「君の親の顔が見てみたい」キム・ジフン監督、原作である日本の戯曲との違いは?“韓国的な情緒を入れた”

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写真=MINDMARK
映画「君の親の顔が見てみたい」のキム・ジフン監督が、日本の戯曲をリメイクしたことについて、「作家の畑澤聖悟先生が、『原作は気にせずに、被害者たちの痛みを伝えてほしい』とおっしゃってくださいました」と伝えた。

キム・ジフン監督は、最近オンラインで行われたインタビューで、「私が直接聞いたことではないのですが、畑澤聖悟さんが、僕の映画『光州5・18』を見て心が動いたとおっしゃったと聞きました」と明かした。

彼が演出した「君の親の顔が見てみたい」は、飛び降り自殺した学生の手紙に残された4人の名前、加害者として名指しされた我が子のために事件を隠蔽しようとする親たちの醜悪な素顔を描く。原作の内容を生かしながらも、韓国的な文化と特有の情緒を反映させ、観客の感情を動かす。

監督は「畑澤聖悟さんの言葉に、僕が『感謝しています。原作の迷惑にならないようにしたいです』とお話しました。原作がすごく良かったので、僕は韓国的な情緒だけを反映させようと思いました」と脚色の過程を説明した。

また、「畑澤さんは、僕に僕だけの想像力を加えて、(いじめ)被害を受けた生徒たちの痛みをきちんと表現してほしいと言っていました。その言葉が僕にとって力になりました。(劇中の被害生徒の)ゴヌがどのように壊れていくのか描こうと思いました。僕はその子の魂がどのように崩れるかにフォーカスを当てました。ある方々は『残酷だ。ここまでしなければいけないのか?』と言うけれど、演出者としては1人の子どもの魂が崩れていく過程に集中しようとしました」とし、演出に重点をおいた部分を説明した。

いじめ事件について、過去を振り返るシーンのようには描きたくなかったというキム・ジフン監督は、「僕は(いじめを)現在進行形のように見せたかったんです。もちろん、いじめのシーンを撮影するのは、演出者として2度としたくないですし、想像したくもありません。もう一度やれと言われたらできないと思います」と話した。さらに「映画として、一つのシーンを作りだすことが演出者の役割ではありますが、状況よりも重要なのは(人物の)感情だと思いました。僕が加害者、被害者の感情を理解しようとして、それを画面にしっかりと収めることが、苛酷だけど必ずやらなければならなかったことなんです」と明らかにした。

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記者 : キム・ボラ