SM、新たなマルチプロデュース体制の導入を発表…ガバナンス改善と株主価値の向上へ努力

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写真=SMエンターテインメント
SMエンターテインメント(以下SM)が、新しいマルチプロデュース体制を導入した。

SMは20日、「SMエンターテインメント(共同代表:イ・ソンス、タク・ヨンジュン)は、株主や役職員、すべてのステークホルダー(利害関係者)から信頼されて尊敬されるグローバル企業への跳躍に向け、昨年2月からSMに対するガバナンスの改善や株主価値向上に向けたキャンペーンを主導してきたALIGN PARTNERS資産運用株式会社(代表:イ・チャンファン、以下ALIGN)が提案したガバナンス改善案を電撃的に受け入れることに決定した」と公式発表した。

ALIGNは、SMの今回の決定を大きく歓迎し、今後友好的な株主としてSMのガバナンス改善と株主価値の向上に向けて協力することにした。

今回の決定により、SMは取締役会の独立性と透明性、信頼性をさらに高めることができる。SMは、様々な株主たちを代弁してSMの株主価値の向上キャンペーンを主導してきたALIGNのイ・チャンファン代表を定時株主総会でその他非常務取締役に推薦することにした。ALIGNの推薦委員1人が含まれた臨時社外取締役候補推薦委員会を通じて、3人の新任社外取締役も独立性と専門性いずれも検証された人物を推薦する予定だ。

新たに選任されるその他非常務取締役と社外取締役を中心に、内部取引委員会と補償委員会、そして社外取締役の候補推薦委員会を発足する。世界レベルのガバナンス改善に向けた作業を本格化する計画だ。

まず内部取引委員会を設置して、今まで議論になっていた主要内部取引に対して綿密に検討し、必要な措置を取ることにした。補償委員会を通じて優秀な人材を動機づけし、経営陣と株主の利害関係が一致するようにする先進補償案を取り入れ、社外取締役候補推薦委員会の設置を通じて、今後も取締役会の独立性を引き続き維持していく。

SMは、長期的に持続可能なプロデュース体制の構築に向けて、2023年からマルチプロデュース体制に転換することにした。SMは26年間、創業者であるイ・スマンの継続的なクリエイティブプロデュースで、SMならではの特別なアイデンティティを構築してきた。1996年にデビューしたH.O.T.を皮切りに、SMはS.E.S.、神話(SHINHWA)、BoA、東方神起、SUPER JUNIOR、少女時代、SHINee、f(x)、EXO、Red Velvet、NCT、aespaなど、韓国を代表するポップアーティストを輩出した。

これからは新しいマルチプロデュース体制の下で、才能があり、能力のある多くの後輩プロデューサーたちが、SMならではの固有のアイデンティティを継承・発展していく見通しだ。これでSMのクリエイティブプロデュースが持続可能になり、生産性や独創性も最大限に引き上げられるものとみられる。

その他にも非主要資産の売却、IRの強化、株主還元政策の発表などに従って、今後SMは株主価値の向上に拍車をかけるものと期待される。

SMのイ・ソンス、タク・ヨンジュン共同代表は、「SMの尊敬されるグローバルエンターテインメント企業への跳躍に向けて、皆が信頼できる独立的な取締役会の構築などガバナンスの改善が必要という、さまざまな株主やステークホルダーたちの意見に共感し、内部討論を経てALIGNの提案を積極的に受け入れることにした」とコメントした。

続いて「持続可能なマルチプロデュース体制の導入、企業ガバナンスの再編、株主コミュニケーションの強化などを通じて、SMに対する資本市場の懸念を払拭させる」と付け加えた。

ALIGNのイ・チャンファン代表は「SMは、韓国最高、そして最多のアーティストプールやオリジナルIPを保有している、名実共にK-POPを代表する企業だ」とし「SM経営陣の今回の決断は、SMが皆に愛される世界的な企業に発展するための歴史的な契機になるはずであり、韓国の資本市場における行動主義投資の先進的な事例として記録されるだろう」と述べた。

【SMとALIGN 2社間の12個の合意事項全文】

1. 2023年3月中に開催予定の第28期定時株主総会(以下「定時株主総会」)で、SMは取締役会を社内取締役3人、社外取締役3人、その他非常務取締役1人で構成することにし、新たに選任される社外取締役3人は社内取締役1人、外部人事1人、そしてALIGNの推薦委員1人で構成された臨時社外取締役候補推薦委員会を通じて推薦することとする。

2. 定時株主総会でSMは、新たに選任されるその他非常務取締役1人として、ALIGNのイ・チャンファン代表を推薦する。

3. 定時株主総会の後、SMは代表取締役と取締役会の議長を分離し、社外取締役の中の1人を取締役会議長に選任する。

4. 定時株主総会の後、全員社外取締役で構成された社外取締役候補推薦委員会を設置し、今後社外取締役の候補は、同委員会で推薦する。

5. 定時株主総会の後、SMは社内取締役ではないすべての取締役と監査役で構成された内部取引委員会を設置して、SMと大手株主および特殊関係者、関係会社、そして子会社との全ての取引に関して綿密に検討し、必要な措置を取る。

6. 定時株主総会の後、SMは取締役会内に補償委員会を設置して、経営陣の成果評価、補償水準および補償形態の決定などを行う。補償委員会の委員は、社内取締役ではなく取締役全員で構成する。

7. SMは、マルチプロデュース体制に転換することを公式発表して履行する。

8. SMは、本社および子会社が保有している本業と無関係な非主要資産を売却し、主要事業の成長に向けた投資財源として活用することとする。

9. SMは、業界最高水準にIRおよび株主コミュニケーションを強化する。

10. SMは今後3年間、別途の当期純利益の最低20%を株主に還元するという政策を開示して履行し、同政策は3年ごとに再開示する。

11. ALIGNは、訴の提起請求を撤回する。

12. ALIGNは、1年間の公開株主キャンペーンを終了し、今後友好的な株主としてSM取締役会と協力して、SMのガバナンス改善と株主価値の向上に向けて協力する。

記者 : ファン・ヘジン