「未成年裁判」キム・ムヨルが語る #先輩キム・ヘス #少年犯罪 #海外での反応

OSEN |

写真=Netflix
キム・ムヨルは役者歴10年以上になったが、まだ成長中だ。彼は善人役と悪人役を行き来し、自身だけのフィルモグラフィ(その俳優が携わった映画作品のリスト)をしっかりと築いている。Netflixドラマ「未成年裁判」で世界中の視聴者を魅了した俳優のキム・ムヨルにキム・ヘスが惚れた理由がここにある。

「未成年裁判」でキム・ムヨルは高卒認定試験出身の裁判官チャ・テジュを演じた。チャ・テジュは、少年犯罪を嫌悪するシム・ウンソク(キム・ヘス)とは異なり、心の片隅で彼らにも機会を与えれば、元のところに戻ることができるという期待と信頼を抱いている人物だ。少年犯罪に接するシム・ウンソクの態度に納得できない時もあるが、左陪席裁判官として彼女を物心両面で助ける。

最近行われた「未成年裁判」のテレビインタビューを通じて、キム・ムヨルは「少年犯罪についてそれなりに関心がありました。これまでマスコミを通じて触法少年(14歳未満で刑罰法令に触れる行為をした少年の事)について意見がたくさん出ましたし、事件が発生する度に僕も怒りを感じました。周りの人たちとたくさん話しましたが、彼らがどんな子なのか見ながら、逆に悩みが増えて心が重くなりました。答えを出すことができないことでした。社会の複合的な問題があったので……」と語った。

続けて彼は「話をありのままに伝えようとしました。『未成年裁判』は4人の裁判官、未成年たちの立場、被害者の立場、被害者家族の立場をバランスよく見せてほしかったです。僕もバランスのとれた視線で観客たちと一緒に悩みたいと思いました。少年犯罪に対する信念も少年犯罪を見つめる視線から絶対に見過ごしてはならないです」と強調した。

「未成年裁判」は未成年の犯罪者を嫌悪する裁判官シム・ウンソク(キム・ヘス)が、ある地方裁判所少年部に新たに赴任することになり、そこで直面する少年犯罪と彼らをめぐる人々の物語を描く。キム・ヘスが演じるシム・ウンソクはチャ・テジュとは異なり、犯罪を犯した人には断固たる処分が必要だと主張する人物だ。イ・ソンミンは少年刑事合議部の部長判事カン・ウォンジュンを演じ、イ・ジョンウンは少年刑事合議部の部長判事ナ・グンヒを演じる。

キム・ムヨルは「一緒に演技した先輩たちが立派な役者で、特に僕が何かを表に出さなくても良さそうだと思い、チャ・テジュだけの性格を強直でほのかに表せばいいと思いました。先輩たちがしっかりと引っ張ってくれました。チャ・テジュ役のために実際に裁判を傍聴したことがありますが、裁判官が入場し、席に座って資料を見ていた間の沈黙が本当にすごかったです。息ができないほど緊張しました。僕が罪を犯したわけでもないのに。実際に裁判を傍聴し、裁判官は被疑者や被害者にどれほど大きな影響を与えるのか感じることができました」と語った。

このような彼に、キム・ヘスは限りない愛情で称賛を惜しまなかった。以前のインタビューでキム・ヘスはキム・ムヨルについて「とてもいい俳優です」と評価し、「もともとキム・ムヨルについては『とても良い』と思っていましたが、実際に会ったら『本当に良い』と思いました。最も良いのは作品全体の流れをよく見ることです。小さなこと一つ一つまでチャ・テジュになって演技していました。キム・ムヨルは、スマートで理性的なアプローチと本物を心から集中してやり遂げる良きパートナーでした。本当にたくさん感じて学びました」と賞賛を惜しまなかった。

これに対し、キム・ムヨルは「キム・ヘス先輩と初めて撮影した時『あなたの演技はとても良い』と言ってくれました。その時から褒めていただき、今でも褒められています。おかげですくすくと育っています。その称賛と応援が力になりました。僕も感謝していますし、見て学んだことが多かったです。キム・ヘス先輩は相手を誉めて、好いてくれて、相手俳優の観客になってくれました。主人公だから出番が多くて責任感も大きかったはずですが、現場では相手俳優への賞賛と激励を惜しまなかったです。力になって自信もつきました」と答えた。

続けて「キム・ヘスさんは女優としてすごく存在感があります。怖い先輩でもないのに、ある俳優は緊張してセリフを全部忘れるほどでした。それくらいオーラがすごいです。でも、いつも僕たちを踊らせてくれました。そして謙遜すぎます。本人の演技について一度も満足せず、足りないことについて話し、後輩の僕に質問もします。僕たちからたくさん学んで、とても良かったという話もしています。どうしてこれまでそんな態度が維持できるんでしょうか。もう一度誰かと共演するなら、キム・ヘス先輩とご一緒したいです」と限りない愛情を表した。

「未成年裁判」は、これまで一度も取り扱われたことのない少年犯罪、未成年の犯罪者、少年部の裁判官を中心に様々なメッセージを伝える。キム・ムヨルは「少年犯罪は僕たちがむやみに話せない社会の大きな課題だと思いました。本当に観客の皆さんと共有したいと思います。よく考える必要があって、重い話なのにたくさん共感してくださって本当に感謝しています。Netflixでも外国の方々の反応が見えてさらに不思議です。アジアで熱烈な反応があったという話も聞きました」と笑顔を見せた。

最後に彼は「僕も少年犯罪に関して極端で根拠のない自己主張を持っていましたし、怒ったりしていました。ところが、青少年保護施設がどれほど劣悪なのか、収監施設もまたどれほど支援が足りないのか、家庭の中で何が起きているのか、厳しい法の基準で犯人たちはどう生きていくのか、僕たちは未成年の犯罪者をどのように見るべきなのか、教育や福祉に対する膨大な問題を今回知りました。多くの方にご覧になっていただき、難しい問題を一緒に考えてほしいです。絡まった糸を一つずつ解いていきましょう」と強調した。

記者 : パク・ソヨン