれば下心が見え見えだ。『FLU 運命の36時間』を広報するためだと思われるだろう」とし、「『本物の男』のナレーションはまだ考えていない。この間、休戦60周年KBS特集ドキュメンタリー『DMZ:DMZを見つめる4種の視線』のナレーションをやった。新しい経験だった。声だけで何かを表現することが一番難しい。私は何かをする前にたくさん悩む。完璧を追求しているからそうなのかも知れない」と笑った。

彼女の言う通り、スエは完璧を追求する性格だ。徹底した準備の後で演技に臨むため、関係者の間では、完璧主義者と呼ばれている。

スエは「完璧だと言われるが、その裏では無謀なことをたくさんしてしまう。完璧主義を追求して、そうしなければならないと考えているだけだ。全てにおいて完璧主義ではないが、作品的に触れることは完璧を追求していると思う。最善を尽くしたい欲だ。関係者は私がそんなふうにアプローチしている姿を見て、完璧主義者だと言っているらしい」と説明した。

しかし、自ら「スエはただのおとぼけ者だ」と言いながらも、“おとぼけ者”という言葉を指摘すると、悩んだ挙句「一緒にいてみるとおとぼけ者というより気楽な人だ」と慌てて言い直す姿を見せて、笑いを誘った。

スエは実際の生活も、人々によく知られている“優雅な女神”や“ドレスエ(ドレス+スエ)”とはかけ離れていると打ち明けた。「1泊2日」でのカジュアルな姿が普段の自分であり、普段は中低音の声だが、親しい人たちに会ったら今より声のトーンが数オクターブ上がると語った。彼女は「まだまだ課題が多い」とし、また違う姿を披露したいと伝えた。

このようなスエが挑戦してみたいジャンルはラブコメディだ。2007年に放送されたドラマ「9回裏2アウト」以来、これといったラブコメディ作品をやっていないためだ。ラブコメディに対する愛情は「FLU 運命の36時間」でカン・ジグ(チャン・ヒョク)に救われるシーンを撮影した後、さらに高まった。

スエは「ラブコメがやりたい。実はこれまでずっとラブコメをやりたいと思っていた。『千日の約束』が終わってから疲れている時もラブコメがやりたかったが、選んだ作品は『FLU 運命の36時間』だった。『FLU 運命の36時間』の後もラブコメがやりたかったが、『野王』をやった」とし、自身はラブコメディのジャンルをやりたかったが、「これからどんな作品で戻ってくるか分からない」というような面白い話を残した。

また、結婚に対する考えも明かした。まだ結婚を真剣に考えてみたことはないが、いずれするのではないかという。

スエは「まだ結婚の計画はない。結婚について深く考えてみたこともない。でも、私は独身主義者ではない」とし、「周りからのプレッシャーがあれば結婚について考えるかもしれないが、そういうプレッシャーはない。ところが気をつけなければならない。年のせいか、結婚について何気なく言った話が誇張される場合もあった。それを見ると、『私の年齢はそういう年なんだな』という気もする」と打ち明けた。

おとぼけキャラで前向きな性格だが、“優雅な美女”スエがチャ・イネに扮した映画「FLU 運命の36時間」は致命的な変種ウイルスによって逃げる間もなく閉鎖された都市に閉じ込められた人々の熾烈な死闘を盛り込んだ映画だ。スエ以外にはチャン・ヒョク、パク・ミンハ、ユ・ヘジン、マ・ドンソク、イ・ヒジュンなどが出演した。韓国で14日に公開される。

記者 : キム・ミリ、写真 : ハン・ヒョクスン