チョン・ベス「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」でパク・ウンビンの父親役を演じる“自閉スペクトラム症の子供を持つ親とたくさん話した”

OSEN |

写真=STARVILLAGEエンターテインメント
俳優のチョン・ベスが、ドラマ「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」で自閉スペクトラム症を持つウ・ヨンウの父親、ウ・グァンホ役で視聴者の心に残る演技を届けた。忘れられない父性愛を見せたチョン・ベスは、インタビューで感謝の気持ちを伝えた。

最近、ソウル市江南(カンナム)区のカフェで行われたENAドラマ「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」の放送終了インタビューにチョン・ベスが参加した。

彼は撮影について「8ヵ月ほどやりました。私の役は、法廷には行きません。のり巻き屋にいたり、撮影回数は多くなかったんです。打ち上げに行ったら、私もテレビで見ていた俳優たちが多かったんです。ほとんどパク・ウンビンさんと撮影したので、仲良くなりました。終わってしまって残念な気持ちもあります。『私だけに見える探偵』でパク・ウンビンさんを苦しめる役をしたんですけど、久しぶりにまた会ってすごく嬉しかったです。パク・ウンビンさんと父娘役を演技しながら、ケミ(ケミストリー、相手との相性)がとても良かったです。撮影する時も楽しかったですね」と話した。

チョン・ベスと最も多くのシーンで共演したパク・ウンビンには、特別な一面があった。彼は「オミクロン株が拡大した時、彼女は新型コロナウイルスに感染して撮影に支障をきたしてはいけないと思って、食事も1人でしていたんです。コロナの影響で仕方なかったんですけど、少し残念に思いました。撮影現場ではパク・ウンビンさんがウ・ヨンウに入り込まなければならないので、休憩時間もずっと集中していました。私もそのような部分を尊重しました。アドリブを入れるほど脚本が粗末ではなかったので、アドリブをすれば効果が半減します。状況そのものを見せるより、変にスパイスを入れたら悪くなることが多かったんです。撮影する時は監督と相談して、最大限抑えながら台本に忠実にやりました」と賞賛した。


長い経歴を持つチョン・ベスにとっても、自閉スペクトラム症を持つ娘との演技は容易ではなかった。彼は「演技する時も容易ではなかったんです。ウ・ヨンウと演技する時は、感情が伝わらず、やり取りがなかったんです。むしろテ・スミさん(チン・ギョン)やハン・ソニョンさん(ペク・ジウォン)に会う時の演技は楽です。パク・ウンビンさんと会う時は、今までやってきたものとは違う演技だったんです。壁に向かって話しているような気分でした。パク・ウンビンさんは同じトーンで話して、感情を表に出さないんですね。テイクごとに私自身も感情が行ったり来たりした部分があって大変でした。終盤に進むに連れて私も慣れてきて、トーンを整える要領を掴んできました。最初はテイクごとに監督に聞きました。最初は私も大変だったんです」と率直に打ち明けた。

チョン・ベスは、特別な親と考えて演技をしたわけではなかった。彼は「実際に私が住んでいる町に自閉スペクトラム症を持つ子供が生活しています。最初、その両親とたくさん会話をしました。私の家にも何度も遊びに来てくれました。その子もうちの子供たちとよく遊びます。研究したりはしなかったんです。お母さんとお父さんとその子に接する態度などを見ていました。モデルがその方々だったんです。ドラマをやる前までは『町にそういう人がいるんだ』とだけ思っていました。深刻に考えたことはありませんでした。その子と脚本の中の自閉スペクトラム症とは状況が違います。自閉スペクトラム症と言ってもいろいろとあります。でもその子供と一緒に暮らす両親は皆同じだと思いました。両親は強いです。大抵のことではびくともしません。そういったところを参考にしました」と話した。

続いて彼は「子供を育てる立場として、親の気持ちは皆同じじゃないかと思います」とつけ加えた。

どの作品でも自身の役目を果たすチョン・ベスは、ユ・インシク監督と脚本家のムン・ジウォンに対する感謝の気持ちを忘れなかった。チョン・ベスは「編集が本当に素晴らしいと思います。ウ・ヨンウが階段で転んで、病院でテ・スミとウ・ヨンウの誕生の秘話を語ります。その会話が終わって、廊下に私が1人で寂しそうにいたシーンは、台本にはないシーンだったんです。その日、監督に追加で撮ろうと言われました。撮影する時は分からなかったんですけど、放送で確認したら、そのシーンをそこに入れることによって、ウ・グァンホがウ・ヨンウと一緒にいながら隠していた寂しさがひしひしと感じられて感心しました」と明かした。

またムン・ジウォンの脚本を読みながら、「椿の花咲く頃」の脚本家イム・サンチュンを思い出したという。チョン・ベスは「『椿の花咲く頃』をやった時ですけど、脚本家が書いた文章が良ければ、他のことは考えなくなります。文章そのものが生きているので、その文章を読むとインスピレーションが湧いてきます。文章そのものに感情がこもっています。文章に感情を追加する必要がないんです。『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』の脚本にも同じような雰囲気があります。どれほどのトーンでどのように話せばいいか、疑問がありませんでした」と話した。

演劇をやり、ドラマと映画を撮影しながら、俳優としてのチョン・ベスの素朴な夢は、「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」を通じて叶った。彼は「俳優が夢でしたし、俳優をやりながら感じるのは、ずっと人々の間で話題に上がる歴史的なドラマに出演して、その中の一部にいたいという希望がありました。『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』がそれになるのではないかと思います。15%という視聴率は信じられないものです。私が今撮影している作品があるのですが、その俳優たちも『チョン・ベスが出演するから成功しそう』と言うんですけど、本当にそうなってほしいです」と願いを語った。

記者 : パク・パンソク