「犯罪都市2」チェ・グィファ“故郷に帰ってきたような気分になって現場で癒された”

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写真=ABOエンターテインメント
映画「犯罪都市2」で“怪物刑事”マ・ドンソクと新たな悪役ソン・ソックが注目を集めた中、チョン・イルマン役を演じたチェ・グィファも存在感を放った。

韓国で最近公開された「犯罪都市2」(監督:イ・サンヨン)は、怪物刑事のマ・ソクド(マ・ドンソク)と衿川(クムチョン)警察署の捜査1課が、ベトナム一帯を掌握した最強の悪党カン・ヘサン(ソン・ソック)を捕まえるために繰り広げる痛快な犯罪掃討作戦を描いた。2017年に公開され688万人を動員し、人気を博した「犯罪都市」(監督:カン・ユンソン)の続編だ。

チェ・グィファは第1弾に続き、衿川署の班長チョン・イルマン役を演じ、マ・ドンソクと阿吽の呼吸を披露した。以前は見られなかったリアルなアクションはもちろん、第1弾に続いてアドリブとコミカルな演技が観客の五感を刺激した。

オンラインで行われたインタビューでチェ・グィファは「第1弾では友達を得ました。同僚たちと相性がとても良くて、マ・ドンソクさんはすごく気遣ってくれて、制作会社も家族みたいだったんです。こんな人たちとならずっと一緒に仕事をやりたいと思いました。作品も数え切れないほど見ました。映画館では3~4回見ましたが、週末になるとテレビでまた放送してくれていました。見たのにまた見たくなって。出来の良い映画だなと思いました」と明かした。

続けて彼は「マ・ドンソク兄さんはそうでなくても、僕は笑わせなければならないというプレッシャーがありました。台本をもらいましたが、チョン・イルマンは絶対に笑わせてほしいというようなニュアンスでした。でも、台本だけ見た時は面白くなかったんです。ですのでどうやったら人々を楽しませられるだろうかというプレッシャーがすごくありました。チョン・イルマン班長がリードしなければならない台詞が非常に多いので、色々と工夫して観客に楽しさを与えるために努力しました」と強調した。

「犯罪都市」第1弾の成功に支えられ、すでに8作までシナリオが構成されている状態だ。韓国型犯罪物のフランチャイズ化が実現したのだ。しかし、第1弾の悪党であるチャン・チェン(ユン・ゲサン)と今回のカン・ヘサン(ソン・ソッグ)が違うように、シーズンごとにマ・ソクドを中心に様々な人物が登場するとみられる。それではチェ・グィファはどうなるのだろうか。

これについて彼は「僕は基本的に同じキャラクターを繰り返しやりません。僕をコピーして演技しなければならないのでプレッシャーになるんです。2作目はイ・サンヨン監督のデビュー作ですので『一度はやる。最善を尽くす』と言いましたが、3作目では会えないと聞いています。それでも4作目ではどうなるか分かりません。映画は生き物で、友情出演や特別出演もできますから」と微笑んだ。

監督が変わった部分に関しては「1作目のカン・ユンソン監督も新人でした。本人がシナリオを書きましたが、現場で新人らしくない余裕があったんです。すべての俳優の意見を聞いて、より良い現場に発展させていくことが上手でした。俳優たちの数えきれないほどの質問と新しい状況を受け入れ、付け加える能力があったんです。イ・サンヨン監督も新人ですが、演出時代から様々な作品で息を合わせてきました。とても気持ちが楽でしたし、僕をたくさん頼ってくれました。カン・ユンソン監督のように僕と相性が良く、意見もよく合ったんです」とし、2人の監督の称賛を惜しまなかった。

「犯罪都市2」のポイントは、何と言っても新たな悪党ソン・ソックの活躍だ。マ・ドンソクはユン・ゲサンとソン・ソックを比較する質問に「どちらがより強いとは言えません。それぞれの個性があって、性格が違います。特色が違うと言えます。チャン・チェンが虎なら、ソン・ソックはライオン」と答えたことがある。傍で見守ったチェ・グィファの考えも変わらなかった。

彼は「チャン・チェンは与えられた条件が良かったんです。延辺の方言という大きな武器がありましたし、周りにチン・ソンギュとキム・ソンギュがいました。一緒にいたのでより強く見えましたし。キャラクターも素敵で演技が上手な俳優たちで、オーラがすごかったです。相乗効果が大きかったんです。ところが、今回のカン・ヘサンは全てを一人でやらなければなりませんでした。台本を見ると弱い面があって悩んだりもしました。俳優たちは強い面より卑劣で、捕まえたいし殺したいというような面を強調しようと言いました。できた作品を見たら演技がとても良かったです」とソン・ソックを褒めた。

2017年「犯罪都市」の公開後、チェ・グィファは多くのことを経験した。「ミセン-未生-」「新感染 ファイナルエクスプレス」「哭声」「タクシー運転手」まで、休まず走ってきて結果も良かった。2019年に主演を務めたドラマ「走る調査官」は大ヒットにはならなかったが、再び映画に戻って新型コロナウイルスの感染が拡大する中、「犯罪都市2」を無事に終えた。

チェ・グィファは「この5年間とても感謝していますが、今考えると僕は鼻が高くて自信満々だったことが分かりました。与えられたことに感謝して最善を尽くしましたが、これからは『僕がやりたいこともやりたい』と思ったりしました。ですが、僕がやりたくて選んだ結果が良くなくて、ジレンマに陥りました。何を捨てて、何をしていかなければならないのか、俳優人生について数年間悩みました。答えは見つけられなかったのですが、足りない部分の多いチェ・グィファにとっては、自身や周りを振り返る時間になりました」と伝えた。

続けて彼は「マ・ドンソクさんは本当に僕を信じてくれます。僕が作ってきてやって、また作って見せて。徹底した計算の下で2人が演技をしました。個人的に成長できた時間でした。ドラマの成果が良くなくて大変だった時期がありました。視聴者たちがまだ僕を受け入れていないんだと落ち込んでいたのですが、『犯罪都市2』に出演することになって家族に会ったような気分でした。故郷に帰ってきた気分になりました」と現場で癒されたと本音を打ち明けた。

チェ・グィファにとっては心の休まる故郷に戻り、思いっきりコミカルな演技をした。この後のシリーズでチョン・イルマンというキャラクターが絶対登場するという保障はないが、チェ・グィファが2本の「犯罪都市」で見せた力量は観客に強い印象を残している。

記者 : パク·ソヨン