「シュルプ」キム・ガウン、時代劇では珍しいキャラクターに挑戦“放送のたびにフォロワーが増えた”

OSEN |

写真=プレインTPC
女優のキム・ガウンが「『シュルプ』に出演して良かったと思っています」と感想を語った。

最近、tvN土日ドラマ「シュルプ」でテ・ソヨン役を務めた、キム・ガウンの放送終了インタビューが行われた。

「シュルプ」は、トラブルメーカーの王子たちのため、激しい王室教育の戦争に飛び込む、中殿の波乱万丈な宮中奮闘記を描いたドラマ。劇中キム・ガウンは、中宮殿の侍女出身の側室たちの首長テ・ソヨンに扮して、熱演を繰り広げた。昨年4月から撮影を開始し、昨年末の最終話を最後に、約8ヶ月間の長旅を終えた彼女は、「まだ終わって間もないので、まだ終了したという実感が沸きません。もう少し経ったら、また撮影を再開するような気がしています」と、感想を明かした。

テ・ソヨンを演じる上で重点をおいた部分を聞くと、彼女は「無邪気で友達のような母親なので、明るいキャラクターをどのように表現すればいいか悩みました。そのため、声のトーンを高めましたし、監督もそう望んでいたようです。普段のトーンから5トーンほど上げました。監督は『もっと上げるように』と言っていました。私も人間なので、テンションをいつも同じように保つことはできないですが、『低くなったと思ったら上げるように』と言われました」と説明した。

続いて「テ・ソヨンは憎たらしく思われがちなキャラクターなので、無邪気すぎると憎たらしく見えると思いました。しかし、監督には『憎めない愛らしさが必要だ』と言われました」とし、「声もそうですし、トーンや口調も『時代劇であんな言い方をしていいの?』と、最初は視聴者たちが疑問に思う部分もあったと思います。しかし、宮女出身だからあり得ると思って観ていただいている視聴者の方もいました」と伝えた。

4月から11月まで、四季を通して「シュルプ」の撮影に参加した彼女は、「私は寒がりなので、夏は好きですが冬は苦手です。でも、私が暑さに弱いということを、撮影をしながら初めて感じました。『こんなに汗が多い人だったっけ?』と思いました。韓服(韓国の伝統衣装)は汗を吸収できないので、中に熱が溜まっていきました。韓服はすごくきれいですが、暑さに弱いのが難点でした。幸い、寒くなる前に撮影が終わったのですが、最も長く撮影した季節が夏なので、夏が1番大変でした」と、撮影の大変さを打ち明けた。

キム・ガウンが時代劇に出演したのは、「チャン・オクチョン」「朝鮮ガンマン」に続き、今回が3度目だ。彼女は「そろそろ時代劇に出たいと思っていた頃に『シュルプ』の出演が決まりました。役柄も、時代劇だけでしか見られないような役をしてみたいと思っていましたし、両親も時代劇が好きなので、良い作品と良いキャラクターを務めることができてよかったです」と打ち明けた。

彼女は「3度目の時代劇ではありますが、時代劇に出たと言える作品は『シュルプ』がほぼ初めてです。楽しかったです。時代劇は難しいのではないかと思っていたのですが、役もそうですし、ドラマ上フィクションが入ったこともあり、あまり難しいと感じず、個人的には面白かったです。さまざまな韓服を着ることができたのも今回の作品が初めてなので、さまざまな経験をしました」と伝えた。

特に、「シュルプ」の撮影で良かった点を聞くと、彼女は「2022年に『シュルプ』に出演して良かったと思います」とし、「昨年の1年間、ほぼ『シュルプ』のためだけに突っ走ってきましたが、しっかり仕上がったと思いますし、女優としても思ったよりたくさん愛されて嬉しいです。また、側室たちと仲が良かったです。側室たちは、自分たちの息子よりも側室同士でいるシーンが多かったです。そのため皆仲が良かったですし、楽しかったです。女性たち同士で集まっておしゃべりする感じでした。共演した俳優たちが残った作品でしたし、キム・ヘス先輩とキム・ヘスク先輩との共演シーンが多くて、先輩たちと共演できたのが1番勉強になりました」と話した。

「シュルプ」は、最終話で16.9%(ニールセン・コリア、全国有料世帯基準)の自己最高視聴率を記録して、有終の美を飾った。作品が愛されただけに「Instagramのフォロワーもたくさん増えました」と明かした彼女は「原動力になりました」と付け加えた。また、彼女は「シュルプ」のあらすじを読んだ時から、うまく行きそうな予感がしたという。彼女は「多くの方々が興味を持って、応援してくれるとは思っていましたが、放送されるたびにフォロワー数が増えるのが分かるほどの関心は初めてでした」と、満足感を表した。

2009年SBS第11期公開採用タレントとしてデビューし、SBS週末ドラマ「スタイル」に出演し、本格的な演技活動を開始したキム・ガウン。いつのまにか、デビューして13年を超えた彼女は、これまで毎年1つの作品には着実に出演し、精力的に活動を続けてきた。しかし、そんな彼女にも低迷していた時期があったという。実際2020年の1年間、空白期を過ごした彼女は「その時が多分私がちょうど事務所を移動した時だったと思います。時期が重なりました。フィルモグラフィーは空いていたのですが、公演をしていましたし、その時間をしっかり埋めようとしました。メンタルが崩れないように、個人的に努力した時期でした」と振り返った。

キム・ガウンは「俳優は選択される職業なので、選択されなければ精神的に不安定になります。そんな時代があったから、それがどれだけ大変なのか分かりますし、そうならないために今は努力しています」と、空白期の意味を振り返った。実際この期間が自身の演技生活において、ターニングポイントになったという。彼女は「メンタルが不安定にならざるを得ない状況でしたし、演技できる機会を探してみようと思いました。そのように初めて演劇に挑んでみましたが、自由になった気分でした。観客と会えてプライドも持てましたし、演劇をしながらボランティア活動もして、運動もして、メンタルを引き締めようとしました」と説明した。

このような時間が「力がついた時期でした」と明かした彼女は「自分でも役者として力がついたと思います。それまでは媒体だけでしか演技ができないと思っていましたが、ステージでもどこでも、演技できる場所が多いことをわかっていますし、自身でもっと機会を作ればいいということを知りました。その後は、簡単に崩れないようにしていますし、公演ももっと積極的に探そうとしています」と明かした。

デビュー当初と今で変わった点にも言及した。彼女は「心構えそのものは確かに変わりました。あの時はすべてのことに興味を感じながらも、メンタルがよく不安定になり、風のような時期でした。今はそうならないように努力していますし、そうなりました。私ももう34歳なので、自分自身を引き締めるために努力しています。さまざまな姿を披露したい気持ちは同じですが、20代の時に考えていた『さまざまな姿を披露したい』とはちょっと違います。さまざまだけど、自分にできることを全部引き出しながら、深みのある演技をしたいと思っています」と話した。

2022年の1年間を「シュルプ」で満たしたキム・ガウンに、新年の計画や目標について聞くと「立てなければいけないですが、まだできていないです。1月には海外でのドラマ撮影も予定されているので、役者として幸せだと思っています。暇がないのが1番いいことですから。『シュルプ』が終わって、タイミング良く新しい作品に入ることができて、目標よりは新しい作品を頑張り、しっかり役作りをしなければいけないと思っています」と明かした。

キム・ガウンは、早くも次期作としてJTBC新ドラマ「キング・ザ・ランド」への出演を決めた。彼女は「撮影を始めてまだ間もないです。3回ほど撮り、やっと始まったばかりです。『シュルプ』とは反対で、同年代と撮影する作品なので、楽しく撮影していて期待しています。そこでも子持ちのママ役です。『この恋は初めてだから』のヤン・ホランのキャラクターが少し成長した感じです。同じように3人の友達の話なので、ホランが結婚して子どもを育てる感じです」と伝えて期待を高めた。

「『シュルプ』は、私にとっての『シュルプ』です。この単語を初めて知りましたが、『シュルプ』は“傘”という意味です。私には『シュルプ』が傘のような感じでした」と明かした彼女は、自身を応援してくれたファンに「テ・ソヨンをここまで好きになってくれるとは思わなかったです。途中でヴィラン役で登場したからではなく、時代劇では見られなかったキャラクターなので、受け入れ難いと思いました。それでトーンを変えようか悩んだのですが、ボゴム君(キム・ミンギ)とのストーリーが進むにつれて応援していただきました。幸せでした。テ・ソヨンを好きになって可愛がってくださってありがとうございます。それほど作品がたくさん愛されたからだと思います。『シュルプ』に会って意味深い1年を過ごしたことに感謝申し上げます」と伝えた。

記者 : キム・ナヨン