HYBE、SMにKakaoとの契約中止を要求「アーティストや株主に被害」

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写真=HYBE

HYBEが事業協力契約書に関する立場を明らかにした。

本日(24日)、HYBEは公式報道資料を通じて、SMエンターテインメント(以下、SM)とKakaoの事業協力契約書及び関連契約に対する立場を伝えた。

HYBEは「SMとKakao間で締結された転換社債買収契約は、株主の利益を毀損する。事業協力契約書の主要内容は、SMが主張する“Kakaoとの水平的協力関係”とは思えない。事業協力契約書上の問題に対する本質的な理解が必要だ」として、SMの現経営陣に本契約と関連した詳細な意思決定を全て中止するように要求した。

続けて「HYBEは本契約の適法性を検討した後、必要なすべての措置を取る」とし「構成員及び株主の権益保護に最優先価値を置いて、アーティストの権利を制約する不合理な部分を一つずつ解決していく予定」と付け加えた。

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【HYBEの公式コメント全文】

事業協力契約書に関するHYBEの立場

23日に報道されたSMエンターテインメント(以下、SM)とKakao間の事業協力契約書及び関連契約(以下「本契約」という)に対する当社の立場を申し上げます。

1.SMとKakao間で締結された転換社債の買収契約は株主の利益を毀損します。

本契約の締結時に別途に締結された転換社債の買収契約書には、SMが新株あるいは株式連係証券をKakao/Kakaoエンターテインメント(以下、Kakaoエンターテインメント)に優先的に付与するという内容が含まれています。

この条項通りならKakaoエンターテインメントは、SMの株価が下がる度に優先権を活用して第3者割当有償増資を行い、継続的に持分を増やすことができるため、一般株主に不平等なシナリオを防ぐことができなくなります。こうなる場合、Kakaoエンターテインメントを除いた残りの株主にとっては、継続的な持分の希釈化が発生する可能性があります。

また本契約により今後は、SMに役立つ新しい戦略的投資家を受け入れにくくなり、事実上、KakaoエンターテインメントはSMの経営権を簡単に確保できる基盤を構築することになります。株主の権益保護のため、当社はこのような条項が適法かどうかを確認した後、必要な措置を進める予定です。

2.事業協力契約書の主要内容はSMが主張する“Kakaoとの水平的協力関係”とは思えません。

①Kakaoエンターテインメントは、SMの韓国国内外でのアルバム/音源流通に対する期間の制限のない排他的権利を持つことになります。Kakaoエンターテインメントの役員が事実上流通組織を統括することで利害相反の構造が形成され、アーティストたちの交渉力を制約することになるでしょう。

②Kakaoエンターテインメントが事実上、北米地域でSMアーティストのマネジメントを管理することになります。

③Kakaoエンターテインメントで公演/ファンミーティングのチケット流通を統括することもアーティストの交渉力を制限することになるでしょう。

④SMの子会社であるSM Life Designで、Kakaoエンターテインメント傘下のアーティストのアルバムを生産することになります。

⑤Kakaoエンターテインメント傘下のアーティストたちは、SM Life Designが建設中のミュージックビデオ撮影場を活用することになります。

このようにSMが渡すことになる重要な事業的権利に比べて、SMが受け取る事業内容は途方もなく少なく見えます。

3.事業協力契約書上の問題に対する本質的な理解が必要です。

エンターテインメント業界で、アルバム/音源は会社及びアーティストの主な収益源であり、アーティストの地位によって流通手数料の交渉力が異なります。したがってエンターテインメント会社には、アーティストの価値が最大限に評価されるように最善を尽くして交渉する義務があります。SMは本契約を通じて、このような重要な事業権利を期間の制限なしで独占的権限を付与し、Kakaoエンターテインメントに権限を渡しました。

また、Kakaoエンターテインメントの役員が、グローバル音源流通権を含むSM主要事業の意思決定を直接統制する構造を作ることで、SMとアーティストの利益を追求しにくい利害相反問題が発生することになり、そのすべての被害はSMのアーティスト及び株主が被るものと予想されます。

本契約を通じて、SMのアーティストたちの北・南米での活動が今後、Kakaoエンターテインメントの主導の下で再編されることが明らかになりました。北・南米市場では、SMがKakaoエンターテインメントよりすべての面で優位に立っているという点を考慮すれば、適正な意思決定なのか疑問です。

4.SMの現経営陣に要求します。

当社は本契約がSMの株主の価値を毀損し、SMのアーティストの権利を制約し、SM構成員の方々の将来を有限にする契約だと思います。したがって、SMの現経営陣に本契約に関する詳細な意思決定をすべて中止することを要求します。

5.HYBEは本契約の適法性を検討した後、必要なすべての措置を取ります。

本契約に含まれている法的な問題に対する検討を行っております。その結果に基づいて、必要な民事・刑事上のすべての法的措置を取ることを明らかにします。

当社は今回の事業契約書の内容に接し、驚きと心配を感じました。しかし、大株主の持分買収過程でSMの支配構造を改善したように、構成員および株主の権益保護に最優先価値を置いてアーティストの権利を制約する不合理な部分を一つずつ解決していく予定です。K-POPファンの皆様、SM構成員の皆様及び株主の皆様の多くのご声援をお願いします。ありがとうございます。

記者 : パク・スイン