2PM テギョン、ドラマ「御史<オサ>とジョイ」出演の理由は?“前作では悪役…疲れた心身を癒やしてくれた”

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※この記事にはドラマのストーリーに関する内容が含まれています。
写真=tvN、51K
tvN月火ドラマ「御史<オサ>とジョイ」で魔性の魅力溢れる御史ラ・イアン役を演じた2PMのテギョンが名残惜しそうに挨拶を伝えた。

テギョンは昨年12月28日に幕を閉じた「御史<オサ>とジョイ」で、ラ・イアン役のギャップのある魅力を愉快かつ重みある演技で立体的に表現し、好評を得た。

「御史<オサ>とジョイ」で自身初の時代劇に挑戦したテギョンは、前作のtvN「ヴィンチェンツォ」で悪役のチャン・ハンソク役をインパクトのある演技で表現した時とは180度異なる姿でラ・イアン役を務め、ロマンスからアクションまで安定感のある演技力を披露して、今後の俳優としての活躍に期待を高めた。

彼は事件の背後を追う御史のラ・イアンの随時変化する感情を細かく演じ、特別な存在感で劇を率いた。特に、鋭い目つきや涼しい笑顔、カリスマ性溢れる暗行御史の姿で雰囲気を圧倒した。ジョイ(キム・ヘユン)の前では弱くなってしまう恋愛経験がないラ・イアンの意外な一面も見事に演じ、視聴者を虜にした。

最終話では両班の身分であるにもかかわらず、ジョイ、ユクチル(ミン・ジヌン)、グパル(パク・ガンソプ)、グァンスン(イ・サンヒ)、ピリョン(チェ・ウォンビン)とともに甲比古次(ガッピゴチャ、江華の旧名)に発って商売をするラ・イアンの姿が描かれ、目を引いた。パク・スン(チョン・ボソク)とパク・ドス(チェ・テファン)を断罪し、未練なく宮を離れたラ・イアンは朝鮮一の料理人のラ・バンドゥクに戻り、餃子屋を開いた。そして「君といるこの時間が僕にはとても大事で、毎回の食事を君とともにできるのが幸せだ、ジョイ。僕と一生を一緒に歩く旅の友達になってくれるか?」とときめく告白とキスをし、熱い反響を得た。

この過程でテギョンはユクチル、グパルの身分を奴婢から平民に上げて、ジョイの意志と選択をありのままに受け入れるラ・イアンの温かい配慮を柔軟に描いたのはもちろん、彼ならではの愉快な魅力でキャラクターを多彩に表現した。

ラ・イアン役で特別な存在感を見せつけたテギョンは、所属事務所を通じて「夏の始まりから真冬までの約6ヶ月間、『御史<オサ>とジョイ』とともに過ごした時間は忘れられないでしょう。このドラマが僕にとってヒーリングドラマになったように、皆さんのことも励ますドラマになってほしいです。ラ・イアンとして一緒に泣いて笑えて光栄でした。『御史<オサ>とジョイ』への応援、本当にありがとうございました。また良い姿で皆さんに挨拶できるように頑張ります」と感謝の挨拶を伝えた。

以下は所属事務所51Kが公開したテギョンの一問一答である。

――夏の始まりから冬まで、6ヶ月間準備された「御史<オサ>とジョイ」を終えた感想を聞かせてください。

テギョン:最初の台本読み合わせから、走ってきた6ヶ月間が終わりました。猛暑から手足が凍る真冬まで一緒だった6ヶ月間の時間は忘れられません。撮影をすべて終えた今は身軽になった感覚もありますし、寂しい感覚もあります。一緒だったスタッフや俳優にとても頼っていたためか、撮影が終わった今が現実ではないような気分です。「御史<オサ>とジョイ」は僕にとってヒーリングドラマで、その分忘れられないと思います。これからまた、このような作品に出会うことが出来るだろうかと思います。「御史<オサ>とジョイ」への声援に感謝し、次回作でまた良い姿をお見せできるように努力します。

――「御史<オサ>とジョイ」にどのような魅力を感じて出演を決めましたか? 暗行御史のラ・イアン役を提案された時の第一印象も教えて下さい。

テギョン:「御史<オサ>とジョイ」の台本は最初から斬新でした。ラ・イアンが届ける魅力とジョイが届ける魅力がとてもはっきり感じられ、読みながらドラマが伝えようとするストーリーに共感できました。「ヴィンチェンツォ」の撮影を終える段階で台本を読み、悪役の演技を通じて少し疲れた心や体が癒やされるような気分でした。ラ・イアンとして新しく見せられる部分が多いと思い、ときめく気持ちで出演を決めました。

――長編時代劇の演技は初めてだったと思います。6ヶ月間、ラ・イアンというキャラクターを演じながら多くの悩み、努力があったと思いますが、準備過程と時代劇の演技をする中で特別に気を配った部分はありますか?

テギョン:現代の口調と時代劇の口調はかなり違っていて、時代劇の演技は初めてだったので撮影前にトーンを掴むことが重要でした。台詞が自然に口から出るようにたくさん練習し、撮影が始まってからは、ラ・イアンというキャラクターをどのようにすれば僕だけの方法で表現できるか、考えました。科挙で首席になるほど明晰な頭脳を持っていながらも、世子の死で日常がマンネリ化したラ・イアンが暗行御史に抜擢されてから徐々に変化し、成長していく姿を見守る方々に共感してもらえるように意識しました。心の傷を持っていても依然として明るい人物は、他の作品でも多く演じてきたので、ラ・イアンを通じて僕が見せられる演技は何があるだろうかと、とても悩みました。

――マンネリに陥った公務員から、御史らしさを備えていくイアンを演じながら、真面目なところとコミカルな一面を行き来する熱演を披露しました。カリスマ性溢れる御史の威厳を見せるも、2%くらい足りないような魅力もあったり、ジョイとのときめくロマンスまで見事に演じ、演技的な醍醐味も味わったと思います。キャラクターの分析で重点を置いた部分などはありますか?

テギョン:撮影しながら、監督や俳優の方々と最も多く話し合ったのがその部分でした。2%くらい足りないような部分がラ・イアンの魅力でポイントですが、視聴者にやや無理やりな設定と見られたり、面白くないのではないかととても心配しました。暗行御史に抜擢されてから事件を解決していくところは真剣な姿を演じてもストーリーが与える力があるので集中して見れますが、隙があるところはどのようにポイントを作るべきか、どこまでがその2%なんだろうかと撮影のたびに悩みました。実際、共演者の方々とリハーサルをやってみて、互いに意見を交わしながらシーンを仕上げていきました。特に、キャラクターの軸を保ってくださる監督のおかげで、気楽に臨むことができました。

――撮影をしながら最も記憶に残ったシーンはありますか?

テギョン:「御史<オサ>とジョイ」のすべての撮影が大変で、撮影の過程で胸がいっぱいになりました。その中でワンシーンを挙げるなら、第1話~第3話のケファコルの官衙での裁判のシーンが心に残っています。撮影場所は順天(スンチョン)の楽安邑城(ナガンウプソン)でしたが、新型コロナウイルスの影響で撮影のスケジュールが何回も変わって、猛暑の中で撮影することになりました。気温38~39度もある中、日陰もない場所での撮影でスタッフもすごく苦労し、俳優たちも長時間の撮影でみんな疲れていました。ですが、放送で見てみるとその猛暑が画面からは全く感じられず、俳優たちのグループチャットで皆嘆いていたのが記憶に残っています。

――俳優同士のケミ(ケミストリー、相手との相性)がすごく印象的な作品でした。SNSを通じて俳優たちの和気あいあいとした雰囲気が感じられる写真も多く公開されましたが、撮影現場の様子はいかがでしたか?

テギョン:俳優たちととても親しくなった現場でした。みんな丸くて性格が良く、撮影現場の雰囲気は終始和気あいあいとしていました。僕を含め、数人の俳優は時代劇の演技が初めてだったので、よりたくさん話し合って頼りにしていたと思います。同年代の俳優も多かったですが、年齢関係なく互いを尊重して助け合う現場だったので、最後まで良い雰囲気で撮影に臨むことができました。毎回、撮影現場でお互いの写真をたくさん撮って、投稿したりしていましたが、撮った写真は俳優たちのグループチャットで共有し、撮影がない時も連絡を取り合ったりしていました。

――劇中、ラ・イアンは階級社会である朝鮮で結局自身が本当に願っているものは何か気付き、内面の成長を遂げる人物だと思います。テギョンさんにとって、ラ・イアンの結末はどのような意味がありましたか?

テギョン:「御史<オサ>とジョイ」はラ・イアンが様々な事件を経て、結局自身に与えられたもの、自身が所属していたものを手放し、本当に願っているものが何かに気付いて探していく成長ストーリーだと思います。そのような意味で、僕にとってラ・イアンの結末は勇気と希望のメッセージだと感じられました。

数百年前の朝鮮でも2021年の韓国でも、結局私たちは社会という大きな枠の中に所属しています。昨日と今日は大きく変わりなく、堂々巡りしているような人生だと思うと、誰もが与えられた現実から逃げ出したいと夢見るようになります。そのような意味で、すべてを投げ出してでも自身が望んでいる幸福を探して、新しい人生を追えるラ・イアンの決断力と勇気は僕にとっても力になる結末でした。

――テギョンにとって「御史<オサ>とジョイ」はどのような作品として残りますか?

テギョン:出演できて本当によかった、日照りの中の甘雨のような作品として心に残ると思います。

――ラ・イアンにテギョンとして送る、別れの挨拶をしてください。また、長い時間一緒だったラ・イアンに一言言うなら、なんと伝えますか?

テギョン:本当の幸せが何なのか、気付いたラ・イアン! 全国各地を回るなど本当にお疲れさまでした。君が好きな料理をたくさんしながら、ジョイと幸せに暮らしてください。

――これから挑戦したいジャンルや役はありますか?

テギョン:最近、ノワールやアクションのように、ビジュアル的に強烈なジャンルに挑戦したと思いました。僕の新しい魅力を引き出せる作品、挑戦したことのない役なら何でもやってみたいほど、全部やってみたいです。

――最後に「御史<オサ>とジョイ」を最後まで見守って応援してくれた視聴者のみなさんに一言お願いします。

テギョン:「御史<オサ>とジョイ」の視聴者のみなさん、本当にありがとうございました。この作品が僕にとってヒーリングドラマになったように、皆さんのことも励ますことが出来ていたら、嬉しいです。「御史<オサ>とジョイ」のラ・イアンとして皆さんと一緒に泣いて笑えて光栄でした。また良い姿で皆さんに挨拶できるように頑張ります。

記者 : キム・ミョンシン