「身代金」チン・ソンギュ“災害に対する備えは絶対にしておかなければならない”

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写真=TVING
俳優のチン・ソンギュが「身代金」ではいたブリーフは悩みの末に選ばれた“シグネチャー衣装”だったと明かした。

最近、TVINGオリジナルシリーズ「身代金」に出演したチン・ソンギュが、オンラインインタビューを通じて作品について語った。

お互いの「身代金」をめぐって駆け引きをしていた3人が、地震で崩れた建物に閉じ込められた後、それぞれ最後の機会をつかむために危険な取引を始め、狂気じみた死闘を繰り広げるストーリーを描いた同作。チン・ソンギュは身代金の駆け引き中に思いもよらなかった危機に巻き込まれる男ノ・ヒョンスを演じた。

原作のファンだったと明かしたチン・ソンギュ。この作品に合流したことについて「原作の魅力は最後の反転とワンテイクです。原作との差は15分後にあると思います。その後は全部作られた話です。原作の魅力を保ちながら、同じ方式でその後の160分くらいをさらに作り上げました。地震によって物語の流れも変わり、原作のショッキングなイメージにストーリーがつながっていくところが面白いです」と説明した。

原作の人気が高かったことに対してチン・ソンギュは「プレッシャーを感じるしかありませんでした。原作の主人公が参加してくれて、本当にいろんなことを聞き、たくさん助けられました。15分後の物語において、シリーズを引っ張っていくための自分なりのキャラクターを構築しました」と明かした。

序盤のセリフは衝撃的だ。チン・ソンギュは「本当に強いと思いました」とし「僕も19禁の作品にたくさん出演してきましたが、それでも『強い』と思いました。原作を見たので『原作がこうだったんだ』と考えました」とセリフの印象を伝えた。作品に登場する悪口も、全てセリフに書かれていたと明かした彼は「あまりにもひどいセリフは減らすこともありました」と話した。

アドリブを追加した部分も教えてくれた。チン・ソンギュは「『君が先に上がってくれない? 本当恥ずかしいから』はアドリブでした。それから『ジャングッ(酔い酒ましスープ)がうまい店があるけど』とセリフを言われた時、本当にお腹が空いていて『よせよ、僕もお腹が空いているんだ』とアドリブで言いました。ブリーフ姿を見たくないと言われた時に『僕だって嫌だよ。君のせいで脱いだんだろう』と言い返したのもアドリブでした」と明かした。

服を脱いで出演することにプレッシャーはなかったのだろうか。チン・ソンギュは「その状態で出るのが『面白い』と感じました。そのキャラクターの魅力に入りこむと、『露出があるからやりたくない』というよりは、ヒョンスのシグネチャーになってほしいと思ったんです。監督ともブリーフの色を真剣に選んでほしい、『ONE PIECE』のフランキーのシグネチャーがシャツに海パンであるように、嫌悪感を与えないように、ヒョンスの“服”のような感じならいいと思いました。悩んだ末に決めたのがブリーフです」と明かした。10着ほど身につけてから最終的に選ばれたものだという。

意外な腹筋も話題になった。チン・ソンギュは「服を脱がなければならないので、体を作らないとと思ってランニングもたくさんしたのですが、監督に『そこまでしなくてもいい。一般的に体がいい人でもお腹が出ているじゃないか』と言われたので、体の管理はしなかったです。腹筋を作ったことは一度もなく、走ったおかげで体脂肪が減って少し見えたようです」と話した。露出をしたのにあまりセクシーではなかったという評価に対して彼は「大丈夫です。セクシーなイメージを見せる訳ではなかったので」と満足した。

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チン・ソンギュが考えるヒョンスはどんな人物なのだろうか。彼は「この人が危機の中どう考えるかが大事でした。全てが初めての状況でしたし、その時にどう対応する人なのかをたくさん悩みました」と明かした。ヒョンスに対して「強圧的に自分の要求を見せるのではなく、相手の話を聞きながら自分の要求を話す人だと思いました。ジュヨン(チョン・ジョンソ)にずっと騙されて、死ぬ危機を逃れるところを見ると、人をよく信じる人でもあります。短編映画の中のヒョンスよりはライトな人です」と定義した。

「身代金」を語る際、ワンテイクには触れなければならない。チン・ソンギュは「短ければ5分、長ければ15分間撮影しますが、セリフの量が本当に多いんです。途中で僕が間違ったり、セリフのNGを出してしまうと戻れないじゃないですか。みんなが苦労しているのに。演劇の練習をした時のように、練習を本当にたくさんしました。セリフは家で覚えますが、現場に行くとリズムが変わるので間違うかもしれません。そのため前日現場で一日中リハーサルをしました」と人並外れた努力を伝えた。

チン・ソンギュが感じたワンテイク撮影方式の特徴はなんだろうか。彼は「カットがつながるように全てのカメラが動いています。長所は全てのスタッフが誰も休まず、毎瞬間俳優たちと一緒に息をすることです。OKが出たら『やった!』という感じがします。短所は10分ほどの映像において9分あたりでNGが出ると最初から準備し直さなければならないですし、撮影時間が延びることです」と話した。

実際、チン・ソンギュ自身は災害に遭った時、どのように対処するだろうか? 彼は「子供を育てているため、災害への備えに関する番組や公益広告をたくさん見ます」と話した。そして「備えはいつでもやっておくのが良いと考えています。今私たちの国も安全地帯ではないので、備えは絶対にしておかなければなりません。知らないことが多いじゃないですか。CPR(心肺蘇生法)もどうやるか分からないし、子供ののどに飴がつまった時にどうするのか、大体の考えはあってもよく分かりません。私は映像を見て知っておこうとしています」と話した。

来年パラマウント+を通じて海外でも公開される「身代金」についてチン・ソンギュは「韓国のコンテンツが海外プラットフォームでたくさん見られてほしいと思っています。作ったのに見られなければ、創作者にとっては苦痛です。どこであっても、「身代金」がパラマウント+を通じて世界のたくさんの方に見られ、愛されてほしいと思います」と願いを伝えた。

最後に彼は「『身代金』に関心をお寄せいただきありがとうございます」と視聴者に挨拶し、「見れなかった方々、海外でこれから見る方々に『身代金』をたくさん見ていただき、創作者の方々がより幸せになることを願っています」と話した。

記者 : パク・ソリ