韓国ウェブ小説の違法アップロードが深刻化…Kakaoエンターテインメントが業界で初めて海賊版サイトの運営者を刑事告訴

OSEN |

写真=Kakaoエンターテインメント
業界で初めて違法な海賊版サイトに対応するTFを設け、ウェブ漫画、ウェブ小説の違法流通を防止するため努力しているKakaoエンターテインメント(以下Kakao)が、韓国最大の海賊版サイト「ブックトキ」の運営者を刑事告訴した。

昨年、違法流通サイト「オルンアイドットコム」を相手取った損害賠償訴訟で勝訴したKakaoは、「ブックトキ」など、韓国国内外に蔓延した違法流通を根絶し、クリエイターの権益を保護することを目標に掲げている。

Kakaoは2日、海賊版サイト「ブックトキ」の運営者らを著作権法違反の疑いで京畿道(キョンギド)南部警察庁のサイバー捜査課に最近告訴したと明らかにした。Kakaoエンターテインメントが連載するウェブ小説約2,500作と関連した大規模な採証を行うなど、海賊版サイトに対する最も強力な法的措置である刑事告訴を本格的に進めた例は今回が初めてだ。

告訴状でKakaoは「ブックトキは著作権者の許諾を得ずに作品をダウンロードした後、サイトに無断でアップロードし、多数の接続者が見られるようコピー・配布し、それによる広告収益を得たことで、営利を目的に著作権を侵害した」と主張した。

「ブックトキ」は、これまでグローバルな海賊版サイトの主なターゲットだったウェブ漫画ではなく、ウェブ小説だけを集中的にアップロードし、ウェブ小説のクリエイターらに深刻な精神的・物理的被害を及ぼした。彼らは他の海賊版サイトと同様に、ウェブサイトに違法な賭博サイトとわいせつサイトのバナーを掲載し、大切なクリエイターの創作物を広告収益を得る目的で活用した。また、数回もドメインを変更し、遮断網を避け、SNSを通じて新しいドメインを配布するなど、悪質な手口で運営してきた。

韓国のウェブ漫画、ウェブ小説の市場をリードしてきた主体として、海賊版サイトのモニタリングパートナー社との協力を通じてここ数年間、ウェブ漫画やウェブ小説の違法流通に対する取り締まりを行ってきたKakaoは、刑事告訴に先立って、「ブックトキ」をターゲットにあらゆる活動を行ってきた。まず、グローバル検索エンジンで検索できないよう検索を遮断し、韓国の通信網を通じた接続も遮断した。さらにに「ブックトキ」と似たドメインで違法流通が犯罪であることを知らせる誘引サイトを自ら生成し、運営を持続的に妨害してきており、さらにはサイト閉鎖のための方法として今回の刑事告訴を行った。

違法流通は世界に広がる韓国のウェブ漫画やウェブ小説産業の成長を阻害する深刻な問題として浮上している。韓国創作の生態系の根幹であるクリエイターたちの創作意欲を根こそぎ揺るがすためだ。業界で初めて海賊版サイトに対応するTFを設けたKakaoは、このような違法流通を根絶するため、昨年海賊版サイトである「オルンアイドットコム」の運営者を相手に、ソウル中央地方裁判所に10億ウォン(約1億円)の損害賠償訴訟を提起して勝訴し、これを通じて他の海賊版サイトの運営者に警戒心を抱かせた。6月には違法流通のウェブ漫画の遮断225万件、違法流通の被害予防額2,650億ウォン(約265億円)、グローバル違法検索キーワード2,000ヶ余りの発掘および遮断など、大きな成果をまとめたTF白書を発刊し、クリエイターに違法流通の取り締まりを知らせ、業界に取り締まりのノウハウを共有した。

Kakaoは今後もウェブ漫画、ウェブ小説市場の構造を歪曲し、創作生態系を脅かす違法流通を根絶する活動を業界トップでリードしていく見通しだ。Kakaoのイ・ホジュン法務室長兼グローバル違法流通対応TF長は「KakaoエンターテインメントのIPに対する違法流通を根絶する過程で当社のIPだけでなく、韓国創作の生態系から誕生し、世界中の人々を魅了している大切な韓国のウェブ漫画、ウェブ小説を守ることができると期待している」とし「Kakaoエンターテインメントは違法流通を根絶するための体系的な対応を業界で先導的に行っている。今後もクリエイターの権益保護のために最善を尽くす」と語った。

記者 : キム・ナヨン