チョン・ジョンソ、ハリウッド進出作「Mona Lisa and the Blood Moon」は“大きな挑戦だった”
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写真=ANDMARQ
同時期に韓国で公開された外国映画のうち、チケット予約率1位に上がった話題作「Mona Lisa and the Blood Moon」で主演を務めたチョン・ジョンソの一問一答が公開された。「第78回ベネチア国際映画祭」金獅子賞のノミネート作「Mona Lisa and the Blood Moon」が韓国で公開された中、モナ役を熱演したチョン・ジョンソが率直な感想を語った。同作は、赤い月の夜、閉鎖病棟から逃げ出した謎の存在“モナ”が、見知らぬ都市で出会った人々と完璧な自由を探して旅するミステリーファンキースリラーだ。
同作は「バーニング」でデビューと同時に「カンヌ国際映画祭」に招待され、その後、「ザ・コール」「恋愛の抜けたロマンス」「ペーパー・ハウス・コリア」「身代金」など、映画やOTT(動画配信サービス)作品を行き来しながら活躍してきたチョン・ジョンソのハリウッド進出作として話題を集めた。
ここに、アカデミー助演女優賞にノミネートされたハリウッド女優のケイト・ハドソンをはじめ、「デッドプール」でヴィランとして強烈な印象を残したエド・スクライン、優れた演技力を誇る子役のエヴァン・ウィッテン、人気ドラマ「ジ・オフィス」で親しまれているクレイグ・ロビンソンなどの実力派俳優たちが集結し、幻想的なケミ(ケミストリー、相手との相性)を披露する。それだけではなく、同作は「第78回ベネチア国際映画祭」の金獅子賞にノミネートされたのを皮切りに、「BFIロンドン映画祭」「チューリッヒ映画祭」「ロッテルダム国際映画祭」「メルボルン国際映画祭」など、世界有数の映画祭に選出され、世界中のメディアと批評家たちから絶賛を受けた。
写真=PANCINEMA
――キャスティングの過程を教えてください。チョン・ジョンソ:初めてシナリオをもらった時、オーディションに参加するかどうか悩みました。大きな挑戦でしたが、オーディションを受けることを決心し、モナに対するほとんどのシーンを映像で録画して送りました。オーディションテープはほぼ徹夜しながら1週間準備して送り、すぐにキャスティング確定の返事が来ました。しかし、当時「ザ・コール」の撮影中だったので、撮影が終わってからアメリカに行くことになれば、監督とミーティングをすることなく、すぐ撮影に入らなければならない状況でした。どうしても監督の顔を直接見なければならないような気がして、1人でアメリカに行きました。実際のミーティングだと思って、アメリカの監督の家に行って2泊3日くらい監督とご飯を食べて、話もして、映画も見ました。
――モナというキャラクターについてどう思いますか?
チョン・ジョンソ:モナは特別な能力を持っていますが、これまで演じてきたキャラクターの中で最も純粋な存在のような気もします。まるで生まれたばかりの子供のようだとも思いました。他の人が見ることができないものを見て、他の人が感じられないことを感じます。人が生まれると泣き出し、世の中に向き合って第一歩を踏み出します。そしてその中で愛し合って、傷つき、戦いながら経験していくこと、この全てがモナの旅程です。
――米ニューオーリンズで3ヶ月間撮影したと聞きましたが、見慣れない場所での撮影はどうでしたか?
チョン・ジョンソ:ニューオーリンズは1日に何度も天気が変わります。雨が降り続いたり、ずっと暑かったりしました。またジャズの聖地でもあるので、何より自由な場所でした。海外はそんなにたくさん行っていませんが、一番刺激的で記憶に残るところでした。ニューオーリンズで感じた深い雰囲気が、映画の中にもよく盛り込まれたと感じました。
――他のキャストたちとの共演はどうでしたか?
チョン・ジョンソ:新しい俳優たちと共演するのが楽しかったです。ハリウッドの俳優たちは彼らだけの文化がありましたが、強要されず、自由だと思いました。また音楽が重要な映画だったからか、いつも撮影現場に大きなスピーカーがあり、歌が流れ続けていて、お祭りムードで撮影をしました。
――本作で一番好きなシーンはありますか?
チョン・ジョンソ:ケイト・ハドソンさんが演じたダンサーのボニーというキャラクターが、クラブで札束を浴びながら踊る場面です。実際に、ケイト・ハドソンさんのポールダンスが上手でしたし、歌もすごく上手くて音楽的な才能が多い俳優だと思いました。リハーサルから撮影まで全て見守っていましたが、ケイト・ハドソンさんはとても美しく、セクシーで堂々としていたので、その姿がとても印象的に残っています。
――自分にとって、本作がどう記憶されると思いますか?
チョン・ジョンソ:「『Mona Lisa and the Blood Moon』に観客が関心を持ってくれるだろうか?」という疑問が4年間ありました。その4年が過ぎた今、映画をまた見ると全然違うように感じられます。実際、映画をどのように見るかによって、どれほど違って感じられるかが、私が映画を選択した理由でもありました。「バーニング」のように、同作も時間が経てばまた違って見える映画だと思います。このようなものが、まさに映画だと思います。私にとって本当に愛情深い作品です。撮影期間中、どのように撮られるか、どう出るかに対する考えをせず、モナの純粋な視線についていくだけだった記憶があります。願うことがあるとすれば、このような映画にもう一度出会うことです。観客の皆さんにも、ぜひ楽しんでいただきたいです。
記者 : ヤン・ユジン