【REPORT】パク・ウンビン、待望の初来日!流ちょうな日本語も披露「日本のファンしか勝たーん!」

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「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」で大ブレイクしたパク・ウンビンの初アジアファンミーティングツアー「2022 PARK EUN-BIN Asia Fan Meeting Tour EUN-BIN NOTE:BINKAN In Tokyo」が2022年11月19日(土)、府中の森芸術劇場どりーむホールにて開催された。申し込みの多さから急遽昼公演が追加されたこのイベント。とびきり可愛らしくて、天然で無邪気かと思えば聡明で、日本語が上手でユーモアたっぷりで、ファンサービス満点で。何よりも人間的な魅力にあふれたひと。パク・ウンビンが泣いて会場中も嗚咽する感動シーンが飛び出した、夜の部の様子をお届けする。
 

「日本のファンしか勝たーん!」流ちょうな日本語も披露

イベントが始まるや「日本のみなさん、こんばんは~」と言いながら舞台下手袖から走って出てきたパク・ウンビン! 意表を突く登場と、その可愛らしさにまずびっくり(笑)。ジョイ(Red Belvet)の「アンニョン」を歌い終わるとご挨拶。「こんばんはー、日本の皆さん、パク・ウンビンです。お会いできてほんとにほんとに嬉しいです。とてもお会いしたかったですよ~。皆さん、ごはん食べましたか? 私、食べました。私、よく見えますか? よく見えたら手を振ってください。2階の後ろ、2階の皆さん、よく見えますか? ありがとうございます。おおきに!」ここまですべて流ちょうな日本語。最後はなぜか関西弁でしめる。

「なぜ走って登場したのか」とMCに聞かれると「曲に合わせてポーズするために時間が足りなかったから」とニッコリ。日本は2公演で、「日本の皆さんのおかげです。素晴らしい、ほんまにおおきに」これには関西方面から来ているファンも大喜び。

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白い家具の舞台セットは自宅みたいな雰囲気。ソファに座るとスカートの上にうさぎのぬいぐるみをちょこんと置く。さすがウサギ好きで知られ、ウサギ隊長と呼ばれるパク・ウンビン。「ブランケットは暑いからそのかわりです」それにしても日本語がうまい。「高校のとき少し勉強しました。今、忘れてしまいました。でも、少し覚えているよー」ときどきタメ口になるのがまた可愛らしい。MCが「そのままで直さないでくださいね」という言葉に激しく同意する観客たち。

今回のファンミーティングのタイトルの「BINKAN」は空間と言う意味とウンビンの斌、“輝く”という意味をかけているという。「ファンの皆さんが輝かせてくれるこの空間を隙間なく埋めてくださってありがとうございます。今日は特別な映像を準備していて、日本のファンの皆さんのための歌も歌います。歓声は出せなくても皆さんの表情を見たらわかるので、幸せそうな顔で私を見てくださいね」と言ってハートマークをつくる。

そして始まったのは「今日仕上げるプロフィール」。パク・ウンビンの今日の気分を聞くコーナー。朝起きて最初にしたことは「東京タワーが見えるホテルだったので、日の出の写真を撮りました。皆さんに会うことを考えて、できるだけ綺麗に可愛くしようと支度しました」。美の秘訣を聞かれると「皆さんの愛情のおかげ。でも最近はいろんな国で美味しいものをいっぱい食べているからほっぺのお肉がぽよぽよになっています(笑)」今日のノートに書きたい言葉は? と聞かれると「日本のファンしか勝たーん!」これは日本のファンからぜひ使ってと言われたフレーズだそうで、約束果たしましたよーと報告する姿まで愛らしかった。
 

ファンサービス満点!キュートな素顔に悶絶

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次は「ウンビンはファンのことが気になる」のコーナー。「私にとってファンミーティングはファンのことを知ることができる大事な機会なんです」と説明。「ファンになったきっかけ」を聞き、さまざまなドラマのタイトルが上がったのを見て「皆さん、私が思っていたよりも多様な作品を見てくださっているのがわかりました」とうなずく。お次は反対にファンからの質問コーナー。日本で食べたものを聞かれると、「着いた日に焼肉食べました、美味しかったですよ~」。今日のファッションのポイントは? と聞かれて「可愛く見えたらいいなと思ったけど、露出が多すぎます」と言ったあと日本語で「ちょっと恥ずかしい~」と顔を赤らめ、付箋が貼ってあるボードの裏に隠れてしまった(笑)。そこからウサギのようにピョコンと顔を出して「かわいいですか?」と聞く姿のキュートだったこと。悶えまくる客席(笑)。最後はボードに残った質問の付箋をなでながら「もらって帰って家でゆっくり読みますね」。質問を選ばれたファンには、サイン入りのポラロイド写真がプレゼントされることに。

次は全員参加のゲーム「分かりそうで分からないウンビン」のコーナー。「私は簡単に予測されたくない人間です。全部見せないほうが私のことをずっと応援してもらえると思うから」と言いながら、二択の質問にサクサクと答えていく。「ロマンスとコメディ」なら「ロマンス」。「小説と漫画」なら「漫画」。「バンジージャンプとスカイダイビング」なら「スカイダイビング」。「料理は作る、味わう?」なら「味わう」、ちなみに料理はあまりしないのだそうだ。「悲しい映画とホラー映画」なら「あえて選ぶなら悲しい映画。ホラーは嫌いです」。「バラードとヒップホップ」なら「バラード」という具合。

そして勝ち抜いたファン3名には手作りのエコバッグがプレゼントされることになった。テーブルに座るとマジックでイラストを描いていく。まずはウサギの絵をさらさら。次は二頭のクジラ。そして最後は客席からのリクエストに応えて初めての子猫に初挑戦! 世界に一つしかないバックが無事に完成した。

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ここで着替えのために一旦退場したパク・ウンビン。ここから特別な映像がスタート。「恋のドキドキシェアハウス~青春時代~」のハイテンションなソン・ジウォン、「ストーブリーグ」のカッコいいイ・セヨン、「恋慕」の王様イ・フィ、「ブラームスは好きですか?」の内向的なチェ・ソンア。まったく違う4人のキャラクターが一堂に会してわちゃわちゃする夢のような空間が現れたのだ。性格の違いをネタにしたコント的な映像を見ながら、観客はまた、女優パク・ウンビンの演じ分けのすごさをあらためて実感するのだった。

そして着替え終わったパク・ウンビンは「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」の挿入歌「済州島の青い夜」を歌いながら登場。花のモチーフがついたキュートなセーターに鮮やかな黄色のチュールスカート、絵本の世界から飛び出してきたみたい。歌い終わると「可愛いですか?」と言いながらくるくる回る。と! ふんわり軽いスカートがかなり上まで舞い上がって大焦り! 「びっくりしました~」透き通った歌声にファンも大満足!

続くコーナーは女優の部分にスポットを当てる「画用紙のような魅力の持ち主パク・ウンビン」。「これからも私という画用紙にどんな絵を描いていくか見守ってほしい」と語る。4歳で芸能界入りして芸歴27年。「毎年一生懸命やっていたら今日のような日が訪れました。根気よくやってきたことが今の私を作ってくれたと思うと胸がいっぱい」そしてそれは「皆さんのおかげ」と付け足すことも忘れない。「チャレンジする女優と呼ばれるが」と聞かれると「人間パク・ウンビンは安定を好むけれど、女優としては新しいことをしてみたい。でもあとになっていつも、なぜ難しい役を選んでしまったのか? と自分を責める。と同時にやり遂げられたときの達成感は素晴らしく、それが次の段階に進ませてくれる」と熱く真面目に語ってくれた。
 

ファンが選んだ名場面「頑張ってね、ヨンウさーん!」

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ここからは「ファンが選んだ名場面ベスト3」。始まる前は、これがこの日一番の爆笑コーナーになることを誰も予測してなかっただろう。まずは「ブラームスは好きですか?」の「あなたのことが……好きです」と告白する場面。思い詰めた表情のソンアに「大丈夫?」「うそ!」と映像を見ながら日本語で突っ込みを入れまくるパク・ウンビン(笑)。次は「恋慕」の終盤で、フィと悪役である祖父のサンホン君が毒茶を飲んで血を吐く場面。最高に緊迫したシリアスなシーンなのに、映像に合わせて「私は~」「おじいさん」と自己紹介。瀕死のサンホン君に「バイバイおじいさん」「残念ですがバイバイ~」と告げるパク・ウンビンに場内たまらず大爆笑! さらにこのドラマは結末が決まっておらず、撮影中もいろんな意見が飛び交い、パク・ウンビンが「ハッピーエンドにしてください」と監督に直訴し続けたという裏話も明かされた。そして名場面の1位は「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」の回転扉のシーン。「頑張ってね! ヨンウさーん!」と無邪気に映像に呼びかけるパク・ウンビン。無事に成功すると「おめでとうございます! ついに! いよいよ! ようやく!」とたくみな日本語で突っ込む。このシーンの撮影は大変で地獄の回転ドア、もしくは恐怖の回転ドアと呼んでいたとのこと。ドアに入るまでの場面に1日、ドアの中のシーンで1日、助けられて出てくるシーンで1日と、3日もかかって撮影したのだそうだ。なによりもパク・ウンビンのお笑いセンスの良さに、ファンみんなが感服したコーナーだった。

名場面に続いては「名台詞」のコーナー。まずは「恋慕」のチョン・ジウンとのシリアスな告白シーンが登場。「女優として王を演じるのは私が初めてだったのでとても光栄に思いました」と振り返り、ファンに向けて「皆さん、慕ってます」と名台詞を言ってくれた。2番目は「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」の、母親に向かって「私の人生はおかしくて風変りだけど価値があって美しいです」というシーン。「個人的にヨンウは私より大人だと思います。ヨンウは人生の重み、自分がすべきことをちゃんとわかっていると思うからです。この場面はヨンウの口を通してドラマ全体が抱えるメッセージを伝えているシーンなので大好きです」。そして栄えある第1位に輝いたのは「ストーブリーグ」の「一線を越えたのはお前の方だろ!」と一喝する有名な場面。これも「大声が嫌いな人は耳をふさいでくださいね」と前置きしてから凄い迫力で再現してくれた。自分でもびっくりして首をすくめていたが、さすが、やるときはやるパク・ウンビン!!

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ここからはドラマにからめたファンからの質問コーナー。「恋慕」関連で「もう一度生きるとしたらタミかヨンソンか、どちらでジウンと再会したいですか?」「お姫様として生きたいと思うけど、それではドラマにならないですよね(笑)」。「ブラームスは好きですか?」の中で一番好きなシーンは? 「やっぱり一生懸命努力したヴァイオリンを弾くシーンです。子どもの頃習ったことがありましたが、完全に忘れていました。でも、代役が使えないと知らされたときからどんどん上達しました(笑)」。そして最後の質問は「イルカとクジラとイ・ジュノさんと同時にデートに誘われたら?」というユニークなもの。日本語で高らかに「もちろん、ウ・ヨンウはクジラが好き!」と叫ぶパク・ウンビン。ジュノさんは寂しがると思いますがと言われて「しょうがないですよー」と日本語で返すのがまた可愛かった。
 

サプライズ映像に涙「日本の皆さん、愛してるー!」

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ここで「そろそろお別れの時間」と言われて、泣きべそをかいたような顔に。「一日があっという間に過ぎた気がします。日本の皆さんはクラシックの公演を聴くかのように私の話に耳を傾けてくださいました。皆さんの秩序だった姿、誠実なところ、本当に素晴らしいと思います」。そんなパク・ウンビンにお返しとして、ファンからサプライズ映像のプレゼントが送られた。題して「#ウンビンに一言」。「愛してまーす」「人生の光になってくれてありがとう」「幸せを心から祈ってる」「ファンミツアーの締めくくりに日本に来てくれてありがとう」たくさんのメッセージに最初は日本語でお茶目に反応していたパク・ウンビン。そのうちに静かになり、すべてのメッセージが終わって照明が明るくなり、振り向いたときには大きな目から涙がぽろぽろ。「うえーん」と子どものような声まで出てしまったが、涙は止まらない。「皆さん、私を久しぶりに泣かせましたね。今流れているのは、私が以前好きだと言った曲です。『ストーン』という曲で、私が皆さんにとって支える石になってあげます、という曲なんです。この曲をバックに皆さん、本当に素敵なメッセージを送ってくださってありがとうございます。日本のファンの皆さんは、ずいぶん前からファンでいてくださっていた方が多いと聞いています。なのに今日来るまでに、あまりにも時間がかかってしまったこと申し訳なく思っています。それでも皆さんが愛してくださる作品でこうやって戻ってこられました。いつまでも変わらぬ声援に心から感謝しています。私といつも歩数を合わせながら、一緒に歩んでくださってありがとうございます。欲張るわけではありませんが、これからもよろしくお願いいたします」。大粒の涙を綺麗な指先で何度もぬぐいつつ、しっかり前を向いてあふれる思いをきちんと伝えてくれた。

最後は日本語で「ありがとうございます。愛してるよー」これにはMCももらい泣き。会場のお客さんたちも感動して嗚咽するほど泣いている。「なんで? 泣かないでー」とステージの前まで出てきて言うパク・ウンビンに大きな拍手が送られた。「泣かないでと言ったけど、泣きたいときは思い切り泣いていいと思います。こんな大切な、素敵な感情を私に感じさせてくれてありがとうございます」。あらためて客席のひとりひとりが掲げるスローガンをガン見して「日本に来てくれてありがとう。だいすき」と書いてあるのを確認し、「わかりました。私ももっともっと大好きだよー」と言うパク・ウンビン。サプライズ大成功!

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その後「泣いてしまったのでメイクを直してきます!」とまた走って舞台袖に行き、自分のスマホを片手に戻ってきた。ここからは笑顔でファンと記念撮影。「みなさーん、よく手を振ってくださーい」「必ずまた日本に戻ってきます。また会いましょう!」そして最後は歌のコーナー。「『ちっぽけな愛のうた』を歌います。『君と僕が出会ったこの奇跡。心から感謝してるよ』という後半の歌詞を皆さんに伝えたいと思ってこの歌を選びました。今日、皆さんと会えた奇跡を美しく残したいと思います」と、ここでMCと通訳は退場。ひとりになったパク・ウンビンはまずは関係者へのお礼を述べて労をねぎらう。「日本の皆さん、また会えるそのときまでどうかお元気でお幸せに。でもね、最後の曲が難しいんです。櫻子さんのようにうまくは歌えないと思いますが、私の真心を聴いてください」と言って歌い出したのは映画「カノジョは嘘を愛しすぎてる」のOST「ちっぽけな愛のうた」。背景のスクリーンには歌詞が映し出されていたが、先程パク・ウンビンが言った歌詞の部分だけが、ウンビンの手書き文字だった。「感謝しているよ」のところではファンに向かって深々とお辞儀。そんな仕草のひとつひとつから真心が伝わってくる……。

上手、下手、センターと、手を大きく手を挙げて最後の挨拶をしながら別れを惜しむパク・ウンビン。「今日、幸せでしたか?」「元気に過ごしてください」「日本の皆さん、愛してるー! バイバーイ!」「お元気でー、またねー、ありがとうございました」最後はスカートの裾をちょっとつまんでクルッと回って舞台袖に。最後の瞬間まで憎いくらいに愛らしい(笑)。舞台のスクリーンには本日のお礼とともに「家まで気をつけて帰って。アンニョン!!」というメッセージが映し出され、感動冷めやらぬファンを見送ってくれた。

この日の客席には、老若男女、さまざまな年齢層のファンが混じり合い、いつものファンミーティングとは少し違う雰囲気が漂っていた。女優としての評価はうなぎのぼり、実力も人気もいま韓国でトップと言っても過言でないパク・ウンビン。この日、見せてくれた愛らしい笑顔も、人間パク・ウンビンの希有な魅力も、魂の輝きも、日本のファンは決して忘れないだろう。

取材:望月美寿

記者 : Kstyle編集部