「百想芸術大賞」キム・スヒョンは最優秀演技賞の受賞者として最善だったか

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ハン・ソッキュやシン・ハギュンではなく、キム・スヒョンを選択した百想芸術大賞

4月26日開かれた「第48回 High1 百想芸術大賞」は、48年の歴史を誇る韓国の代表的な芸能授賞式であるだけに、昨今の映画、ドラマ、バラエティなど、各分野で活躍したスターたちが大集結したと言っても過言ではなかった。

映画部門の受賞は良かった。映画作品賞部門には、社会的に大反響を呼んだ「折れた矢」が選ばれ、映画祭ではいつも運の悪かったオム・ジョンファが最優秀女子演技賞になったことも、意味深かった。また、監督賞を受賞した「火車」のピョン・ヨンジュ監督は、感謝を語る際に、大変な闘争をしている双竜(サンヨン)自動車労働組合員の家族や韓国のマスコミのストライキに言及し、人々は心を打たれた。

ただ、理解はできるが、納得のいかない授賞もあった。それはテレビ部門の男性最優秀演技賞である。受賞者がキム・スヒョンであることに対して、意見が分かれている。キム・スヒョンが出演した「太陽を抱く月」が記録した驚異的な視聴率、話題性、キム・スヒョンが作品の中で披露した演技や人気、今後の可能性を見れば、激励の意味を込めた授賞だったのかもしれない。

ところが、今回の最優秀演技賞にノミネートされた他の候補にも、錚々たる顔ぶれが並ぶ。他の候補は経歴も演技力もすばらしいスターの中のスターだったため、意見が分かれるのは当然のことだ。

キム・スヒョンと共に今年の百想テレビ部門の男性最優秀演技賞にノミネートされた俳優はハン・ソッキュ、シン・ハギュン、チャ・スンウォンだ。いずれも昨年、テレビ局別の演技(ドラマ)大賞で役者個人に与える最高の賞を受賞しており、多数の視聴者らも認めるほどの立派な演技で名高い俳優たちだ。

元々百想には最優秀演技賞の他にも、大賞が別途あるため、当然テレビ部門の大賞はハン・ソッキュ、又は他の俳優になると予想していた。だが、百想は予想に反し、俳優個人でなく、作品の「根の深い木~世宗(セジョン)大王の誓い~」を選び、授賞式に出席しなかったハン・ソッキュは作品大賞で満足せざるを得なかった。

しかし、俳優だけでなく、一つの作品を成功させようと頑張ったスタッフ全員のために、作品に大賞を与えることは意味深いことである。映画部門、テレビ部門の大賞にチェ・ミンシクとハン・ソッキュではなく「悪いやつら」と「根の深い木~世宗(セジョン)大王の誓い~」が選ばれたことへの不満が少ないのも、このような事情があるからだ。

百想は今年の作品を大賞に決めたが、2011年下半期と2012年上半期に活躍した最高の俳優に与えられる賞である「最優秀演技賞」にハン・ソッキュ、シン・ハギュン、チャ・スンウォンなどを差し置いて、キム・スヒョンが果たして受賞に値するのか、疑問を抱くようになる。

さらに、今年の百想芸術大賞「テレビ部門最優秀男性演技賞」の候補のうち、唯一キム・スヒョンのみが参加した。そして結局、彼が受賞したことから、一部のネットユーザーの間では、「最優秀演技賞」でなく「最優秀参加者賞」だという声も見られた。

ネットユーザーが予想したハン・ソッキュやシン・ハギュンでなく、キム・スヒョンが受賞したことを巡る議論は、賞を与える百想芸術大賞の主催側も、ある程度予想はしたかもしれない。しかし、結局彼らは百想の主人公としてキム・スヒョンを選択した。

「心から感謝していますが、心から恥ずかしくもあります」という受賞の感想のように、キム・スヒョンには大きな課題を渡されたようだ。本意ではないが、錚々たる先輩を抑えて大きな賞を受賞したことは、彼にとって嬉しいながらもプレッシャーになる光栄かも知れない。キム・スヒョンも、百想芸術大賞の最優秀演技賞を取らなくても、既に視聴者から認められている俳優ではないか。

キム・スヒョンが今回の受賞をきっかけに、感想で話した通りさらに努力して、今後の韓国映画界やドラマを担う最高の俳優になるよう願うばかりだ。

記者 : クォン・ジンギョン