イ・ヒョヌ、除隊後の復帰作として「ペーパー・ハウス・コリア」に出演“目に見えて反応があり本当にありがたい”

OSEN |

写真=Netflix
可愛らしい顔にきらきらと輝く目、しっかりとした演技で愛された子役俳優が、除隊後も少年のような姿で戻ってきた。「ペーパー・ハウス・コリア」で、緊迫した状況でも初々しいロマンスと血気盛んな姿を見せた俳優イ・ヒョヌの話だ。

先月24日に公開された「ペーパー・ハウス・コリア」は、統一を控えている朝鮮半島を背景に、天才的な戦略家とそれぞれ異なる個性と能力を持つ強盗たちが奇想天外な状況に立ち向かうことで繰り広げられる前代未聞の強盗人質劇を描いた作品だ。スペインの人気作を韓国でリメイクしたもので、イ・ヒョヌは強盗団のハッカー、リオ役を熱演した。彼は最近、韓国の取材陣とオンラインで作品について話した。

2019年10月、国防の義務を終えて除隊したイ・ヒョヌは「ペーパー・ハウス・コリア」で復帰することになった。その間、多様な作品を撮影したが同作が先に公開された。これに対して彼は「除隊して3年近く経って初めてお見せする作品です。時間が経ったせいか、様々な経験をしたせいか、前より少し成熟した姿も見えたと思いますし、逆に残念な姿も僕の目にはたくさん見えました。姿も演技にも言えることで、まだ俳優として、イ・ヒョヌという人間としてさらに成長したいという欲が多く、色々なことを考えました」と打ち明けた。

「ペーパー・ハウス・コリア」が全世界で愛されていることに対しては「本当に感謝しています。俳優たちのグループチャットがありますが、そこで先輩たちが話してくださいましたし、僕もニュースで見ました。非英語圏1位にもなって、多くの国でリアルタイム1位にもなって、TOP10にも入ったと言われました。また、僕のSNSにも韓国国内外の多くのファンの皆さんが関心を持ってくださることが目に見えて、とてもありがたかったです。皆さんにこれからもさらに素敵な姿をお見せしたいという期待やワクワクが大きかったです」と伝えた。

彼は人気を実感しているかという質問に「とても感謝しています」と笑顔を見せた後、「記事や反応を僕もリアルタイムでたくさん探して見ます。公開されてから時間が少し経った後も関心を持ってくださることに感謝しています」と話した。また、作品を見た感想について「僕はいつも作品を見る度に、不思議な感じがするんです。撮影しながら編集したものや序盤に作ったものを見るといつも不思議な気持ちでした。僕が思っていたよりハイクオリティで進みますし。このような部分が僕が俳優をやりながら面白いと思う部分です」と話して笑った。

韓国版「ペーパー・ハウス・コリア」で、リオの環境は原作と多少異なる。彼は、原作ファンの理解を深めるために努力した部分について「まず、脚本家さんと話しながら感じたことは、原作のディテールと魅力ももちろん良いですが、韓国だけの情緒で僕たちだけのものにした時、どうすれば補完できるか、僕たちだけの雰囲気を作るためにはどうすべきか、本当に悩まれているということでした。それでリオがハッカーとして、裕福な家で父親と対立する中で内と外を複合的に、魅力的に描くことについて僕も脚本家さんもたくさん悩んだと思います。そんな過程を経てリオという人物が作られました」と説明した。

続けて「そのような部分で僕が演技でお見せできたのは、リオが表面的には明るくて無垢ですが、内面には大きな痛みと傷、ある意味で抑圧された感情が共存する姿でした。そのような部分をどう表現するかに焦点を合わせました。細かい感情そのものを多くの方に多様な姿によってお見せするため、たくさん気を使いました」とつけ加えた。

過去に映画「技術者たち」でも天才ハッカーを演じたイ・ヒョヌは、同じハッカーのリオ役について「率直に言って(『技術者たち』を)思い出したことはなかったです」と話した。逆に彼は「リオに関しては、その状況についてたくさん考えました。強盗団の一人で、造幣局を占領してから自信満々に自分の仕事に没頭し、隠れてするのではなく大胆にすることにより、本来の性格をもっと表すことができると思いました」と話した。また、コンピューターの前に座っていなければならないハッカー役についても「だからこそ面白いと思いました。それぞれの役割の範囲があるから、お互いの場所を侵害することなく、それぞれの魅力を見せることができたと思います」と話した。

今回の作品を通じてキム・ホンソン監督と初めて会ったイ・ヒョヌは「撮影が始まる2週間ほど前に打ち合わせが決まって、突然スタートした感じがしました。初めてお会いした時から、あまりにもさっぱりした性格だと思いました。短い時間の中、いくつか会話をした後、やってみましょうとおっしゃいました。俳優として最大限準備して、最善を尽くして頑張りましたが、現場で監督に会って撮影する過程で、少し物足りない部分がある時が多かったんです。そういう時にはいつも撮影が終わってから監督のところに行って僕がうまくできているか心配だと言いました。そうする度に監督は、普段はあまり表現しない方でしたが、『よくやった。あなたにできることは全部やった。よくやっているよ』とおっしゃってくださり、とても温かかったです。それを信じてさらに力強く走ることができたと思います」と話した。

また彼は「監督に僕をキャスティングした理由を聞いてみました」と笑い、「もともとそんなことはあまり話されないんです。口数が少ない方ですので。監督は僕と会話するのが恥ずかしいのかと思うほど、気楽に話はされなかったんです。でも最初の打ち合わせで僕が感じたのは、監督が今僕が持っている感情と姿、会話する様子がリオによく合うと思われたようです。だから僕が出演できるようになったのではないかと思います」と伝えた。

何よりもイ・ヒョヌは、リオに愛情を持っていると話した。彼は「状況が似ているとは言えません。ただ性格の面では似た部分があると感じました。俳優イ・ヒョヌとしてのイメージ、またイ・ヒョヌの普段の姿を基に僕が感じるには、僕もいつも明るい姿を見せるのが好きで、いつも人生そのものを明るく生きるのが好きです。その中には僕だけの苦しさがあって、リオと同じく僕の中にも正反対な部分があるかもしれないと思いました。それでリオの考えそのものを僕も考えていると思いながら、キャラクターに接近する時間があったと思います」と強調した。

イ・ヒョヌにとって「ペーパー・ハウス・コリア」は、初のOTT(動画配信サービス)作品でもあった。彼は徹夜なしで行われる撮影、一気に見ることができる点など、多様なサービスにワクワクした。そんな彼にとって「ペーパー・ハウス・コリア」はどんな作品として残るだろうか。彼は「作品としては5年ぶりに観客に再び僕の姿をお見せできたので、それだけで本当に意味深く、ありがたい作品でした。またNetflixシリーズを初めて経験し、より多くの韓国ファンの方々にも僕の姿をお見せできたということだけで、本当に貴重でありがたい作品です。僕はリオというキャラクターにたくさん愛情を持っていました。性格や状況、人物の持つ姿が、他の作品もそうかもしれないですが、終わってからもたくさん思い出しましたし、愛情が湧きました」と話した。

彼は「除隊してから公開されるいくつかの映画があって、僕なりに忙しく過ごしてきました。『ペーパー・ハウス・コリア』を撮って満足する時もありましたが、残念だと思うことが多かったです。それもあり、今僕はこれから演じる役のための準備として、一生懸命に運動しています。僕の姿をそのままお見せしたい気持ちが一番大きいです。でも、もう少し成長して以前とは違う姿もお見せしたいです。だから少しがっちりした姿をお見せしたいんです。がっちりした姿が必ずしも男性的と言えるわけではないですが、そんな魅力をお見せしたいと思っています。自分の作品を見ながら演技について残念なところが多かったのですが、そういった部分をどのように補完し、僕によく合うものには何があるだろうかと悩んで過ごしています」とつけ加えた。

記者 : ヨン・フィソン