監禁・警察出動・刑事告発まで…映画振興委員会とソウル国際青少年映画祭の対立が深刻化

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写真=ソウル国際青少年映画祭
「ソウル国際青少年映画祭」(以下「SIYFF」)と映画振興委員会の対立が深刻な状況にまで達している。

ソウル中部警察署は20日、「SIYFF」の予算編成に関連して映画振興委員会の議事録を閲覧したネットメディアの記者イム某氏の取材手帳を取り上げて破ったとして器物損壊の疑いで映画振興委員会の職員であるキム某容疑者を書類送検(不拘束立件)した。

映画振興委員会は今年、「SIYFF」側に毎年行っていた支援金2億ウォン(約2214万円)あまりの支給を中断することを決めた。これに対し「SIYFF」事務局長は、映画振興委員会の議事録の情報公開を要求し、同日イム氏と同行して閲覧した。

この過程で映画振興委員会と「SIYFF」側に摩擦が生じた。議事録に問題があると判断したイム氏が、一足遅く記者である身分を明らかにして取材手帳に書き始めると、映画振興委員会の職員のキム氏は、イム氏が取材内容を書いた紙を一枚破った。またイム氏に閲覧権限がないと言って部屋の外に出して揉め、結局両者いずれも警察に通報する状況にまで至った。これに「SIYFF」側は20日午後、「映画振興委員会の議事録を閲覧して監禁中」という報道資料を出し、深刻性を知らせた。

両者の対立状況は午前10時50分ごろスタートし、午後5時頃まで続いた。その後、「SIYFF」側が現行犯としてキム氏を刑事告発し、キム氏は自らの容疑を認めて謝罪した。これに関連して「SIYFF」側は、映画振興委員会からの公式謝罪を要求した状態だ。

事の発端は、昨年フリーランスのスタッフ2名が賃金をもらえなかったとして、映画振興委員会傘下の公正競争環境造成特別委員会に抗議した事件に遡る。映画振興委員会側は「SIYFF」に未払い分の賃金を支払うよう勧告したが、「SIYFF」側は業務怠慢を理由に賃金を支払わなかった。これを受けて「SIYFF」が映画振興委員会を相手に行政訴訟を起こし、裁判所が行政措置中断仮処分の申請を受理した。

これに加えて、昨年3億2,000万ウォン(約3500万円)を支援したソウル市まで、映画振興委員会と論議が起こったという理由で今年の支援対象から除外したため、「SIYFF」側は運営費の確保に苦しんでいる。

「SIYFF」側は今年8月5日に開幕する「第17回ソウル国際青少年映画祭」を例年より縮小して開催する予定だ。

記者 : キム・ミリ