パク・ミニョンが語る #気象庁の人々#ソン・ガン #結婚観 #新しくできた夢

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※この記事にはドラマのストーリーに関する内容が含まれています。
写真=HOOKエンターテインメント

パク・ミニョンと言えばヒット作を連発し、「興行クイーン」という言葉が思い浮かぶ。「ラブコメ職人」としても知られる彼女が、JTBCの土日ドラマ「気象庁の人々:社内恋愛は予測不能?!」を通じてお茶の間にときめきを届けた。同作は熱帯夜より熱く、局地的豪雨よりも予測できない、気象庁の人々の仕事や愛を描いた作品だ。

パク・ミニョンは、抜群のカリスマ性を誇る総括予報官のチン・ハギョン役を見事に演じきった。職場ではっきりと自身の意見を言うことができ、まっすぐでクールな女性の姿で、お茶の間に清々しい魅力を届けた。さらに、年下で後輩役のソン・ガンとの秘密の社内恋愛で視聴者たちを楽しませた。彼女が演じるロマンスは、いつも信頼度が高い。もう一度女優人生で最高のキャラクターを更新したパク・ミニョンが、放送終了を迎えて感想を語った。

――視聴率が4%台で始まり、7.3%で放送が終了しました。視聴者の心を魅了した作品の魅力は何だと思いますか?

パク・ミニョン:事前制作でしたので、私も視聴者目線で一緒にドラマを見ていました。物語の展開のスピードも早かったので、序盤から興味深かったのではないかと思います。またもどかしいシーンもありつつ、ポイントを的確におさえてサイダーのように爽快感のあるところが魅力だと思います。「気象庁の人々」というタイトル通り、生き生きとしたキャラクターたちの魅力がしっかり伝わったのではないかと思います。またハシュカップル(パク・ミニョン&ソン・ガンのドラマ内でのカップル名)をたくさん愛してくださりありがとうございました。

――放送が終了した感想を教えてください。

パク・ミニョン:個人的に大変な作品でした。昨年1年間作品を撮影しながら、精神的にも肉体的にも大変でした。最初は大きな課題を貰った時のように悩むことも多かったのですが、結局は良い教訓を得て成長できた作品でした。最初は迷いがありましたが、やり遂げたという安堵した部分が大きかったようです。それだけたくさんの方々が一緒に力を合わせてくれたからこそ、可能だったと思います。一緒に頑張ってくれたチームメンバーが良い方ばかりで、私が悩む度にしっかりと中心を掴むことができるように助けてくださいました。演技においては残念な部分もありますが、次にまた素敵な作品で挨拶できれば嬉しいです。

――撮影中に訪れたスランプは、どのように克服したのですか?

パク・ミニョン:私の台本を見ると、1~2部のところに柿の絵を描いています。演技の感覚をあまり掴めていなかったので、(掴みたいという気持ちで)描いたのだと思います(韓国語で柿と勘、感覚は同じ単語감を用いる)。毎日そのことを考えてしまって夜も眠れませんでした。それが目に浮かんできて、撮影現場ですごく悩みながら撮影しました。それから初心に戻って、演技の練習をどうすれば良いのか考え始めました。昔はどのように演技の練習をしていたのか思い出してみると、テニスが思い浮かびました。演技は相手とのラリーが最も重要だと思います。なので3~4部の台本にはテニスの絵を描きました。初心に戻って悩み、頑張ってみたら自然に恐怖心を克服できました。たくさんの練習とマインドコントロールで(スランプに)勝ちました。

――まっすぐな性格のチン・ハギョン役を演じるために、どういった部分に重点を置きましたか?

パク・ミニョン:チン・ハギョンはまっすぐな性格で、スマートなキャラクターです。エリートコースを歩んでいますが、勉強や仕事ではない部分で少し抜けているところがあります。仕事のせいで恋愛をするタイミングを逃し、友達もほとんどいません。仕事だけに没頭してしまったことで、友人、恋愛、家族関係においては欠点が多いです。そういった部分を生かして演技しようと思いました。仕事だけに集中して暮らすワーカホリックですが、愛を知るようになって女性らしい姿も垣間見え、成長していく姿もしっかり表現したいと思いました。

写真=HOOKエンターテインメント
――キャラクターとのシンクロ率はいかがでしたか? パク・ミニョンさんと劇中のシン・ハギョンには似ているところがありましたか?

パク・ミニョン:似ていると思って撮影に入りましたが、いざ演じてみるとものすごく違いました(笑)。似ているところは、私も仕事に最善を尽くす人だという点ですね。仕事においては完璧主義者の傾向があるという点が似ていると思いました。ところがチン・ハギョンはその線を少し超えてしまっています。チームを率いるリーダーなのに、皆とうまく合いません。自分は一生懸命やっているのに、周囲の人たちとうまくいかず、欠落している部分がたくさん出てきます。また私と一番異なる点は、愛に対する価値観です。元彼と友達になる過程が、私とは違いました。

――実際のパク・ミニョンさんもチン・ハギョンのように完璧主義なのですか?

パク・ミニョン:スマートではないけれど、馬鹿でもないと思います。仕事に対しては完璧にやろうと努力する人間のようです。ところが仕事以外では手のかかるタイプです。しっかりしているように見えてあちこちにこぼして歩いていると言いましょうか。ですが私は自分のイメージを作ってちゃんと隠しています(笑)。

――ハシュカップルが視聴者からたくさん愛されました。ソン・ガンさんとの共演はいかがでしたか?

パク・ミニョン:ソン・ガンさんは非常に多くの可能性を持っている俳優です。ホットなルッキーじゃないですか。汚れていない純粋さ、澄んだところが魅力的な俳優です。私が先輩なので、やりにくいところがあってもおかしくないのに、いろいろな話を交わしていくうちに分かり合えました。気さくな友達であり、本当に努力派の俳優です。今後もっと良い俳優になると思います。共演できてすごく嬉しかったです。

――総括2チームのメンバーとの共演はいかがでしたか。

パク・ミニョン:気象庁の総括2チームにはとても素敵な先輩たちがいらっしゃって、言うまでもなく良かったです。撮影現場がとても愉快で楽しかったんです。疲れた時に力もたくさんくれました。そして気象庁だけでなく、(Girl's Dayの)ユラさんもとても愛らしい人です。共演した全ての皆さんが大切な人たちです。

――ユラさんと共演した感想を教えてください。

パク・ミニョン:ユラさん自体が本当に可愛くて美しい人です。Girl's Dayのメンバーとしてセクシーなダンスを踊るユラさんを想像していたのですが、実際に会ったら、本当に優しい人でした。最初の会食をした時、明太子の入った玉子焼きを2つ食べて胃もたれしていました。緊張していたのでしょう。とても純粋で、演技に対する情熱もたくさん持っています。ユラさんは可愛らしい行動をたくさんするので、愛さずにはいられない人です。

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――チン・ハギョンは回を重ねる度に成長していく人物です。チン・ハギョン役を演じながらパク・ミニョンさんも成長した部分はありましたか?

パク・ミニョン:全ての作品に出演する度に、一緒に大きくなったと思います。チン・ハギョンは、ある意味で課長というタイトルの重さに耐えなければならない役です。私も撮影現場で主人公を引き受けました。うまく導かなければならないという責任感がありました。重みはありますが、揺れ動いても最大限それを見せず、どうすれば現場を正しい方向へ導くことができるかたくさん悩みました。今では完走したと感じるほど、最善を尽くしました。

――気象庁を素材にしたドラマは珍しく、視聴者にも新鮮に感じられたと思います。どのようにアプローチしましたか?

パク・ミニョン:まず、気象庁に関連するYouTubeをたくさん見ました。すごく参考になったのは、気象庁の職員を取材しながらドキュメンタリーを撮ったものがあったのですが、それを見ると気象庁の人々がどんな心構えで、どのように働いているのかが分かりました。ドキュメンタリーを参考にしたのが役に立ちました。気象庁で働く方々は、カリスマ性があってハキハキとお話されるのかと思ったのですが、ドキュメンタリーを見たらすごく穏やかに話をされました。水が流れるようにみんなが分かる用語で気楽に話す感じでした。それを見て力を抜く練習をたくさんしました。ブリーフィングをする時も、流れるように自然に力を抜こうと思いました。そうしたらあまりにも力が抜けて副作用が生じました。寝ているのではないかという反応があったんです(笑)。

――作品に参加した後、気象庁に対する認識に変化はありましたか?

パク・ミニョン:最大の変化は、天気予報が間違っていたとしても怒らなくなったことです。どれほど天気予報のために努力されているのかを知ったので、怒れなくなりました。ゴルフの予約をして、雨が降ったとしても怒りません(笑)。ドラマにこんなシーンが出てきます。チン・ハギョンが、台風がどれほどの影響を与えるのかを知りながら、わざと強めの予報をします。予報が当たっていることよりも、人々の安全がより重要だからです。この点には本当に共感しました。気象庁では天気を当てるよりももっと重要なことが、もしかしたら起こるかもしれないという状況から人々を守ることなんです。そういった心が分かりましたので、誤報も感謝して受け入れるようになりました。

――台本を見た時、最も楽しみにしていたシーンはどこでしたか。

パク・ミニョン:ハン・ギジュン(ユン・バク)との別れのシーンが一番楽しみでした。不倫を目撃してハン・ギジュンにバッグを投げて怒りを露わにするシーンです。これは私のアイデアだったんです。台本を読んだ時から、その場面を頭の中にはっきりと描くことができました。チン・ハギョンの状況を考えれば、これくらい強く出なければならないと思いました。10年間、1人の男性に全てをかけた女性であり、付き合いながら数多くのもどかしいこともあったはずです。それらを集め、全てを爆発させる場面でした。そのシーンを撮りながら悲しくもあったのですが面白かったです。満足度は高かったです。

――ハッピーエンドでしたが、結末がやや無理矢理だったのではないかという反応もありました。シウ(ソン・ガン)と父が突然和解し、シウとハギョンが急にハッピーエンドを迎えたという意見がありますが、その部分は残念だと思いませんでしたか?

パク・ミニョン:私も人間ですので、ハギョンとシウがもう少し出てきたら良かったとは思いました。物足りなさを吐露したりもしましたが、気象庁の人々に対する話をメインに扱ったドラマです。気象庁の中にある個人の人生に焦点をあてたという点においては満足していますし、良かったです。

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――「気象庁の人々」は、現実的な部分が多いドラマだと思います。最も共感したシーンはどこですか?

パク・ミニョン:現実的なシーンが多かったですが、特に記憶に残っているのはオ主任がチン・ハギョンと同じような道を歩いていたけれど、結婚して子育てをすることになるじゃないですか。オ主務官(ユン・サボン)が「チン・ハギョン課長はこうでなかったらいいな」と話す場面があります。その部分が現実的で理解できました。私がそのような時期を経験しているので、より現実的に感じられたのだと思います。

――劇中のチン・ハギョンは、序盤は愛より仕事、そして後半では仕事と愛を同時につかむスタイルになります。実際のパク・ミニョンさんはどんなスタイルに近いですか?

パク・ミニョン:パク・ミニョンという人間は、これまでも今も、仕事が最優先です。仕事の次が愛です。今のところはそうなのですが、後でまた変わることもあるかもしれません。30代になれば夢はなくなるかもしれないと思っていたのですが、相変わらず夢を見ます。夢が1つ、2つと増えていきます。私の成長ドラマは終わっていません。

――最近新しくできた夢は何ですか?

パク・ミニョン:私が上手にできる分野の中で、何かを拡張させてみたくなりました。年をとる前にアクションに挑戦してみたり、英語をもっと学んで外国の作品に出演してみたいという夢があります。

――ドラマでは悲婚、結婚、離婚などの話が出てきますが、パク・ミニョンさんの結婚観を教えてください。

パク・ミニョン:これまでそうだたように、これからも仕事を続けていくと思います。結婚をしたとしても、私の人生をかけて演技を続けていきます。この気持ちは一度も変わったことがありません。結婚適齢期というのは、もう今の時代にはないと思います。今の私の年齢が、仕事をするのにぴったりの適齢期だと思っています。物事の全ては知らないけれどある程度知っていて、適度に余裕ができた年齢です。離婚や結婚、出産についての話をドラマで扱いましたが、まだ私自身の話のようには感じられていません。特に子育てについては深く考えたことがないです。数年後に悩んでみたいです。理想の結婚生活を言えば、それぞれが一生懸命に働いて、家に帰ったら温もりを感じたいというロマンはあります。

――2006年に「思いっきりハイキック!」で女優デビューを果たしてからいつの間にか15年が過ぎました。振り返ってみるといかがですか?

パク・ミニョン:デビュー当時を思い浮かべると、ちょっと胸が痛いですね。その時の私を、ただよくやったねと褒めてあげたいです。「なぜあんな風にやったの?」と叱るよりも、あの程度ならよくやった方だよと褒めてあげたいです。でも今は厳しく怒らなければならない時です。不足している部分を満たし続けていかなければならない職業ですから。いつの間にか15年という時間が流れました。前よりさらに良い女優にならなければいけないという考えが常に頭の中を支配しています。

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――多数の作品を成功に導き、“興行クイーン”と呼ばれていますが、視聴率に対するプレッシャーはありませんでしたか?

パク・ミニョン:ないと言ったら嘘になります。撮影に突入すれば、本当に多くの方々が作品のために時間と努力をつぎこみます。その努力を確認することができる指標が視聴率ではないでしょうか? なので視聴率と話題性はすごく気にします。まだそのようなことを気にしない人にはなれないですね。

――映画やバラエティ番組に進出したいという気持ちもありますか?

パク・ミニョン:もちろんです。素敵な映画とバラエティ番組があれば出たいです。「犯人はお前だ!」以外だと12年間、バラエティ番組に出演していません。ですから番組に出演できれば面白そうだと思います。映画でもこれまでに演じたことのない役に挑戦してみたいです。機会があれば、いつでも出演する気持ちはあります。

――ここ数年間、ラブコメやロマンスジャンルで主に活動していますが、女優として自身の強みを生かすための選択でしょうか?

パク・ミニョン:そうです。毎回変身するのも良いですが、その時でないとできないジャンルかもしれないですから。私が上手くできるジャンルの中で成長していく姿をお見せしたかったんです。上手くこなせるジャンルがあるという事は喜ばしいことだと思います。その中で、女優としての領域を広げていく姿をお見せしたいです。

――視聴者のコメントや反応はよく見ますか?

パク・ミニョン:昔はよく見ていて、退屈な時は「パク・ミニョン」と検索していました。それで昔は自意識過剰なのではないかという言葉をよく聞きました。ですが、実はその反対です。昔は自信がなくなり、どう見られているのか気になって、その反応によって感情も大きく左右されました。そうしていくうちに、私の自尊心が傷つくと思い、見ないようにしてみました。すると気持ちが楽になりました。私についての無分別な意見を全て受け入れる必要はないと分かり、選びながら見るようにしています。

――毎年、休まずに活動を続けている理由はありますか?

パク・ミニョン:(撮影)現場に行くと躍動感を感じます。生きている気分と言うのでしょうか。現場に行くと心が楽です。時には愚痴もこぼします。毎回寝れずに、これでいいのかなと思いながらも、楽しくてずっと続けています。お金、名誉だけを考えるとできないスケジュールも多いですが、この仕事が心から楽しいので、疲れずにずっと続けられているんだと思います。

――今のパク・ミニョンの人生を天気で表現するとしたら何でしょうか?

パク・ミニョン:たくさんの季節がありますが、“またやってきた春”と表現したいです。人生は1年だけではないですから。春から夏を経て寒い冬もやってきましたが、また春がやってきたようです。

記者 : ファン・ヨンド