「ザ・グローリー」イム・ジヨン“世界中の人々がみんな私を憎んでほしいと思った”
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※この記事にはドラマのストーリーに関する内容が含まれています。
Netflixシリーズ「ザ・グローリー ～輝かしき復讐～」（以下「ザ・グローリー」）は、学生時代のいじめによって魂まで壊された一人の女性が、人生をかけて準備した凄絶な復讐と、その渦に巻き込まれる人たちのストーリーだ
イム・ジヨンは同作で過去ムン・ドンウン（ソン・ヘギョ）を地獄に落としたいじめの加害者、パク・ヨンジン役を熱演した。パク・ヨンジンはムン・ドンウンの復讐が始まってすべてを失う危機を迎えても罪悪感を持たず、反撃を試みる悪役だ。イム・ジヨンは悪役パク・ヨンジンで自身の代表作となるような最高のキャラクターを作りあげたと絶賛されている。
―― 最近、人気を実感していますか？
イム・ジヨン：すごく実感しています。作品が上手くいくとは正直、最初から思っていました。話題性があって、ヒットするだろうという確信はあったけれど、ここまで一人ひとりのキャラクターが関心を集めるとは思っていませんでした。本当に感謝しています。多くの方が「ヨンジン！」と叫んでくれて感謝していますし、幸せです。
―― パク・ヨンジンというキャラクターをどのように準備しましたか？
イム・ジヨン：様々な方法でアプローチしました。最初は「この子は、感情そのものがない、ソシオパスあるいはサイコパスのような雰囲気で感情を抜いてみようかな？ モノトーンで演じてみようかな？」と思ったり、逆にすごく感情的にやってみようかとも思いました。様々な方法でアイデアを出そうと努力し、「本当に私だけができる、イム・ジヨンだけができるものを作ろう」と思いました。有名作の悪役を参考にしたり、真似したりはしないと決めたんです。私の声、私の表情、歩き方、仕草、スタイルを完全に自分のものにしようと思って大変でしたが、後半は自然に溶け込んだと思います。実を言うと大変でした（笑）。あまりにも重要な役ですし、ヨンジンがきちんとできてこそドンウンへの共感もできるだろうと思ったんです。ドンウンがそこまで復讐しようとしている理由が成立しないといけないので、キャラクターを作ることに時間をかけました。
―― 演技が本当にリアルで、実際の学生時代が疑わしいと言われるほどです。
イム・ジヨン：そういった反応は本当に多いです。「あなた、実際に加害者だったでしょう？」というような反応が多いです。中・高校の同級生からたくさん連絡がありました。不思議でした。私は純粋で平凡な人でしたし、大した記憶がないんです。幼い頃から演技することを夢見てきましたし、周りに演技をする友達もたくさんいました。学生時代の私は純粋で普通の子でした（笑）。
―― 悪口を言うシーンも多かったですね。
イム・ジヨン：悪口があんなにうまく言えるとは思っていませんでした。すべてのキャラクターが悪口を言うことが多く、台本上、刺激的な言葉が多かったんです。ヨンジンの悪口はかなり多く、そこを上手く活かした監督の力量もあったと思います。どうせやるのだから、良い味が出るように表現すればいいと思いましたし、ヨンジンにとって悪口は欠かせない部分でもありました。スカッとするようなものが多かったです（笑）。
―― ヨンジンを演じて後遺症はありませんでしたか？
イム・ジヨン：演じる時はそういうのがありました。一日中撮影をしているので、一日中ヨンジンの性格で過ごしました。感情が爆発するシーンをいくつも撮る日もありました。気象キャスターのシーンが集中している日は心が穏やかでしたが、感情が激しいシーンがある日や、第2部の刑務所のシーンを撮って帰宅すると、不満だらけになったような感じでした。一日中その状態だったので、眉間のしわができて、「どうしてこんなにイライラするんだろう？ どうしてこんなに嫌な気分なんだろう？ どうしてこんなに性格が悪くなったんだろう？」と思ったりもしました。神経質になって性格が悪くなりました。現場のスタッフに冗談で「次は本当に優しい役をやります」とよく言っていました（笑）。
―― 子役シン・イェウンの演技を見ていかがでしたか？
イム・ジヨン：本当に感謝しています。最初の子役たちの演技を見ましたが、本当に素晴らしくて驚きました。「一体どうしてこんなに上手く表現できるんだろう？」と思いながら、（大人役とも）似ていてシンクロ率も高かったです。全体の台本読み合わせの日に私の隣にシン・イェウンさんが座って一緒に読み合わせをしました。パート1の子役のストーリーはその後の大人のストーリーとつながっているので、シンクロ率に対するプレッシャーはありました。読み合わせの時に、私とトーンや雰囲気がすごく似ていると思いました。会う前はシン・イェウンさんのトーンをつなげて活かそうと思っていたのですが、私とすごく似ていたんです。シン・イェウンさんも「先輩、そのままやっても大丈夫だと思います」と言いました。ケミ（ケミストリー、相手との相性）が良かったと思います。
―― 悪役は初めてですが、台本をもらった時の印象はいかがでしたか？すぐに出演を決めたのでしょうか？
イム・ジヨン：台本がとても面白かったんです。私はヨンジンではなくても、ドンウンであっても、ヘジョン（チャ・ジュヨン）、サラ（キム・ヒオラ）、ヒョンナム（ヨム・ヘラン）であってもこの作品に出演したと思います。それほど面白かったです。台本を初めて読んだ時に泣いて笑いました。作品選択の過程でそういった感情になるのは難しいのに、緻密に組み立てられた小説を読んでいる感じでした。何よりもヨンジンという役が魅力的に感じられました。悪役に挑戦してみたい、機会があったらいいなとは常に思っていましたが、機会がありませんでした。後で40、50代になって経験値を積んだら、その時私に悪役が与えられるのではないかという漠然とした希望がありましたが、あまりにも大きな機会を、そして思ったより若い年齢でやりたいと思う悪役に会って、絶対に私の役だという思いで参加しました。
―― タバコを吸うのが上手だったという評価も多かったです。
イム・ジヨン：ヨンジンがタバコ吸うシーンで「喫煙者が見た時、吸いたくなるように見えたらいいな」とスタッフたちに話しました。どうせやるのなら美味しく吸っているようにやらなければならないと考えて練習しました。ヨンジンらしくタバコ吸う方法を考えました。怒った時に吸ったり、また優雅に吸う時があり、夫の前で吸うタバコもあります。そのような部分を細かく考えました。
―― 演技しながらいじめについても考えたと思いますが、ヨンジンのような加害者に言いたいことはありますか？
イム・ジヨン：慎重になる部分です。「ザ・グローリー」を見て社会的な問題について考えました。絶対にありえないことで、起きてはいけないことです。加害者がいるなら、心から謝罪する方法を考えてみてほしいです。
―― 「ヨンジナ（ヨンジンを呼ぶ言葉）」という言葉自体が流行語になりました。予想はしていましたか？
イム・ジヨン：本当にたくさん「ヨンジナ、ヨンジナ」と言われました。ドンウンだけでなく、他のキャラクターも「ヨンジナ」と言うことが多かったです。本当に感謝しています。私が出てこないシーンでも私が出てきたような、分量が増えたような感じがしました。イム・ジヨンより「ヨンジナ」がもっと有名になりました。家でも母が「ヨンジナ」と呼んでいます（笑）。
―― 復讐の結果についてはどのように考えていますか？
イム・ジヨン：ヨンジンにとって最高の罰だと思いました。複合的な感情の中で生きていくヨン・ジンイの最後のシーンは、ヨンジンにとって最高の罰だと思います。ジェジュン（パク・ソンフン）のように死を迎えるよりも最高の罰を受けたのではないかと思いました。刑務所のシーンを撮った時は、精神的にすごく大変でした。私も知らない間に自分がヨンジンとしてヨンジンが好きで、愛していたのでしょう。女優として愛着を持っていたキャラクターであるため、最後にこれまでのヨンジンの悪行とはまた違う感じで崩れながらたくさん泣きました。台本ができた瞬間から数ヶ月準備してきたシーンでした。刹那ですが、監督がたくさんサポートしてくれて、生かしてくださいました。望んでいたようなシーンになって嬉しかったです。
―― 露出もあり、子供のお母さんという設定もあり、プレッシャーになる部分もあったのではないでしょうか。
イム・ジヨン：私は大丈夫でした。ヨンジンに当然必要でした。ジェジュンとのベットシーンや子供の母親という設定はあまり重要ではありませんでした。私ももう34歳の女優なので、キャラクターに必要ならばいくらでもやります。
―― ソン・ヘギョさんとの共演はいかがでしたか？
イム・ジヨン：とても感謝しています。当然、姉さんと親しくならなきゃと思いました。悪いことをするシーンも多く、悪口もたくさん言わなければならないので、気楽にできればいいなと思って心が急いでいました。初日に「姉さんと親しくなるにはどうすればいいですか」と聞いたりもしました。私をとても楽な気持ちにしてくれて、「やりたいことを全部やって」という姿勢がすでに準備されていたようでした。すぐに親しくなりました。女たちのけんかのシーンを撮る時も、現場では食べ物の話、犬の話などのおしゃべりをたくさんしていました。演技するのに不便な点がなかったんです。実は一番気楽だったのがドンウンです。
―― 出演俳優たちが過去にいじめをしていないか確認があったという話がありました。
イム・ジヨン：私の学生時代に対する話というよりも、キャラクター的なアプローチをたくさんしたと思います。最初からヨンジンの学生時代についての話を交わし、そういった検証自体はなかったです。
―― アドリブを入れたシーンはありますか？
イム・ジヨン：「ザ・グローリー」ではアドリブではなく、台本通りのセリフが多かったです。他の俳優はどうか分かりませんが、私はすべてのセリフが台本のままです。セリフをどうしたら自然に言うことができるか悩みました。
―― ヨンジンが一番悪く見えた行動があるとすれば何でしょうか？
イム・ジヨン：すべてのシーンがそうだったと思いますが（笑）。私はヒョンナムとのシーンを泣きながら見ました。私がヒョンナムの家を訪ねて「今日は夫が早く来そうだね」と言って出ましたが、その後、先輩のシーンを見ながら泣きました。ヒョンナムのシーンが特に悪く見えました。ヒョンナムに会う時は、また違う感じの悪さを表現したいと思いました。髪型も服もより怖く見えるようにしました。怖そうに見えていたので満足しています。
―― 悪人ランキングを作るとしたら悪いのは誰でしょうか？
イム・ジヨン：私はヘジョンが本当に悪い人だと思います。あちこちで本当に悪いことをたくさんします。ヨンジンは失うものが多く、むしろ大人になった時は守ろうとしたものがあります。ヘジョンは幼い時、大人になった時も変わらず悪い人です。ミョンオ（キム・ゴヌ）はちょっと哀れで悪い感じじゃないですか（笑）。私たちはお互いに悪い人だと言っていました。
―― ヨンジンと母親のシーンも印象的でした。
イム・ジヨン：ヨンジンが「家族が一番大きな加害者」と言ったのをそのまま返される感じでした。事を解決する上で母親にずっと頼っていたのに、母親にまで捨てられたのでひどく崩れてしまったと思います。不思議とイェソル（オ・ジユル）とのシーンは、母親とのシーンのようでした。皮肉な母性愛が、ヨンジンの母親とヨンジン、ヨンジンとイェソルの関係へと繋がったと思います。
―― 現場で監督、作家が最も要求した部分があるとすれば何でしたか？
イム・ジヨン：作家さんはひたすら私を信じてくださいました。私は質問をたくさんするスタイルです。監督と現場でたくさんコミュニケーションを取ったのは、5人の間でヨンジンが際立って悪く見えたらいいと思ったからです。ドンウンが現れ、ヨンジンが慌てて不安になるように見せなければならない時がありました。視聴者が痛快だと感じるためには、ヨンジンが揺れ動くところを見せなければなりませんので。それでもキャラクター自体は崩れないよう描かれなければなりませんでした。
―― 悪いキャラクターですが愛されるという皮肉ですね。
イム・ジヨン：この作品を準備しながら、世界中の人々がみんな私を憎んでほしいと思ったんです。世界中の人々から愛されるのは容易ではなかったですが、私が世界中から憎まれるのはより簡単ではないでしょうか（笑）。作家さん、監督にも「世界中の人が私を憎いと思ってくれたら嬉しいです」と話しました。そうであれば私がこの作品をうまくやったと言えると思いました。人から憎まれるくらいうまく表現されてこそ、ドンウンの心もうまく伝わると思いました。初めての悪役なので、みんなが私を憎んでほしいと思いました。
―― ヨンジンの次はどんなキャラクターを演じる予定ですか？
イム・ジヨン：ヨンジンが終わる頃、「次はどんな役をやろうか？」と考えていたのですが、「庭のある家」という素敵な作品を仕上げました。見る方々はヨンジンだとは思わず、別人と考えて見られると思います。地下世界に降りた女性の役をやりました。私は色がはっきりした作品や役が好きなのだと思います。
―― イム・ジヨンの「栄光の瞬間」はいつでしょうか？今後の目標を教えてください。
イム・ジヨン：私にとって一番の栄光の瞬間は「情愛中毒」という映画でデビューした時、お母さんが試写会に来て大きな花束を渡しながら「とてもきれいだったよ、ジヨン」と言ってくれた瞬間です。簡単ではない映画を観に来て「ジヨンがとてもきれいだった」と言ってくれた瞬間を忘れられません。これからも遅くても、私が上手な執拗さと忍耐で頑張って頑張って、良い作品でまた違う姿で、情熱溢れる女優になることが目標です。
イム・ジヨンは同作で過去ムン・ドンウン（ソン・ヘギョ）を地獄に落としたいじめの加害者、パク・ヨンジン役を熱演した。パク・ヨンジンはムン・ドンウンの復讐が始まってすべてを失う危機を迎えても罪悪感を持たず、反撃を試みる悪役だ。イム・ジヨンは悪役パク・ヨンジンで自身の代表作となるような最高のキャラクターを作りあげたと絶賛されている。
―― 最近、人気を実感していますか？
イム・ジヨン：すごく実感しています。作品が上手くいくとは正直、最初から思っていました。話題性があって、ヒットするだろうという確信はあったけれど、ここまで一人ひとりのキャラクターが関心を集めるとは思っていませんでした。本当に感謝しています。多くの方が「ヨンジン！」と叫んでくれて感謝していますし、幸せです。
―― パク・ヨンジンというキャラクターをどのように準備しましたか？
イム・ジヨン：様々な方法でアプローチしました。最初は「この子は、感情そのものがない、ソシオパスあるいはサイコパスのような雰囲気で感情を抜いてみようかな？ モノトーンで演じてみようかな？」と思ったり、逆にすごく感情的にやってみようかとも思いました。様々な方法でアイデアを出そうと努力し、「本当に私だけができる、イム・ジヨンだけができるものを作ろう」と思いました。有名作の悪役を参考にしたり、真似したりはしないと決めたんです。私の声、私の表情、歩き方、仕草、スタイルを完全に自分のものにしようと思って大変でしたが、後半は自然に溶け込んだと思います。実を言うと大変でした（笑）。あまりにも重要な役ですし、ヨンジンがきちんとできてこそドンウンへの共感もできるだろうと思ったんです。ドンウンがそこまで復讐しようとしている理由が成立しないといけないので、キャラクターを作ることに時間をかけました。
―― 演技が本当にリアルで、実際の学生時代が疑わしいと言われるほどです。
イム・ジヨン：そういった反応は本当に多いです。「あなた、実際に加害者だったでしょう？」というような反応が多いです。中・高校の同級生からたくさん連絡がありました。不思議でした。私は純粋で平凡な人でしたし、大した記憶がないんです。幼い頃から演技することを夢見てきましたし、周りに演技をする友達もたくさんいました。学生時代の私は純粋で普通の子でした（笑）。
―― 悪口を言うシーンも多かったですね。
イム・ジヨン：悪口があんなにうまく言えるとは思っていませんでした。すべてのキャラクターが悪口を言うことが多く、台本上、刺激的な言葉が多かったんです。ヨンジンの悪口はかなり多く、そこを上手く活かした監督の力量もあったと思います。どうせやるのだから、良い味が出るように表現すればいいと思いましたし、ヨンジンにとって悪口は欠かせない部分でもありました。スカッとするようなものが多かったです（笑）。
―― ヨンジンを演じて後遺症はありませんでしたか？
イム・ジヨン：演じる時はそういうのがありました。一日中撮影をしているので、一日中ヨンジンの性格で過ごしました。感情が爆発するシーンをいくつも撮る日もありました。気象キャスターのシーンが集中している日は心が穏やかでしたが、感情が激しいシーンがある日や、第2部の刑務所のシーンを撮って帰宅すると、不満だらけになったような感じでした。一日中その状態だったので、眉間のしわができて、「どうしてこんなにイライラするんだろう？ どうしてこんなに嫌な気分なんだろう？ どうしてこんなに性格が悪くなったんだろう？」と思ったりもしました。神経質になって性格が悪くなりました。現場のスタッフに冗談で「次は本当に優しい役をやります」とよく言っていました（笑）。
イム・ジヨン：本当に感謝しています。最初の子役たちの演技を見ましたが、本当に素晴らしくて驚きました。「一体どうしてこんなに上手く表現できるんだろう？」と思いながら、（大人役とも）似ていてシンクロ率も高かったです。全体の台本読み合わせの日に私の隣にシン・イェウンさんが座って一緒に読み合わせをしました。パート1の子役のストーリーはその後の大人のストーリーとつながっているので、シンクロ率に対するプレッシャーはありました。読み合わせの時に、私とトーンや雰囲気がすごく似ていると思いました。会う前はシン・イェウンさんのトーンをつなげて活かそうと思っていたのですが、私とすごく似ていたんです。シン・イェウンさんも「先輩、そのままやっても大丈夫だと思います」と言いました。ケミ（ケミストリー、相手との相性）が良かったと思います。
―― 悪役は初めてですが、台本をもらった時の印象はいかがでしたか？すぐに出演を決めたのでしょうか？
イム・ジヨン：台本がとても面白かったんです。私はヨンジンではなくても、ドンウンであっても、ヘジョン（チャ・ジュヨン）、サラ（キム・ヒオラ）、ヒョンナム（ヨム・ヘラン）であってもこの作品に出演したと思います。それほど面白かったです。台本を初めて読んだ時に泣いて笑いました。作品選択の過程でそういった感情になるのは難しいのに、緻密に組み立てられた小説を読んでいる感じでした。何よりもヨンジンという役が魅力的に感じられました。悪役に挑戦してみたい、機会があったらいいなとは常に思っていましたが、機会がありませんでした。後で40、50代になって経験値を積んだら、その時私に悪役が与えられるのではないかという漠然とした希望がありましたが、あまりにも大きな機会を、そして思ったより若い年齢でやりたいと思う悪役に会って、絶対に私の役だという思いで参加しました。
―― タバコを吸うのが上手だったという評価も多かったです。
イム・ジヨン：ヨンジンがタバコ吸うシーンで「喫煙者が見た時、吸いたくなるように見えたらいいな」とスタッフたちに話しました。どうせやるのなら美味しく吸っているようにやらなければならないと考えて練習しました。ヨンジンらしくタバコ吸う方法を考えました。怒った時に吸ったり、また優雅に吸う時があり、夫の前で吸うタバコもあります。そのような部分を細かく考えました。
―― 演技しながらいじめについても考えたと思いますが、ヨンジンのような加害者に言いたいことはありますか？
イム・ジヨン：慎重になる部分です。「ザ・グローリー」を見て社会的な問題について考えました。絶対にありえないことで、起きてはいけないことです。加害者がいるなら、心から謝罪する方法を考えてみてほしいです。
―― 「ヨンジナ（ヨンジンを呼ぶ言葉）」という言葉自体が流行語になりました。予想はしていましたか？
イム・ジヨン：本当にたくさん「ヨンジナ、ヨンジナ」と言われました。ドンウンだけでなく、他のキャラクターも「ヨンジナ」と言うことが多かったです。本当に感謝しています。私が出てこないシーンでも私が出てきたような、分量が増えたような感じがしました。イム・ジヨンより「ヨンジナ」がもっと有名になりました。家でも母が「ヨンジナ」と呼んでいます（笑）。
イム・ジヨン：ヨンジンにとって最高の罰だと思いました。複合的な感情の中で生きていくヨン・ジンイの最後のシーンは、ヨンジンにとって最高の罰だと思います。ジェジュン（パク・ソンフン）のように死を迎えるよりも最高の罰を受けたのではないかと思いました。刑務所のシーンを撮った時は、精神的にすごく大変でした。私も知らない間に自分がヨンジンとしてヨンジンが好きで、愛していたのでしょう。女優として愛着を持っていたキャラクターであるため、最後にこれまでのヨンジンの悪行とはまた違う感じで崩れながらたくさん泣きました。台本ができた瞬間から数ヶ月準備してきたシーンでした。刹那ですが、監督がたくさんサポートしてくれて、生かしてくださいました。望んでいたようなシーンになって嬉しかったです。
―― 露出もあり、子供のお母さんという設定もあり、プレッシャーになる部分もあったのではないでしょうか。
イム・ジヨン：私は大丈夫でした。ヨンジンに当然必要でした。ジェジュンとのベットシーンや子供の母親という設定はあまり重要ではありませんでした。私ももう34歳の女優なので、キャラクターに必要ならばいくらでもやります。
―― ソン・ヘギョさんとの共演はいかがでしたか？
イム・ジヨン：とても感謝しています。当然、姉さんと親しくならなきゃと思いました。悪いことをするシーンも多く、悪口もたくさん言わなければならないので、気楽にできればいいなと思って心が急いでいました。初日に「姉さんと親しくなるにはどうすればいいですか」と聞いたりもしました。私をとても楽な気持ちにしてくれて、「やりたいことを全部やって」という姿勢がすでに準備されていたようでした。すぐに親しくなりました。女たちのけんかのシーンを撮る時も、現場では食べ物の話、犬の話などのおしゃべりをたくさんしていました。演技するのに不便な点がなかったんです。実は一番気楽だったのがドンウンです。
―― 出演俳優たちが過去にいじめをしていないか確認があったという話がありました。
イム・ジヨン：私の学生時代に対する話というよりも、キャラクター的なアプローチをたくさんしたと思います。最初からヨンジンの学生時代についての話を交わし、そういった検証自体はなかったです。
―― アドリブを入れたシーンはありますか？
イム・ジヨン：「ザ・グローリー」ではアドリブではなく、台本通りのセリフが多かったです。他の俳優はどうか分かりませんが、私はすべてのセリフが台本のままです。セリフをどうしたら自然に言うことができるか悩みました。
―― ヨンジンが一番悪く見えた行動があるとすれば何でしょうか？
イム・ジヨン：すべてのシーンがそうだったと思いますが（笑）。私はヒョンナムとのシーンを泣きながら見ました。私がヒョンナムの家を訪ねて「今日は夫が早く来そうだね」と言って出ましたが、その後、先輩のシーンを見ながら泣きました。ヒョンナムのシーンが特に悪く見えました。ヒョンナムに会う時は、また違う感じの悪さを表現したいと思いました。髪型も服もより怖く見えるようにしました。怖そうに見えていたので満足しています。
イム・ジヨン：私はヘジョンが本当に悪い人だと思います。あちこちで本当に悪いことをたくさんします。ヨンジンは失うものが多く、むしろ大人になった時は守ろうとしたものがあります。ヘジョンは幼い時、大人になった時も変わらず悪い人です。ミョンオ（キム・ゴヌ）はちょっと哀れで悪い感じじゃないですか（笑）。私たちはお互いに悪い人だと言っていました。
―― ヨンジンと母親のシーンも印象的でした。
イム・ジヨン：ヨンジンが「家族が一番大きな加害者」と言ったのをそのまま返される感じでした。事を解決する上で母親にずっと頼っていたのに、母親にまで捨てられたのでひどく崩れてしまったと思います。不思議とイェソル（オ・ジユル）とのシーンは、母親とのシーンのようでした。皮肉な母性愛が、ヨンジンの母親とヨンジン、ヨンジンとイェソルの関係へと繋がったと思います。
―― 現場で監督、作家が最も要求した部分があるとすれば何でしたか？
イム・ジヨン：作家さんはひたすら私を信じてくださいました。私は質問をたくさんするスタイルです。監督と現場でたくさんコミュニケーションを取ったのは、5人の間でヨンジンが際立って悪く見えたらいいと思ったからです。ドンウンが現れ、ヨンジンが慌てて不安になるように見せなければならない時がありました。視聴者が痛快だと感じるためには、ヨンジンが揺れ動くところを見せなければなりませんので。それでもキャラクター自体は崩れないよう描かれなければなりませんでした。
―― 悪いキャラクターですが愛されるという皮肉ですね。
イム・ジヨン：この作品を準備しながら、世界中の人々がみんな私を憎んでほしいと思ったんです。世界中の人々から愛されるのは容易ではなかったですが、私が世界中から憎まれるのはより簡単ではないでしょうか（笑）。作家さん、監督にも「世界中の人が私を憎いと思ってくれたら嬉しいです」と話しました。そうであれば私がこの作品をうまくやったと言えると思いました。人から憎まれるくらいうまく表現されてこそ、ドンウンの心もうまく伝わると思いました。初めての悪役なので、みんなが私を憎んでほしいと思いました。
―― ヨンジンの次はどんなキャラクターを演じる予定ですか？
イム・ジヨン：ヨンジンが終わる頃、「次はどんな役をやろうか？」と考えていたのですが、「庭のある家」という素敵な作品を仕上げました。見る方々はヨンジンだとは思わず、別人と考えて見られると思います。地下世界に降りた女性の役をやりました。私は色がはっきりした作品や役が好きなのだと思います。
―― イム・ジヨンの「栄光の瞬間」はいつでしょうか？今後の目標を教えてください。
イム・ジヨン：私にとって一番の栄光の瞬間は「情愛中毒」という映画でデビューした時、お母さんが試写会に来て大きな花束を渡しながら「とてもきれいだったよ、ジヨン」と言ってくれた瞬間です。簡単ではない映画を観に来て「ジヨンがとてもきれいだった」と言ってくれた瞬間を忘れられません。これからも遅くても、私が上手な執拗さと忍耐で頑張って頑張って、良い作品でまた違う姿で、情熱溢れる女優になることが目標です。
記者 : イ・ミンジ
