Wanna One出身ユン・ジソン、3rdミニアルバム「薇路」でカムバック“僕をよく知っているAB6IX イ・デフィに作曲を頼みたかった”

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写真=DGエンターテインメント
Wanna One出身のユン・ジソンが多彩な感性を盛り込んだ新譜で戻ってきた。

ユン・ジソンは4月27日、3rdミニアルバム「薇路」を発売した。昨年4月に発売した2ndミニアルバム「Temperature of Love」以降、約1年ぶりにファンへ届けるニューアルバムだ。

今回のアルバムはタイトル曲「BLOOM」をはじめ、「トドクトドク(With.ベロ)」「SUMMER DRIVE(Feat. NU'ESTのJR)」「Florescence」「SLEEP」まで、計5曲で構成されている。

ユン・ジソンは最近、所属事務所DGエンターテインメントの社屋で行ったニューアルバム発売記念インタビューで、アルバム名「薇路」について「二重の意味があります。バラを意味する『薇』と、道を意味する『路』を使いました。僕たちが生きている世界は迷路のように複雑で難しく大変だけれど、その道は結局、バラや花のような道に僕たちを案内するという意味を含んでいます」と紹介した。

また「実はバラは、公式ファンクラブ名の候補だったんです。当時、候補にはパプアル(米粒)、薇路などがあったけれど、パプアルを選んでからファンに『薇路はアルバム名として使います』と約束しました。ファンとの約束を絶対に守りたいといつも思っていました。今が良いチャンスだと思い、アルバムのタイトルとして、約束を果たしました。実は、タイトル曲も『BLOOM』ではなく『薇路』にしようと考えていたのですが、アルバムのタイトルのほうがいいと思い、最終的に決定しました」と付け加えた。

ユン・ジソンは今回のアルバムで「Florescence」を除いて計4曲の作詞・作曲に参加し、シンガーソングライターとしての一面を見せた。彼はタイトル曲「BLOOM」について「軍隊にいる時に仕上げました。服務当時、軍ミュージカルに出ていましたが、帰り道で見た夜景がとても綺麗だったんです。映画『君の名前で僕を呼んで』を見た感想も混ぜて曲を作りました。普段、何かを祝ったり感謝を伝える時に花をプレゼントする習慣がありますが、ファンの皆さんに花を届けたいと思いました。僕が人々の花になって、パプアル(ファンの名称)に見せたかったんです。花を見ると『綺麗』とよく言いますが、僕が綺麗というのではなく、ファンに綺麗な曲をプレゼントしたいと思いました」と、制作意図を伝えた。

「ある意味、僕の(作詞・作曲した)初めての作品なので、常に成長する姿を届けたかったんです。歌手という職業のために、僕が一生懸命準備しているというのを見せたかったです。それを見せる方法は色々ありますが、作詞・作曲を通じて『僕は頑張っています』と伝えたかったんです。MIDIや作曲を正式に勉強したわけではなく、軍隊にいる時に手帳に書いて録音をして、友達にピアノで演奏してほしいと頼みました。それをまた作曲家に渡し、ビートを決めてほしいとお願いしました。本当に無茶苦茶な方法で作った歌です。作る時は恋愛やラブストーリーの映画をたくさん見て、本もたくさん読みました。花の辞典も見ました。花の写真がたくさん載っていて、色感の勉強にもなりました。『この花にはこんな色もあるんだ』『この色には、こんな花言葉があるんだ』など、色々考えながら曲を仕上げました」

今回のアルバムでファンに届けたかったイメージは爽やかさだった。ユン・ジソンは「パプアルたちはいつも清涼コンセプトを期待しています。さらに遅くなる前に清涼なコンセプトをやりたいと思いました。『これからは着実に作詞・作曲をするシンガーソングライターになる』という大きな目標があるというよりも、自分の考えを伝えたいと思いました。これからも機会があれば、僕の姿を届けたいという意気込みを込めたアルバムです。僕が作詞・作曲した曲がタイトル曲になったのは、歌が素晴らしいというよりは、僕が頑固だったからです。歌が素晴らしいのではなく、歌そのものが少なかったんです。他のタイトル曲の候補はなくて『BLOOM』だけを候補にして準備しました」と言って笑った。

ミュージシャン仲間とコラボした楽曲も注目を集めた。収録曲「SUMMER DRIVE」はユン・ジソンと一緒にWanna Oneのメンバーとして活動したAB6IXのイ・デフィが作曲し、共同で作詞をした楽曲だ。

これについて、ユン・ジソンは「収録曲で使うと前もって話してから貰った曲です。自伝的なストーリーを描きたいと思いました。これから僕がファンのみなさんと一緒に進んでいく道、みなさんが辛い時、『みなさんが立っている道は花道だったから心配しないでほしい』というメッセージを伝えたいと思いました。そのためには、僕の考えをよく知っている作曲家さんが必要だったので、デフィに電話して『アルバムを出すことになったけど、収録曲を作ってみたい。君ほど僕のことをよく知っている人はあまり居ないと思う』と言ってオファーしました。するとデフィが『兄さん、それは僕が書かないといけないでしょ!』と、快く受け入れてくれて、候補を3~4曲くらい送ってくれました。僕も作詞に参加し、デフィとの思い出がある歌詞も入れました」と紹介した。

「SUMMER DRIVE」のフィーチャリングには、NU'ESTのJRが参加した。ユン・ジソンは「JRが快くフィーチャリングに参加してくれると言ったので、一緒に歌いしました。2ヶ月前くらいにJRに頼みました。デフィがガイドボーカルをやってくれましたが、歌とラップ、歌詞を聴いてすぐJRを思い浮かべました。電話をしたら『分かった。一緒にやろう!』と言ってくれました。JRのおかげで本当に曲の良さを活かすことができました。ソロアルバムだけを出していると、僕が持っていない雰囲気を持っている友人の助けが必要な時があります。今回の曲も、JRにとても助けられました」と伝えた。

「ラップパートの量が少なくない歌ですが、JRが聴いて『兄さん、(ラップパートが)思ったより多かったけど?』と言いました。それで『当たり前でしょ。僕の分も君にあげないと。本当にありがとう』と言って頼みました。今回のアルバムはある意味で少し地味な色になるところでしたが、JRとデフィの感性が加わって雰囲気を変えることができるトラックに仕上がりました。とても感謝しています」

フィーチャリングのJRだけでなく、特別なボーカルも今回のアルバムに力を加えた。1番目のトラックである「トドクトドク」に参加した愛犬のベロがその主人公だ。ユン・ジソンは最近、捨て犬の保護施設からベロを受け入れて一緒に暮らしている。

ユン・ジソンは「実際にベロの声が入っています。ベロも快くレコーディングを手伝ってくれました。スタジオに来るのは難しかったので、別途にベロの声だけ録音しました」とし「ベロが足の爪で床を叩く音が『トドクトドク』と聞こえるのですが、保護施設の犬や猫、動物を受け入れて飼っている人々にとって力になってほしいと思って、素直な気持ちを歌詞にしました。歌詞を書きながら、ベロと一緒にレコーディングがしたいと思いました。最初は“トドクトドク”という足の爪の音だけを入れていたのですが、おやつをくださいという意味で『あん!』と鳴く声も入っています」と伝えた。

「実は、ベロの意志とは関係なくデビューさせました。僕は今回、ベロの餌を高いものに変えました。最近、おやつも高いものをあげています(笑)。実は、近所ではもう有名なんです。僕よりベロのほうが先に気付かれたりします。セレブ犬なんですよ。デビューが遅かったとも言えますね。もう少し早くデビューさせるべきでした」

2020年12月に除隊したユン・ジソンは、今回のアルバムまで、2枚のソロアルバムを発売し、SBSドラマ「君の夜になってあげる」、ミュージカル「サムシング・ロッテン!(Something Rotten!)」などにも出演した。昨年12月に開催された「2021 MAMA」ではメンバーたちとグループ解散後、約3年ぶりに集まってステージを披露した。

ユン・ジソンはここ2年間の活動について「本当に一生懸命でした。ドラマを撮影しながらミュージカルを準備したり、ミュージカルを準備しながらWanna Oneのステージも準備しました。本当に休みはありませんでした。Wanna Oneのステージの後、『ユン・ジソンは軍隊の休暇中?』『髪はウィッグ?』などのコメントがありました。『それなりに頑張っていたのに、全ての視聴者が僕について知っているわけでない』と思いました」と振り返った。

「『僕がまだ軍隊にいると思っているなんて……』と残念がるのではなく、『この人は僕がミュージカルをやっているのをまだ知らないんだ。もっと頑張らないと。バラエティ番組やYouTubeにも出て、公演もたくさんやって、僕をもっと知ってもらおう』と思いました。そんなコメントに悪意を感じたりはしなかったです。軍隊には実際に行ってきましたから!(笑)。『僕はもう除隊したんだ! 打撃なし! OK、分かった』と思いました。2年間、とても楽しく頑張ってきました」

誰かにとっては傷つくコメントもクールに受け止める秘訣を質問すると、ユン・ジソンは「もともとこういう性格ではなかったけれど、デビューして変わりました。もともと認めるのが早い性格ではありました。普段から『僕はもともとそんな人だ』と思いますし、成績がBでも『たしかに僕はBだ。思ったより良いじゃないか』と認めました。デビューしてから一番怖かったのは、サバイバル番組という刺激的な状況で露出することでした。自分ではそんな人でないと思ったのに、『ユン・ジソンってこんな人だよ』というコメントを見て、『僕はこんな人だったかな? そうだったんだ。ごめんなさい』と思ったりしました。その頃はすぐ認める性格が逆に悪影響を及ぼしました。長所だった性格が、デビュー後は短所になってしまいました」と答えた。

「そんな短所を、また長所に変えました。しっかり受け止めて生きようと努力しています。ある意味では負けず嫌いでクールなふりをしている部分もあります。今はもう認めています。悪質なコメントに対して、『そうなんです。僕はそんな人なんです』と認めると、それを書いた人たちが僕をさらに攻撃するような感じがしました。僕が僕自身を守るためには『OK。あなたの言葉は正しい。でも、僕はこう思います』というふうに認めるしかなかったんです。それが自分を守る方法だと考えました」

記者 : ファン・ヘジン