一方的な解雇や13時間労働も…ドラマ「美男堂の事件手帳」の制作会社、労働基準法違反で約100万円の支払い命令

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写真=KBS
「美男堂の事件手帳」の制作会社が、スタッフに対する年次有給休暇手当ての支給命令を受けた。

公共運輸労組希望連帯本部放送スタッフ支部(以下、放送スタッフ支部)は本日(25日)、5月に韓国で放送が終了したKBS 2TVドラマ「美男堂の事件手帳」に対する労働監督の結果を共有した。

放送スタッフ支部は「『美男堂の事件手帳』のスタッフたちは、労働基準法の遵守を求めたという理由で再契約を断られ、解雇された。その後、放送スタッフ支部とドラマ放送制作現場の違法な契約の根絶や、労働基準法の全面適用に向けた市民社会団体の共同行動は、雇用労働部に違法制作された『美男堂の事件手帳』に対する労働監督を求めた」と、説明した。

雇用労働部は10月19日、「美男堂の事件手帳」の技術チーム(照明/同時録音/グリップ/撮影)のチーム員級スタッフの労働者性を認め、制作会社であるPEOPLE STORY COMPANYに労働基準法違反事項である勤労契約書の未作成、準備時間の労働時間からの除外、1週間に延長労働時間12時間制限の超過に対する改善計画書を提出することや、未使用の年次有給休暇手当てとして約1000万ウォン(約104万円)を支払うように命じた。

放送スタッフ支部は、「今回の労働監督を通じて、ドラマの制作現場に蔓延している1日13時間、週4日52時間の撮影時間が、労働基準法を違反する違法的な制作慣行であることが確認された」と指摘した。

続いて「雇用労働部の調査によると、『美男堂の事件手帳』を担当したAチームの場合は、全30週の撮影の中で21週、Bチームの場合は18週の撮影の中で11週が、延長労働時間の制限を違反していた。しかも、これまでは労働時間に含まれていなかった撮影準備時間を労働時間に含めた場合、全体の撮影日程の中で6週間も52時間を超過して撮影したものと確認された」と明らかにした。

雇用労働部は、今後ドラマ制作時における準備時間は労働時間に含めて計算すること、1日8時間を超過する延長労働時間の合計が12時間を超えないように改善することなどを指示した。

放送スタッフ支部は「しかし、相変わらず監督級スタッフたちの労働者性は認められなかった」とし、「労働監督結果の限界は、監督級スタッフの労働者性が認められなかっただけではない。ターンキー契約を締結したスタッフの場合、労働者性の認定対象から除外された点、労働時間の判断基準でセットまでの移動時間が含まれない点、未使用の年次有給休暇手当てを計算する過程でスタッフたちの時給を最低賃金で算定して計算したという点も問題がある」と指摘した。

続けて、「今回の労働監督で、スタッフたちの労働者性が再び認められたように、サービス契約書を締結したとしても、ドラマスタッフは制作会社に雇用されて働く労働者であるというのは、今やあまりにも当たり前のことだ。制作会社は、勤労契約書を締結して、労働基準法を遵守しながら撮影しなければならない。労働基準法に則って、労働時間の制限を遵守して、ドラマのスタッフたちも安全に働くことができるように、労働監督の結果がドラマ制作現場全体に適用されるよう、放送スタッフ支部は最後まで戦う」と伝えた。

・新ドラマ「美男堂の事件手帳」の制作会社がスタッフを一方的に解雇?労働契約めぐり対立か

記者 : イ・ミンジ