イ・ミンホ「信頼を与えられる俳優として認められたい」

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韓国がこの男に熱狂している

ある日突然、彗星のように登場し女心を揺るがしたイ・ミンホが、いつの間にか俳優という名で私たちのそばにいる。

冬がすぐそこまで来ている11月の中旬、誰よりも冬が似合う彼に会った。冷静さの中にも熱い情熱を秘めたこの男に。

―20代の主演俳優がほとんどいない中で特別な存在と言えるが、若くして主演としてドラマを牽引する責任感は感じている?

イ・ミンホ:一人でドラマを牽引するという考え方よりは、一緒に共同作品を作るという風に思っている。もちろん話題が大きいほど期待される部分も大きいのでプレッシャーが倍になるのは事実だ。しかしそれは、ドラマが大きかろうが小さかろうが誰もが克服しなければならないものだと思っている。だから前向きな考え方を持つ必要がある。スタートからドラマが終わるまで、自分が引き受けた作品に集中すること。そして没頭し、その作品に愛情を持つこと。なにより「良い作品になる」と信じることが重要だ。

―ハンサムで背が高くて演技もできるイ・ミンホに足らない部分があるとすればなに?

イ・ミンホ:そんな風に見て頂けると嬉しい。自信を持つためにも自分に満足しようとしている。足りないところは情熱と努力で埋めていこうと思っている。

―本当に様々な役を演じてきたが、今後是非やってみたいと思う役はなに?

イ・ミンホ:青春ドラマや反抗児のような役も良いと思う。今の自分の年齢で出来る役を演じてみたい。

―いつも格好良い役だけを演じるというイメージがあるが、そうではない役を演じる準備は出来ている?

イ・ミンホ:今まで演じてきた役が格好良かったことは事実だ。しかし、それよりもキャラクター自体が与える魅力の方が大きかったと思う。かっこ悪い役も、悪役も、拒む気はない。自分に演じることが出来そうで、キャラクターが魅力的ならば、どんな役でもやってみたい。

―中国ではほとんど神様のように扱われているが、中国での人気の秘訣は?

イ・ミンホ:ドラマ「シティーハンターin Seoul」の影響が大きかったと思う。正直、これほどまで愛されるとは想像していなかった。これまで海外では特定のジャンルよりも、共感しやすい恋愛やコメディーが人気を得てきた。そういう面で「シティーハンターin Seoul」は少し意外なドラマだった。さらにドラマが正式に放送されていないにも関わらず、ファンが進んでドラマを探して観てくれるほど作品を愛してくれた。おかげでイ・ユンソンというキャラクターも、そして彼を演じる僕も、格好良く思ってもらえたようだ。作品が愛される時が俳優として最も幸せを感じる時だ。

―ハリウッド進出もそれほど遠い未来の話ではなさそうだが、活動領域を広げる予定は?

イ・ミンホ:韓国の作品であれ、海外の作品であれ、作品に対する偏見はない。良い作品や演じてみたいキャラクターがあればいつでも挑戦するつもりだ。良い作品はどこで作られようが、そのもの自体で充分競争力を持つし魅力的だと思う。

―これまで「花より男子~Boys Over Flowers」や「個人の趣向」「シンイ-信義-」などで年上の女優と共演してきたが、年齢差やぎこちなさを感じさせない相性だったため、“ケミ神様”(ケミストリー+神様、相手俳優とよく似合うという意味)というあだ名がつくほどだった。年上の女優との共演で難しい部分はないか?相手の女優と相性を合わせるために撮影現場やキャラクター設定でどのような努力をしているか?

イ・ミンホ:“ケミ神様”という言葉の意味を、最初はわからなかった。どちらにしろ褒められているようで嬉しい。最初に役が決まったら年上か年下かなどは気にしない方だ。もちろん先輩後輩の関係はあるだろうが、劇中のキャラクターとして接するように努力している。あまり社交的な方ではないが、最初に会った時から相手の女優さんとぎこちなくならないように気楽に過ごそうと心がける。年齢は僕より上でも、作品の設定通りの名前で呼んでみたり、悪戯をしたりもする。

―「花より男子~Boys Over Flowers」の出演当時、人気の中心に立っていたと思う。それ以降作品を重ねながら俳優としてのイメージを獲得してきた感じだが、スターと俳優、どちらの方が良い?

イ・ミンホ:当然俳優だ。僕の仕事は人々の目にふれる職業であり、TVにも出演するので人気を無視することはできない。でも演技者だから俳優という名で信頼を与えられる人として、まずは認められたい。俳優とスター、どちらも無視できないし本当に適切なバランスが必要だと思う。

―「花より男子~Boys Over Flowers」でスターになったが、可愛らしい美男子というよりは定番のイケメンに近い。事実、男性的なキャラクターを主に演じてきたが、自ら評価する自分のルックスは?

イ・ミンホ:“イケメン”という呼び名をドラマのおかげで得ることができた。正直、僕より可愛くてハンサムな人はたくさんいる。男らしい顔だと言われる方が嬉しいが、年齢と比べて成熟しているとも良く言われる。多分劇中のキャラクターのせいだと思う。おかげで成熟した役がいっぱい回ってきた。ルックスには満足している。

―「花より男子~Boys Over Flowers」「個人の趣向」「シンイ-信義-」など、これまで様々な作品に出演してきたが、どの役が一番自分に合っていると思う?

イ・ミンホ:これまで演じたキャラクターは全部個性が強い人物だった。どれが良く合っていて、どれが合っていないとは言えない。「花より男子~Boys Over Flowers」を撮影した時はキャラクターと年齢も近く、共演した人たちも同年代だったので気楽で楽しく撮影に臨むことができた。そして「個人の趣向」では「花より男子」では見せることができなかった僕のもう一つの感性をお見せすることができたので嬉しかった。「シンイ-信義-」は初めての時代劇への挑戦だったし、男性的な魅力と感性的な恋愛観を一緒に盛り込んだ役だったので、また違う楽しさがあった。全てのキャラクターに愛情を持っているし、満足もしている。

―映画よりドラマに力を注いでいる理由は?

イ・ミンホ:わざとドラマに注力しているわけではなく、やりたい作品とキャラクターがちょうどドラマにあり、時期的にも出演可能だったので出演したまでだ。

―お金の管理はどうしている?

イ・ミンホ:両親からお小遣いをもらっている。

―デビューしてだいぶ経つのに、まだ26歳だ。演技のことはさておき、夢が多い時期だと思うが、やりたいことはない?

リュック一つで世界一周をしてみたい。費用や日程、計画を全て自分で立てて、誰の手も借りずに一人で決めながら旅行してみたい。

―2012年も終りが近いが、ファンに2012年のお別れの挨拶と新年の挨拶をお願いします。

2012年もあと1ヶ月ほどしか残っていなけど、今年計画していた全てのことを最後まで上手くやり遂げて、2013年を新しく暖かい気持ちでスタートしてください。いつも体には気をつけて。皆さんの一年が幸せな一年になるように願っています。

記者 : キム・ヒョンウ、ノ・ヘナ