イ・ジョンジェ、映画「ハント」の監督としてカンヌを訪問“チョン・ウソンのおかげで緊張を軽減できた”

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写真=MEGABOX中央(株)Plus M
「カンヌに監督として来た気分ですか? とても嬉しいです(笑)」

俳優のイ・ジョンジェ(51)が最近、カンヌ・テラス・デ・フェスティバルで行われた韓国のマスコミとのインタビューを通じて「今まで拍手を受けても、長くて10秒ほどだったけれど、ここではすごく長く拍手してくださり、終わった後も再び拍手してくださってとても嬉しかったです。生まれてから、こんなに長く拍手をしてもらったことがありませんでした」と笑顔で感謝の気持ちを伝えた。

彼が初めて演出した「ハント」は、組織内に隠れたスパイを探し出すため、お互いを疑う国家安全企画部(安企部)の要員パク・ピョンホ(イ・ジョンジェ)とキム・ジョンド(チョン・ウソン)が、“大韓民国第1号暗殺作戦”という巨大な事件と直面することから繰り広げられるスパイアクション映画だ。

イ・ジョンジェが、2017年の「代立軍 ウォリアーズ・オブ・ドーン」(監督:チョン・ユンチョル)を終えて、「南山」というタイトルの下書きを見て、心を奪われてシナリオとして本格的に発展させ始めた。

同日、彼は「私が映画『観相師-かんそうし-』(2013)を終えて、『オペレーション・クロマイト』(2016)を撮影していた時、ハン・ジェリム監督から『スパイ映画が好きか?』と聞かれました。その時に初めて『南山』のシナリオを知ったんです」と伝えた。続いて「ハン・ジェリム監督がその映画のシナリオを準備しているとおっしゃっていました。自分で書いたものではなくて、(原案の)監督の意見を反映して書いているようでした。私が版権を購入したのは『代立軍 ウォリアーズ・オブ・ドーン』(2017)を撮影している時です。(ハン・ジェリム監督が降板した後)かなりの時間が経った後でした」と振り返った。

映画「南山」(仮題)は、チョン・ジウ監督が止めた後、ハン・ジェリム監督が新たに引き受けようとしたが、2人の監督とも、自分が目指す方向性に到達できずに降板した。その後、イ・ジョンジェが同作に接して、心を奪われて、シナリオを書くようになったという。しかし難航はあった。これまで俳優として多くの台本と脚本をもらったけれど、いざ脚本家としてシナリオを書こうとしたら、最初は容易ではなかったからだ。

イ・ジョンジェは「最初はシナリオを書くことができる人を探していて、チョン・ジウ監督に依頼しました。当時、シナリオを開発する過程で予算がたくさん入ったんです。原案に充実した作品で予算を組むためにはそうのようになりました。見どころ満載の映画にしたいけれど、自分の今までの方向性とは合わないということで、彼にも断られました。そして別の監督を探す過程で、ハン・ジェリム監督に会ったんです」と説明した。

続いて「しかし、最終的に私が(版権を)購入する直前、(ハン・ジェリム監督も開発をした人なので)ハン・ジェリムに電話をかけて、自分が買ってもいいかと聞いてみました。ハン・ジェリム監督に聞いてみるのが礼儀だと思ったからです。ハン・ジェリム監督は『色々な方向に開発してみたけれど、結局やめた』とおっしゃっていました。でも私は、スパイ映画に発展させたら可能性があると思って、『私が買う』と言いました」とし、「南山」の原案を接して、シナリオを執筆するようになった過程を打ち明けた。1本の映画が制作されるまで、監督と俳優が入れ替わることは頻繁にある。

イ・ジョンジェは、このような過程で2017年にシナリオ「南山」の最終所有者として執筆を始めた。シナリオ作業からポストプロダクションまで、4年かかり、昨年完成された。

これに対して、彼は「私が『代立軍 ウォリアーズ・オブ・ドーン』の時からシナリオを書き始めました。後でインタビューをする時、記者さんたちが『どうしてこれを買ったのか、どうしてこれを書いたのか?』という質問を受けるだろうなと思って、その時から緊張して頭が痛かったです。私は緊張すると、上腹部が腫れて痛いんです。最終的に『私はどうしてこれを書くんだろう』と思いました(笑)。だから私が書くべきテーマを探し始めたんです。実は草稿は、私が望んでいたテーマと合いませんでした。最初はパク・ピョンホとキム・ジョンドの関係も完成版とは違く、それぞれの名分を作ってテーマを決めました。『私がこれをしなきゃならないのか?』という質問から始めて、『じゃあ、私は観客に何を言いたいのか?』まで、シナリオを書く過程が長くかかりました」と説明した。

イ・ジョンジェの初の演出作「ハント」は、「第75回カンヌ国際映画祭」のアウト・オブ・コンペティションのミッドナイト・スクリーニング部門に選出されて公式上映を終えた。

彼は「フォトウォールに立った時は、試写会を控えていたせいか、緊張しました。ほとんどの記者が外国の方だったので、不慣れで緊張しました。でもチョン・ウソンが一緒にいたので緊張を軽減できました(笑)」と伝えた。

また「レッドカーペットの階段に登って、ティエリー・フレモー執行委員長と何を話したか?」という質問には「『観客が映画を楽しんでいるようだ』とおっしゃっていました」と答えた。ティエリー・フレモー委員長は、レッドカーペット撮影時にすべての俳優や監督たちを迎えて記念撮影を行う。

イ・ジョンジェは、上映の直後の気分について「観客が拍手をしているけれど、エンディングクレジットは上がり続けるし、明かりはつかなくて、準備してきたコメントが思い出せませんでした。急にティエリー・フレモー執行委員長も降りてきて、完全にテンパっていました。準備したコメントの最初の一言が言えなかったです」とし、笑顔を浮かべた。

記者 : キム・ボラ