「奇皇后」ハ・ジウォン vs ペク・ジニ、死活をかけた女たちの熾烈な戦い

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※この記事にはドラマのストーリーに関する内容が含まれています。
写真=MBC月火ドラマ「奇皇后」スクリーンショット
女性が恨みを抱くと5、6月にも霜が降るのだろうか。復讐に燃える二人の女性が出会った。恨みが2倍になり、霜が絶え間なく降ってくる。二人が一緒にいれば空気も緊張し、目でも合わせれば稲妻が走りそうだ。恨みを抱いた二人の女性ハ・ジウォンとペク・ジニの気の張り合いが尋常でない。

28日に韓国で放送されたMBC月火ドラマ「奇皇后」(脚本:チャン・ヨンチョル、演出:ハン・ヒ)ではキ・スンニャン(ハ・ジウォン)が復讐のため後宮の争いに参加する姿が描かれた。ヨンチョル(チョン・グクファン)の一味に追われる過程で息子を奪われたスンニャンは愛する男性ワン・ユ(チュ・ジンモ)さえも諦め、ただ復讐のためだけに生きることを決心した。

しかし、元の宮の壁は高かった。皇帝タファン(チ・チャンウク)に熱烈に愛されていたが、操り人形に過ぎない彼がスンニャンを助ける方法はなかった。ただ自分ひとりの力で後宮の争いを乗り越えるしかないのだ。特にスンニャンを目の敵のように思っているタファンの妻タナシルリ(ペク・ジニ)が問題だった。タナシルリはスンニャンの子どもを横取りし、自分の子どもとして育てている。彼女はスンニャンが後宮争いに姿を現すと極度の不安に駆られ、スンニャンを真っ先に落とすための計略を立てた。

この日の争いには約10人の後宮候補が参加した。最初から誰一人合格させる気がなかったタナシルリは候補者たちが通過しにくい問題だけを選んだ。最初のテストは観相評価だった。タナシルリは観相家たちに「醜女だけを選びなさい」と指示したが、観相家はなぜか綺麗な女性だけを選び抜いた。後宮の美貌が優れているのは当然のこと。1次試験はスンニャンならびにほとんどの候補者が無事に通過した。

怒ったタナシルリは本格的に計略を使い始めた。彼女は2次試験として宮でもっとも貴重な食べ物を持ってこさせた。時間内に食べ物を持ってこられない候補は資格を剥奪することにした。タナシルリはあらかじめ尚宮たちと連合し、候補者たちのうちスンニャンだけスラカン(王の飲食物を調理するところ)に入れないようにし、スンニャンは危機に置かれるように思われた。

候補者たちは宮の中にある材料で手料理を準備、様々な山海珍味を持ってきた。各候補者たちによって食べ物とそれに対する解釈も千差万別。その中には優れた話術で注目を集めた者もいた。しかし、やっと時間に合わせて登場したスンニャンの知恵に勝てる者はいなかった。スラカンに入れなかったスンニャンが用意した食べ物は塩。彼女が塩を公開すると誰もが笑ったが、解釈を聞いてからは笑うことができなった。スンニャンは「ここにあるすべての料理には塩が入っている。塩は自分の身を溶かして味を出す食べ物」と述べ、「皇帝がこの塩のように民たちの心に溶け込む皇恩を施されることを望む」と塩を持ってきた理由を明かした。

タナシルリは赤点を付けたが、スンニャンは皇太后(キム・ソヒョン)の助けで3次まで進むことができた。3次ではもっとも難しい課題が待っていた。タナシルリは宮の中にいる学者たちを集め「到底解けないほど難しい問題を作ること」と指示した。学者たちは何日間も徹夜し、難易度の高い問題を作り出した。

全員が緊張していた3次は一つの絵を見て、それと関連したことを書くことだった。絵の真ん中には慈愛に満ちた仏様が描かれており、その周りには農夫が牛を売り、女性は料理をするためにまきを燃やしていた。全員思い出した単語は“太平盛大”だった。候補者たちは予想外に易しい問題が出たと思い、一様に“太平盛大”と書いて提出した。しかし、スンニャンはだまされなかった。3次でこんなに簡単な問題が出るはずがないと考えたのだ。

絵が持つ裏をじっくり悩んでいたスンニャンは昔タファンに読んだ本の文句を思い出し、すぐに文章を書き始めた。誰もがその答えが何かに注目した。試験が終わった後、学者たちは「たった一人だけが違う答えを出した」と述べ、スンニャンにその意味を聞いた。スンニャンは「女性がまきを燃やしているが、家を壊して火をおこしており、農夫は唯一の財産である牛を売っている」と述べ、太平盛大とはまったく異なる意味の答えを出した。学者たちは彼女の洞察力に感嘆し、満点を与えた。

すべての競争で頭角を現したスンニャンは結局、後宮の座を手に入れた。しかし、これからが順調ではない。タナシルリの邪魔がさらに深刻になると予想されるためだ。また、この日の放送の最後に公開された予告編ではタナシルリがスンニャンにムチを打つなど過酷に接する姿が描かれ、緊張感を高めた。

「奇皇后」は現在、ハ・ジウォンの復讐が始まり、第2幕に差し掛かった。1幕では男性たちの政治的争いにフォーカスがあてられたが、2幕ではスンニャンの復讐を中心に女性たちの戦争が本格化している。プライドを越え、死活をかけて戦争を繰り広げているハ・ジウォンとペク・ジニの対決は熱いだけでなく、熾烈なほどだ。恨みを抱いた二人の女性たちの戦争がどのような終わりを迎えるのか、視聴者の好奇心が高まっている。

記者 : キム・ジヒョン