映画「おんぶ」チョン・ジュノ、撮影中に靭帯損傷も“みんなに引き留められたが最後まで撮影”

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写真=Triple Pictures
俳優のチョン・ジュノが、久しぶりに映画で戻ってきた感想や、主人公を演じることへの責任感、ケガも惜しまないほどの熱演などについて、詳細に語った。

最近、映画「おんぶ」で“おんぶ号”の船長ジョンボムを演じたチョン・ジュノにインタビューを行った。

「Suspicious Court」「Things like dogs」のチェ・ジョンハク監督が手掛けた「おんぶ」は、年老いてから生まれた息子と、分別がない弟、そして自分の分身である“おんぶ号”を守るため奮闘する、ジョンボム(チョン・ジュノ)の気の毒で愉快な家族コメディ映画だ。

劇中、船舶会社から「おんぶ号の貸付金を償還しろ」という督促を受けて悩むジョンボムは、弟のジョンフンが24歳の若い女性と結婚すると突然発表したり、息子のノマがクラスメイトと喧嘩をするなど、気の毒な日々が続く。

彼は、弟役の俳優チェ・デチョル、息子役の俳優イ・エルビンと一緒に、息を合わせながら“本物の家族愛”をしっかりと見せつけた。

約2年ぶりの映画復帰を果たしたチョン・ジュノは「とてもワクワクしているし、緊張しています」とし、「映画は共同作業によって完成しますが、劇を引っ張っていく主演俳優が蓋然性や全体的な仕組みをリードしていきます。主人公として気が重いですし、とても責任を感じます」と明かした。

また、「シナリオを読んで惹かれました」とし、「僕が映画俳優だということを知った当時7歳の息子から『どんな映画に出演したの?』と聞かれた時、『一緒に見てみようか?』と言えるほどの映画がそんなに多くはありませんでした。僕が出演した映画は刺激的なものが多いです。『おんぶ』のシナリオを読んで『これだ』と思い、胸が熱くなる映画でした。誰よりもシナリオを深く理解し、共感しました」と、出演の理由を語った。

続いて「弟がうまくいくように努力する兄、息子が望むことをしてあげようと奮闘する父など、家族の根強い愛情を感じることができます」と話した。また、ジョンボムについては「かなり無口で、黙々と自分の仕事をしていたり、生真面目な一面もあります。僕みたいに遅くに子供を授かって、厳しい状況の中でも家庭を守っています。僕の周りでもよく見かけます。実際、埠頭に行けばよく見られる父親像です」と説明した。

実際、彼は46歳のときに息子を、51歳のときに娘を授かった。誰と映画を見に行くかという質問に「先に息子と一緒に見るつもりです」と答え、「息子はマーベル映画を全部見ていて、ほとんどの映画を、監督が分析するかのように分析しています」と明かした。

続けて「こどもの日に、事務室の屋上で息子、娘と一緒にバーベキューパーティーをしました。屋上の壁に、きらびやかな都市の夜景を描いた大きな絵を貼ってあるのですが、息子がカメラを持ち歩きながら自由の女神像を足で踏んでいるようなアングルで写真を撮っていました。映画をたくさん見たせいか、カメラワークがとても上手で、『才能がある』と言ったら『映画監督になりたい』と言っていました。『おんぶ』を見て感動できなかったら、息子の分析で私は苦しめられそうです。緊張しないと。分析力がすごいです」と笑った。

4月に行われた記者懇談会を通じて、チョン・ジュノの怪我が遅れて報じられた。激しいシーンの撮影中に怪我し、応急手当を受けて現場に戻った彼は「誰でも同じ行動をしたと思います」と、謙遜した態度を見せつつ、「映画というのは、一日でも撮影できなかったら、制作費のロスが大きいです。私と息を合わせる俳優さんたちのスケジュールもあります。役者であれば、大けがでない限り予定通りに撮影すると思います。よくあることです」と、淡々と語った。

また「病院からは、『靭帯損傷なので今後3週間は動かずに固定すべきだ』と言われました。しかし、既に釜山(プサン)の影島(ヨンド)での撮影準備はできていて、途中に怪我なんかで休むことができませんでした。撮影現場に戻るとき、少し痛かったですが、撮影はそのまま進めるべきだと思いました。皆に引き留められていましたが、最後まで撮影しました」と振り返った。

チョン・ジュノ出演の前作と比べると、本作は多少小規模の映画だと言えるが、「年を取って、50歳過ぎで子供を育てていますが、人生には1位、2位と順位が決まっている気がします。しかし、それでも人生を十分に味わいながら生きて行かねばならないと思います。月日が経てば、認めざるを得ないことは認めてしまう方がいいと思います。年を取り、思考も深まって世の中をもうちょっと寛容な心で見ることができるようになりました」と、告白した。

さらに「撮影現場の皆の情熱があまりにもすごく、食事や差し入れにかなりお金がかかったと思います。『もう終わり?』と思うほど、あっという間に撮影が終わり、撮影する日々がとても大切な思い出になりました。『おんぶ』は愛情の深い作品です」と語った。

記者 : ヤン・ユジン